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四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

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     5月4日の夕方瑞牆山山頂に到着し、狭いスペースにテント設営して寝場所を確保した。横になるのがやっとのスペースしか確保できないが、撮影のためにこういう環境で寝ることは慣れており、ほとんど問題ない。空は曇り空、時折小雪が舞う天候だった。果たして星は出てくれるのか?そして富士山は?睡眠導入剤マイスリー2錠を内服して午後7時半に寝る。

     深夜12時、予定通り目を覚ます。気温は−6℃、想定していた通りの気温だ。テントの外に出てみると星が輝いていた。南東から北東の空にかけて、天の川の橋が架かっている。若干霞んでいるようだが、星空の撮影には十分な条件だ。まずは腹ごしらえして撮影にとりかかる。

        金峰山に昇る天の川


        同上(やや広角で甲府盆地を一部含めて)

     金峰山はすっきりと見えたものの、富士山は残念ながら霞の中に沈んでいて写ってくれない。季節が5月だけに、これくらい星が見えていれば良いほうなのだろう。夕方は雲に隠れていた八ヶ岳も姿を現し、その上に北斗七星が昇っていた。

        瑞牆山山頂と天の川  (フラッシュに白いガーゼを重ね合わせて光量調整して撮影。)


        八ヶ岳に輝く北斗七星とうしかい座アルクトゥールス


        頭上を流れる天の川と夏の大三角形


        金峰山、甲府盆地の明り、そして天の川。 左上に輝くのはわし座のアルタイル。

     午前2時10分ごろ、東の空、金峰山の左裾から月が昇り始める。二十四夜の細い月なので、星の輝きにはあまり影響しない。富士山が写ってくれないかと何度もシャッターを切ったが、とうとう写ってくれず、見えだしたのは星の輝きが消えた夜明けになってからだった。

        東の空から月が昇る。ガーゼで光量調整したが、これは多過ぎ。


        甲府盆地の明りに立ち上がる天の川。富士山は左下にいるのだが・・・


        同上(横位置、広角で撮影)


        薄明の甲府盆地と天の川。白い筋は流星では無くて人工衛星。地上は夜明け前でも宇宙は夜が明けており、この時間には知らないうちに写り込んでしまう。

     輝いていた星々はやがて夜明けの青い空の色に消えて行き夜明けを迎える。きれいなEarth shadowが水平線に広がった。低空はやや霞んではいるが、八ヶ岳や南アルプスが見渡せ、そして富士山も見え始めた。

        夜明け前の南アルプス


        こちらは八ヶ岳


        Earth Shadowと八ヶ岳


        こちらは南アルプス。Earth Shadow とは水平線に映る地球の陰で、下の黒いところは夜明け前、上のピンクのところは夜が明けている。


        瑞牆山山頂の夜明け  左が南アルプス、右が八ヶ岳。


        朝日射す富士山と金峰山


        夜明けの富士

     6時までにはテント撤収しようと思っていたのだが、早朝5時半にもう山頂に登って来た若者3人がいた。未明3時半に富士見平テント場を出発したそうだ。日の出には若干遅れてしまったが、たいした根性だ。山頂での記念撮影を引き受けると、お礼においしいドリップコーヒーをご馳走してくれた。

        瑞牆山山頂の夜明け


        影瑞牆山

     テント撤収し、6時半に下山開始する。続々と登山者がやって来る。中には子供連れで軽装の人もいるが、アイゼンは持っているのだろうか?30人ほどすれ違い、8時過ぎ富士見平に到着した。小屋主さんに挨拶とお礼に立ち寄るとまたもや大歓迎してくれてコーヒーと手作りのパンをご馳走になった。撮った画像をカメラのモニターで見せて、富士見平小屋ホームページで使っていただくこと、そしていずれはプリントして富士見平小屋に持ってくることを約束した。

     富士山が現れず狙い通りの映像とはならなかったが、天の川は映ってくれたのでこの季節にしてはまずまずの写真が撮れたと思っている。何よりも多大なご協力をいただいた富士見平小屋の相川さんご夫妻、そしてレスキュー隊の皆様に感謝したい。

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     花に詳しく、花の保護を訴えているYJさんから情報をいただき、湯村山以外のところでもエビネが咲いていることを知った。4月下旬にYJさんが訪れているので、おそらくはまだ咲いているはずだ。瑞牆山から下山してきたばかりで眠く、帰りの途中に立ち寄ったコンビニ駐車場で1時間ほど爆睡した後、教えていただいた場所を訪れてみた。

     そこは武田の杜遊歩道から脇道(といっても明瞭な道は無い)に入った斜面だが、ピンポイントで教わったわけではないので籔をかき分けて右へ左へ・・・。そして見つけたのは・・・鹿の白骨化した死骸。エビネがありそうな環境にはあるのだが見つからない。

        ホタルカズラはこの時期が盛期らしく、開花した花の数が増えている。


        ウラシマソウ


        長い竿は成熟すると切れるらしい。他の株も全て竿無し。


        おーっ、エビネか!と思ったが良く見ればちょっと葉が違う。

     斜面をぐるり1周したが見つからず、今度は反対の斜面に撮り着くと・・・あきらめて帰ろうとした時、エビネを発見した。情報通り、ピンク色の花弁をしたエビネだ。

        発見!エビネ!!


        全部で10株弱。


        湯村山で見つけたものは花弁が白かったが、これはピンク色が混じっていて一層綺麗。

     発見まで1時間強籔をさまよったが、出会えて良かった、エビネ。自生しているものはきわめて少ないだけに大切に見守って行きたい。情報をいただいたYJ様、ありがとうございました。

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     4月17日に訪れた茅ヶ岳は、オキナグサが咲き始めたところだったが、既に鹿の食害と思われる跡があった。その後、私の相棒の植田さんが2度茅ヶ岳に登っており、一輪も咲いていないと連絡を受けた。果たしてどうなっているのだろうか?やはり自分の目で確かめずにはいられない。瑞牆山山頂までテントを担いだ疲れが若干残っているが、林道を短絡して行ってみることにした。

     9時、大明神林道の駐車場から出発し、防火帯の尾根道を登る。斜面には前回の4月よりだいぶ緑色の草が増えている。スミレや花を見ながらゆっくりと登る。前回倒れていた桜の木は切られて登山道が通れるようになっていた。

        大明神林道の駐車場から出発。


        林道脇に咲くマムシグサ


        イカリソウ


        ノジスミレ


        倒れた桜は切られていた。


        切られずに残った所だけ花が咲いていた。

     前回咲き始めたばかりだったヒゴスミレのところに行くと、もう花はしぼんでしまっていた。周辺には葉が出ているが花の咲いた様子は無く、どうやら今年はあまり咲かなかったようだ。さらに探しながら登って行くと、足元に2輪咲いているのを見つけた。どうやらこの尾根には散在して咲いているようだ。

        ヒゴスミレの葉。向こうの紫色のスミレはアカネスミレ。


        花はもう終わってしまっていた。紫色のしおれた花はアケボノスミレ。


        ワダソウが固まって咲いていた。


        発見!ヒゴスミレ


        清楚な白花、ヒゴスミレ。


        日なたを好んで咲くフデリンドウ


        ニシキゴロモだと思っていたが、花弁の上2枚が極端に小さく、ツクバキンモンソウらしい。

     茅ヶ岳樹林帯の急登を登ってオキナグサの咲く斜面に立ち寄ってみてビックリ!本当に1輪も花が咲いていない。人の踏み跡があるが、花の咲く場所まで踏み込んでいるような形跡は無く、やはり鹿の仕業と考えるべきだろう。花を好んで食べているようだが、若葉を食べたような形跡もある。それにしても酷い状態だ。このような状況が3年も続けば絶滅してしまうのではないだろうか。手を打たないと大変なことになる。

        全く花が付いていない茅ヶ岳のオキナグサ。花のところがぷっつりと切れている。


        別の株。前回は蕾が付いていたが、何も無くなっている。

     11時半、山頂に登りつくとあふれんばかりの人でいっぱい。想定していたのでオキナグサの斜面の上で先に休憩と軽食を食べておいた。標柱が無事なのを確認して休まずに下山開始する。今度は女岩側に下りる。

        山頂は人がいっぱい。


        南アルプスの眺望


        霞んで見える富士山


        深田久弥慰霊碑。向こうに見えるのは金峰山。

     女岩側の斜面には白いスミレが咲いていた。葉が細いので一見ヒゴスミレのように見えたが、良く見れば花の中に薄ピンクの筋が入りガクは茶色、エイザンスミレだ。もう1種類白いスミレあり、こちらはマルバスミレだった。他に変わった花は無いか探したが、見つけたのは種になったヒナスミレくらいだった。

        葉が細い白いスミレ、一瞬ヒゴスミレかと思ったが、これはエイザンスミレ。


        エイザンスミレ


        エイザンスミレとマルバスミレ


        種になったヒナスミレ

     途中、崩落状況を確認するため立ち入り禁止になっている女岩に立ち寄った。確かに左側の岩盤がだいぶ崩落しており、まだ落ちそうな岩がいくつも見られる。水が流れる右側の方はあまり変わっているようには見えないが、こちらにも落ちそうな岩があった。水は流れているがずいぶん細くなった気がする。まだ当分は立ち入り禁止状態が続くだろう。

        立ち入り禁止になっている女岩。左側の崩落が激しい。


        水は流れているが細い。


        立ち入り禁止のロープ付近に咲いていたムラサキケマン


        その近くにキケマン。

     女岩から先の道には両側にニリンソウがたくさん咲いていた。何度も訪れている茅ヶ岳なのに、こんなにたくさんニリンソウが咲いていた印象が全く無く、また新たな発見をしたような気持ちで下山した。

        女岩付近に咲いていたニリンソウの群落


        登山道脇に咲くニリンソウ

     壊滅的な打撃を受けている茅ヶ岳のオキナグサ。ここに咲くオキナグサは他の場所のものに比べてひときわ大きくて立派だ。なんとか保護して行きたいが、勝手に鹿避け柵を設けるわけにも行かない。とりあえずは山梨県庁の観光資源課に標柱の件でお世話になっているので、相談してみたいと思う。

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     河口湖町大石の大石峠登山口を反対側の淵坂峠に登り、毛無山・十二ヶ岳・節刀ヶ岳と周回して戻るコースは、2年前の6月にテント1泊で天の川とミツバツツジを撮影して歩いたコースだ。もちろん日帰りでも歩けるコースだが、鈍足の私からするとちょっと大変なコースだ。もしも無理ならば途中の金山の手前から林道に下りる短絡ルートがあるのでそこから下山すれば良い。たまにはロングコース(といっても普通の人ならば少し長いくらいのコースだろうが)も歩かないと。このルートはアルペン気分の味わえる一ヶ岳から十二ヶ岳までの竜の背があり、歩いて面白いコースであり、またこの季節にはコイワザクラという綺麗な花が咲く時期でもある。

     大石峠登山口のところにある駐車スペースに行くと、車は1台も止まっていなかった。おそらくは十二ヶ岳に登る人たちはほとんどが尾根の向こうにある文化洞トンネルから毛無山経由で登っているのだろう。淵坂峠のルートは昭文社地図には載っておらず、あまり歩く人がいないマイナーコースだ。9時に出発し、沢を渡って登山道に入る。沢を渡ってすぐのところがちょっとわかりにくいが、左側にテープがつけられていてそちらに進むと、すぐに明瞭な道に出る。あとは山腹を巻くように道なりに進むと、尾根をひとつ回り込んだ先に淵坂峠があり、真っ直ぐ進むと河口湖町大石のバス停に至り、尾根に取り付くと毛無山に至る。道標があり、毛無山まで1時間40分、十二ヶ岳まで3時間と記されている。

        大石峠登山口の駐車スペース。向こうに見えるのがこれから歩く淵坂峠〜毛無山〜十二ヶ岳の尾根。


        駐車場の左奥から入る。かつては道標が立っていたが、倒れてしまっていた。


        すぐに沢を渡る。その先がわかりにくいが、左側にテープが付いている。


        淵坂峠の道標。ここまで30分少々。

     尾根に取り付くと、そこにも明瞭な道がついており、テープが点々とつけられている。最初は緩いがやがて急登りになる。1時間ほど登って一旦傾斜が緩くなるが、再び急登りになり、また緩くなって左側の眺望が開け、富士山が見えるようになってくると間もなく毛無山に到着する。1時間50分ほど時間がかかった。

        淵坂峠から毛無山への登り。点々とテープが付けられた明瞭な道が続く。


        登山道脇に咲いていたアカネスミレ


        咲き残っていたアケボノスミレ


        葉が細い白いスミレでヒゴスミレのように見えなくもないが・・・周辺に咲くのはエイザンばかりなので、たぶんエイザンスミレ。


        毛無山山頂。標高1500m。

     毛無山山頂には10人ほどの人たちが休憩していた。さらに4〜5人登って来た人たちもおり、大賑わいとなった。小休憩して出発する。足元を見ながら歩くが目ぼしい花は咲いておらず、十ヶ岳の手前あたりで本日のお目当てだったコイワザクラが咲いていた。そこから先の岩場には至るところにコイワザクラが咲いており、特に十ヶ岳下のロープ場のところには群生していた。

        十ヶ岳下の岩場に咲いていたコイワザクラ


        満開のコイワザクラ


        十一ヶ岳への上りのロープ


        十一ヶ岳と向こうに見える十二ヶ岳。ここからがこのコースのハイライト、急下り、吊り橋、そして鎖の崖登り。

     十一ヶ岳から先はロープの急下り、吊り橋、そして鎖場の崖登りというこのコース最大の難所、かつ、いちばん面白いルートが続く。ロープ場を下って行くと、下部に本日のもうひとつのお目当て、ヒメスミレサイシンが咲いていた。さらにその下には満開のコイワザクラ群生。足場を確保して写真を撮る。咲き始めたコイワカガミにも出会えた。吊り橋を渡って今度はロープと鎖の崖登りが始まる。後続の団体さんが迫ってきていたので、ここは休まずに一気に登る。

        下りロープの手前にはコイワカガミの大群落あり、少しだけ咲き始めていた。


        長い下りロープ場。その下には吊り橋。


        ロープ場の脇に咲いていたヒメスミレサイシン。これも今日のお目当てのひとつ。


        さらにコイワカガミの群落


        吊り橋。揺れてちょっと怖い。


        十二ヶ岳への長い鎖の崖登り。


        十二ヶ岳山頂到着。

     午後1時少し前に十二ヶ岳山頂に到着、4時間ほど時間がかかった。山頂には先客3人ほどしかおらず、一人は出発するところだった。後続の団体さんがやって来るので、山頂での休憩は避けてその先の展望の良い岩場で休むことにする。ここで昼食となる。毛無山では見えていた富士山だったが、次第に雲が湧き始め、遂に山頂は見えなくなってしまった。この場所にはヒメスミレサイシンが咲いているのを2年前に確認していたのでここでゆっくり撮影する。

        山頂の先にある展望地から見る西湖と富士山


        ヒメスミレサイシン。今年は数が少ない、かつ、水が足りないのか元気が無い。


        ヒメスミレサイシン

     午後2時に十二ヶ岳を出発し、先に進む。この先はまたもやちょっとスリルのあるロープ場、そしてハシゴの登り、その先に展望の良い岩場がある。そこまで行ってまた小休止。その場所にはギンランが咲くので探すが、まだ葉が出たばかりだった。岩の裏には、ここにもヒメスミレサイシンが咲いていた。

        ロープ場の下り。向こうに見える山は釈迦ヶ岳。


        振り返って見るロープ場。10本近いロープがかかっている。


        展望岩場から見る十二ヶ岳と雲に巻かれた富士山。


        岩の裏にはヒメスミレサイシン。

     道を進むとコイワザクラがちらほらと咲いているが、十ヶ岳周辺に比べるとこちら側は少ない。金山とのコルのところに短絡ルートの下山道があるが、足の調子を見て大丈夫そうなので、そのまま節刀ヶ岳に進み、午後3時5分、節刀ヶ岳山頂に到着する。この頃には富士山はすっかり雲におおわれ、空全体が曇り空で暗くなり始めていた。10分ほど休憩して大石峠に向かって下山開始する。

        節刀ヶ岳山頂。空はすっかり曇り空、風も冷たく感じる。


        これから下る大石峠への尾根。長い。


        これからたくさん咲くであろうツルシロカネソウ(たぶん)。


        大石峠。本日歩いた毛無山・十二ヶ岳の尾根には雲がかかる。

     1時間少々で大石峠に到着。雲はさらに広がって毛無山・十二ヶ岳も雲の中に入ってしまう。今にも雨が降りそうな暗い空になってきた。あとはひたすら峠道を下山するのみだ。午後5時半、駐車場に到着。1周私の鈍足で8時間半の行程だった。

        大石峠登山口のところにある案内板。


        これには本日歩いたルートの地図も記されている。7時間くらいで回れるはずだが・・・。


        カシミール3Dからの行程図。距離9.8km、累積高低差998m。

     想定した通りの私にとってはちょっとハードなコースだったが、十分に余裕で歩けるコースである。山梨百名山2座を1日で周回でき、アルペン気分も味わえる面白いルートである。これから咲くミツバツツジのシーズン、そして秋の紅葉シーズンもおすすめである。

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     植物図鑑で見るたびに見てみたかった花、カッコソウ。群馬県の鳴神山なる山にだけ咲くことは知っていたが、なかなか行く機会が無く、今年こそはなんとか見に行きたいと思っていた。花仲間のみちほさんのブログ「もっと花を訪ねて何度でも」を見てみると5月11日の時点でちょうど見頃を迎えていた。週末にはこれといった予定は入らなかったので、17日に群馬遠征を決める。

     18日、朝5時半に目が覚めたが、この時間に出発しても登山口の駐車場がいちばん混雑する時間に当たってしまうだろう。なので遅めの8時少し前に甲府を出発、高速を使わずに雁坂トンネルの一般道を行くことにする。途中でゆっくり食事休憩して、午後12時半に駒形登山口に到着した。駐車場を心配していたが、以外にもゲートの前が開いていたのだが、遠慮して少し戻って路上に車を止めた。10台ほど止まっていた車の半分ほどが地元群馬ナンバーだった。下山して来る人たちの姿がちらほらと見かけられたが、これから登って行く人の姿は見当たらない。ほぼ予定通りの午後1時に駒形登山口から出発する。林道の突き当たりには「鳴神山県環境保全地域」と書かれた大きな看板が立ち、カッコソウやナルカミスミレなどの貴重な植物が生育していることが書かれている。そして、「このすぐれた自然環境をこわすことなく、次の世代に伝えることができるよう大切に守りましょう」と記されていた。もっともである。

        鳴神山駒形登山口


        登山道を藤の花がおおう。


        沢筋の道を行く


        この山にはウラシマソウがたくさん生育する。


        こちらは山梨でも良く見かけるマムシグサ(ミミガタテンナンショウ?)

     登山道脇には咲き残ったタチツボスミレやマルバスミレがちらほら、エイザンスミレは大きな葉だけが残っていた。クワガタソウはちょうど見頃で、ピンクの可愛らしい花が目を楽しませてくれた。そしてお目当てのひとつであったヤマブキソウに出会うことができたが、こちらはもう盛期を過ぎて散り始めていた。

        可愛らしいクワガタソウ


        岩に付いていたイワタバコの葉


        ヤマブキソウ。初めて出会う花。


        ヤマブキソウはもう盛期を過ぎ、散り始めている。


        新緑の森


        ユキザサ

     1時間45分ほど歩いて鳴神神社に到着。山頂あたりで人の声が聞こえるが姿は見えない。昭文社の地図で場所を確認し、カッコソウの保護地を探すがこの地図には記載が無い。神社の建物周辺をひとまわりして、まずは山頂に行ってみることにする。

        鳴神神社


        神社の鳥居近くにはフイリフモトスミレの群落


        鳴神山山頂


        どこの山やら???山梨県外に出ると山の同定が全くできない。たぶん袈裟丸から皇海山の山塊と日光の山。

     山頂で昼食後、すぐ隣に見える仁田山岳に向かう。すると、そのコルのところにカッコソウ保護地の案内板が立っていた。神社から普通に登って来ると本来はこの場所に着くのだが、いつもの如く面白そうな右側の岩ルートを直接鳴神山頂に登ったのでここを通過しなかったのだ。咲き場所を確認し、仁田山岳を過ぎて再び鳴神神社に戻る。そして東側の登山道を少し下ると、スギ林の中に張られたロープの囲いの中にカッコソウが咲いていた。しかし・・・みちほさんやsanaeさんのブログで見てきたよりも遥かに数が少ない。

        鳴神山山頂と仁田山岳のコルにある案内板。


        仁田山岳山頂


        鳴神神社から東に少し下りたところにあるカッコソウ保護地


        カッコソウ。しかし、数が少ない。


        保護地に建てられた看板には桐生高校生物部と書かれている。ありがとうございます。

     どうやらたくさん咲いているのはこちら側では無くて、もう1か所の椚田峠側の保護地らしい。仁田山岳に登り返してそちらに向かう。途中には手入れの行き届いたスギの林が広がる。この山が地元の人たちから愛されて大切にされていることが伺える。椚田峠に到着すると、そこにはカッコソウ保護地を示す案内板が立っていた。峠にザックを置いてカメラと三脚、交換レンズだけ持ってそちらに行ってみると・・・

        手入れの行き届いたスギの林


        椚田峠。右側に行くとカッコソウ保護地。


        目を見張るカッコソウの群生。感動!!


        カッコソウ!


        カッコソウ!!


        カッコソウ!!!


        カッコソウ保護の看板

     目を見張るカッコソウの大群落。バイオの技術で増殖させたとはいえ、これほどの大群落になっているとは感動した。日が陰ってしまい写真の彩度は落ちてしまったが、遅い時間を狙ってきただけに誰もおらず、存分に撮影させていただいた。大満足して赤柴側ルートをひたすら下山し、5時半に駐車場到着した。

     カッコソウは鳴神山にだけ咲く貴重な花。これからもずっと咲き続けて欲しい。

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     鳴神山から下山後、当日予約した高崎駅前のホテルに向かい高崎の夜を満喫した。印象としては、人口30万人を抱える町にしては飲食店街の人出が少ないように感じた。たまたま立ち寄った焼鳥屋は満席だったが、人通りはあまり多くない。甲府も盛っているとはいえないが、似たような感じだった。ホテル帰り際に立ち寄ったコーヒーショップは、オーナーが私と同じく千葉県の出身、しかも釣りが好きで、私が生まれ育った勝浦にもたびたび足を運んでいたそうだ。千葉の話や釣りの話ですっかり盛り上がり、時計を見ればもう深夜11時半。明朝4時出発の計画はもはやこの時点であきらめた。目が覚めたら出発ということにして、ホテルでは目覚ましをかけずに寝る。

     目が覚めたのは意外にも早い時間で、5時だった。天気予報では午後から雨だが、朝の空はそれほど曇ってはいなかった。コンビニに立ち寄って朝食を済ませ、塔の沢登山口に到着したのは7時15分ごろだった。メインの登山口は折場らしいが、折角なので寝釈迦像なるものを見てみたいのでこちらのルートを選ぶ。山頂(前袈裟丸山)を目指すが、天気と時間が無理ならばその手前の小丸山まで行くことにして、7時半に塔の沢を出発する。

        塔の沢登山口の駐車場。車がいっぱいかと思っていたが以外にも空いていた。


        林道終点。RV車ならここまで入れるが、歩いても10分ほど。


        登山道入り口

     沢沿いの道を進む。新緑が美しく、また沢筋の花崗岩の造形が美しく古代遺跡か天空の城ラピュタを思わせるような天然の岩が立っている。1時間20分ほど歩いてお目当ての寝釈迦像のところに到着する。

        古代遺跡を思わせるような天然の岩の造形


        新緑の美しい沢筋の道


        寝釈迦像のある場所


        寝釈迦像、足元側から。


        寝釈迦像、頭側から。


        寝釈迦像の解説。


        寝釈迦像はこの岩の上に横たわっている。

     もうひとつの造形物(こちらは自然の造形物)、相輪塔とはいったいどこにあるのだろうか?沢を渡った向こうに看板が立っているのでおそらくそちら側なのだろうが、相輪塔は帰り際に余裕があったら立ち寄ることにして先に進む。この先渡渉を何度か繰り返す。昭文社地図の解説書にはところどころ道が不明瞭と書かれているが、テープが付いているので迷うところは無い。1時間ほど歩いて避難小屋に到着した。建物は2棟あり、古いほうの中にはマットや毛布が干されていて、新しいほうは休憩所のようになっていた。快適に使えそうな小屋だった。

        避難小屋

     そこから10分ほどで賽ノ河原という広場に到着する。ここには休憩している登山者がたくさんおり、大半が折場登山口から登って来た人たちだった。さらに20人ほどの団体さんも到着し、ごったがえしている。折場登山口方向に進み、展望台を過ぎたところで良さそうなアカヤシオツツジが咲いていたので、そこで休憩する。

        賽ノ河原。平らな広場になっている。ちなみに、先ほどまでの沢筋は花崗岩だったが、ここで噴火岩(溶岩)に岩の質が変わる。


        展望台と袈裟丸山


        アカヤシオツツジと袈裟丸山(前袈裟丸山)
        
     賽ノ河原に戻り、ここは人が多いのでスルーして袈裟丸山方向に進む。なだらかな登りが続き、情報通りアカヤシオツツジはたくさんある。が、予想していたよりも花の付きが悪い。時期としてはちょうど満開なので、おそらくは今年ははずれ年なのだろう。良さそうな木を選んで写真を撮りながら小丸山まで行くと、そこも人がたくさん休憩していた。時間は11時半、ここで大休憩し、昼食をとる。

        アカヤシオツツジの森


        満開のアカヤシオ


        曇り空だと折角のピンク色が生えない。


        小丸山


        アカヤシオと袈裟丸山


        こちらは前袈裟丸山

     ここから前袈裟丸山まではコースタイムで1時間10分ほど、時間的にも行けない距離ではないが、その先の登山道を見ると花が咲いているようには見えない。また、雲行きも若干怪しくなってきたので、ここで折り返して下山することにした。山頂はまたの機会に。もし行くなら前袈裟の先の袈裟丸山頂まで行ってみたい。
     12時半に下山開始し、1時50分寝釈迦像のところに到着した。時間に余裕があるので相輪塔なるものを探すが、対岸に看板はあるものの本体がどこにあるのかわからない。看板の少し先まで踏み跡があるがその先は消えている。ならば・・・道無き斜面を登って上の稜線近くまで登ってみるがそれらしきものは見当たらない。あきらめて戻ると、ちょうど登りで一緒だった地元の方が下山してきたところで、在り処を聞くと、丁寧にその場所まで案内してくれた。踏み跡が消失したところをさらに進むとその先に奇妙な岩が立っていた。確かに凄い岩ではあるが・・・瑞牆山の大ヤスリ岩縮小版といったところだろうか。

        看板はあるが、本体はいずこ??山梨県外の山でも道無き斜面を登るとは想定外。


        地元の方に案内していただいてようやく出会えた相輪塔。


        下山途中で沢近くまで下りて見る相輪塔。側面から見ないとただの岩にしか見えない。

     相輪塔探しで40分ほど時間を費やした。あとはひたすら下山し、午後3時15分、塔の沢の駐車場に到着した。

     帰り際に渡良瀬渓谷鉄道の水沼駅にある温泉に立ち寄った。この温泉は駅のホームの中に温泉施設が入っているユニークな施設で、改札の無い(どこにあるかわからない)駅のプラットホームから温泉施設に入ることができる。ゆっくり汗を流して外に出てみれば、ぽつぽつと雨が降り出した。おそらくは前袈裟丸山まで行っていたらこの雨の中を歩くことになったのだろう。目的のアカヤシオは楽しんだことだし、これで良かったのだろうと思う。

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     スミレの季節がほぼ終わり、いよいよランの咲く季節になった。この季節は行きたいところがたくさんあるのだが、なかなか行けずに季節が終わってしまうことが多い。その中にあって、この八ヶ岳南麓秘密の場所のホテイランはここ数年恒例で出かけている。そろそろ咲いている頃だろう。

     午後2時半に入り口に到着すると、もう1台車がやって来た。三脚を持っているので話をすると、やはり目的はホテイラン。秘密の場所にはなっているが、山梨・長野以外の車もかなりやって来る。沢沿いを歩いてみると、そこにはサンリンソウやイカリソウ、ミヤマエンレイソウなどの花がたくさん咲いている。

        沢沿いに咲くサンリンソウの群落


        サンリンソウ。ニリンソウに花は似るが、3本花が出るのではなくて花茎から茎が出てその先に葉が出る。一方ニリンソウは花茎から直接葉が出るので区別できる。


        ミヤマエンレイソウ

     目的地の森に入り、足元の花だけでなく葉にも十分注意しながらそっと忍び足で歩くと・・・例年のようにコミヤマカタバミやミツバオウレン、タチツボスミレ、ミツバツチグリなどの大群落。そして今年も出会えた、森の妖精ホテイラン。

        コミヤマカタバミ群落


        ミツバオウレン


        今年初見のホテイラン


        ホテイラン 首をかしげて 何思う


        苔の中からひょっこり


        恥ずかしがり屋は葉の下から


        親子ホテイラン


        兄弟ホテイラン


        ご近所さん


        やさぐれ独身者


        花婿募集中


        親分子分

     ちょうど見頃の秘密の場所のホテイラン、昨年よりはたくさん見ることができた。この場所よりも標高の高い八ヶ岳南沢は、ここが見頃になってから約2週間後が見頃を迎える。6月第2週から3週ごろが良いのではないだろうか。

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     写真関係の方から、昨年某所に絶滅危惧種のランが咲くという情報を偶然いただき、昨年は見事なその花を見ることができた。果たしてそのランは今年咲いてくれるのか?植田さんとともに下見に出かける。(花の保護のため山名は伏せさせていただきます。)

        急登りの階段を登る


        道脇にはクワガタソウがたくさん咲く


        アマドコロ


        こちらは鹿の食害か? 上部がちぎれたアマドコロ


        ズミの花


        ミヤマザクラ

     さて、肝心のランは・・・周囲の葉に埋もれてなかなか見つからなかったが、昨年と同様に3本出ている。無事に咲いてくれることを祈る。


        まだ葉だけしか出ていないラン。周囲には鹿の足跡がたくさん、無事に咲いてくれることを祈る。

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     コアツモリソウなる小さなランの仲間が富士山麓に咲くことを複数の方のブログから知った。その中で、富士山麓の自然教室なるものの報告からある程度の自生地の予想がついた。しかし、そこは樹海の中、GPSを持っていない私には危険な場所であることは間違いない。もし迷ったら・・・ひたすら水平移動して登山道まで行くか、あるいは南下して林道に出るか・・・2時間もさまよえばいずれかに出られると予想される。ならば、この幻の花を探しに週末は樹海に踏み込もうと、富士山の地図を広げながら思案していた。

     そんな折、コアツモリソウがアップされたばかりの某ブログに無茶な書き込みをした。「すみませんが咲いている場所を教えてください」と、メールアドレスとともに書き込む・・・。普通ならばこんな無茶な書き込みに答えてくれるはずも無いのだが、金曜日の夜にメールを開いて驚いた。返信が帰ってきており、しかもかなり詳細に在り処を記載していただいた。さっそく翌日、教えていただいた場所に行ってみる。

     林道の入り口を間違えたが、細い林道をカーナビで進むと教えていただいた場所にたどり着いた。車を止めてそっと森に入る。なにせ、コアツモリソウは葉が小さいうえに花が葉の下側についているため、葉を見て判断しないと誤って踏んでしまう可能性がきわめて高い。森の中を探すが・・・あったのはササバギンランくらいだった。

        最初に入った森にあったササバギンラン

     どうやら場所を間違えたようだ。沢を対岸に渡って獣道に沿って反対側の森を探すと、それっぽい葉はあるが花が付いていない。これから花が出るのか、それとも別のものか、それとも単なる木の芽の双葉か・・・?わからないままに足元に細心の注意を払いながら進むと、明らかに尋常ならない葉が目に留まる。そして葉をめくって裏側を見ると・・・あった!コアツモリソウ!!あたりを見回せば同じような葉がたくさんある。その中には小指の大きさにも満たない小さな葉があり、大きな葉でもそのほとんどが花をつけていない。

        怪しい葉を発見したが花が付いていない。この正体は?? 写真を良く見直せば、右下の葉はおそらくコアツモリソウ。この時は全く気付かず。


        ランらしき光沢のある双葉を発見。裏を見れば蕾が付いていた。これこそ探していたコアツモリソウ。そして左脇のスギの葉に隠れている葉、小指にも満たないこの葉もコアツモリソウ。


        森の中にひっそり咲く小人、コアツモリソウ


        コアツモリソウの葉が群生しているが、花が付いているのはほんのわずか。なので、この葉が同定できなければ間違い無く踏み荒らしてしまう。決してむやみに踏み込んではいけない森だ。

     ふと脇を見れば、スズムシソウが数株咲いていた。昨年杓子山でそれらしき葉だけ確認したが、花を見るのは初めてだ。これにも感動した。

        スズムシソウ。本当に鈴虫の翅のような花。


        別の場所で見つけたスズムシソウ


        ワニグチソウ?図鑑では2個花が付くと書かれているがこれは1個しか無い。

     森を抜けると林道に出た。そしていただいたメールを確認して教えていただいた森にも入らせていただく。コアツモリソウの葉には目が慣れたので容易に発見できた。こちらでは開花したコアツモリソウを何株か見つけることができた。

        別の場所のコアツモリソウ


        開花しているコアツモリソウ


        失礼、ちょっとだけお顔を拝見。


     植生豊かな素晴らしい森に深く感動した。この自然を壊すこと無く、後世に引き継いで行けたらと思う。この場所を教えていただいたブロガーの方に心から感謝したい。

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     前日の25日、みちほさんからメールが入る。今日はなんと、山梨の山、蛾ヶ岳に登るそうで、明日は滝子山の予定だそうだ。一方、sanaeさんたちは丹沢の山に登っていて、距離的には山梨に近い位置にいた。私は富士山麓の花探しになるだろうと思っていたのだが、昨年花を確認できなかった杓子山のスズムシソウらしき葉がずっと気になっていた。その場所には他のランも咲くらしい。どうせ今シーズンいつかは行くのだろうから、ならば皆さんに連絡をとってみて・・・ということで、急遽26日の日曜日にいつもの花探し鈍足メンバーが終結することとなった。

     7時に山中湖花の都公園に集合と思ったのだが、この日は山中湖マラソンがあって1万人を超える人たちが山中湖に集まることを前日の夜に知った。そこで集合場所を登山口の鳥居地峠に変更してもらう。2組は山中湖近くの道の駅に車内泊なので待ち合わせ時間には問題無く行けるが、問題なのは私のほうだった。マラソンの受付け開始時間は朝6時、もしも渋滞が始まってしまうと、集合時間に遥かに遅れてしまうこともあり得る。早起きは苦手なのだが、この日の朝は4時半に目覚ましをかけて5時に甲府の自宅を出発した。しかし、河口湖町に入っても渋滞は全く無く、6時半前に鳥居地峠に到着した。みちほさんに電話するとsanaeさんたちも同じ場所で車内泊しており、15分ほどで2組が到着した。今日は高座山・杓子山・鹿留山・立ノ塚峠周回のややロングコースで、まず私の車を立ノ塚林道の入り口にデポしてくる。そして7時半に鳥居地峠を出発。登山道に入ると、林の中にはササバギンランがたくさん咲いていた。高座山の草地は緑がすがすがしく、オオバギボウシの若葉やアマドコロ、おどろくほど大きなチゴユリなどの花が咲いていた。花を見つけると写真、わからない花があると集まって議論。コースタイム通りに歩けるはずも無い。滑り落ちそうな急登の土斜面を登り、8時50分、高座山に到着。

        花が見たい花見隊、予定外の集結。


        林の中にはササバギンランがたくさん。まずは今日の前菜。


        高座山の草地と高座山。後続のグループには当然の如く追い抜かれ、またたく間に姿が見えなくなる。


        アマドコロと富士山


        驚くような大きさのチゴユリ。名前を大チゴユリに改めましょう。


        高座山の草地と富士山


        山頂直下の滑りやすい急登。


        富士山をバックに記念撮影。まだ山頂じゃないですよ〜。

     杓子山に登る前にちょっと林の中に立ち寄らせてもらう。昨年スズムシソウらしき葉を見つけたところに入ってみるが、今年は葉っぱすら見つからない。その代わりに見つけたのがヤマシャクヤクの花。周辺を少し探したがやはり見つからず、踏み荒らすのも山に申し訳ないので止めて登山道に戻る。11時35分、杓子山山頂に到着、鈍足花見隊にしては速い!

        ヤマシャクヤク発見。清楚で心が洗われるように美しい花。前菜その2。まだメインの料理ではありませんよ〜。


        この白いスミレは? おそらくエゾノタチツボスミレ。


        杓子山山頂。富士山は雲隠れしてしまった。


        キンポウゲと杓子山山頂

     杓子山山頂で昼食後、鹿留山(ししどめやま)を目指す。この先の鹿留山までの稜線はご機嫌なブナ、ミズナラなどの広葉樹林の森が広がる。「山梨百名山から見る風景」などというブログタイトルにはなっているが、実はこの稜線を歩くのは今回が初めてだ。稜線には、もう終わってしまっているだろうと思っていたキスミレがまだ咲き残っていた。

        心休まる新緑の広葉樹林帯


        大きなブナの新緑


        タチカメバソウ。初めて出会う花。


        キスミレ。まだ残っていた。


        キスミレ


        ブナの巨木を囲んで


        立派なブナの木


        途中にある富士山の展望岩。残念ながら雲隠れ。


        鹿留山山頂。みんなカメラ小僧。


        山頂に立つミズナラ(?)の大木

     午後1時50分、鹿留山山頂到着。予定通りの鈍足ハイピッチだ。休憩後立ノ塚峠に向かうがこの先の道は情報通りワイルドだった(望の富士山から引用)。スリップしそうな土の急斜面、そしてロープの付いた岩場・・・。鈍足ながら経験は豊富なので、順調にこの難所を通り抜け、午後3時45分、立ノ塚峠に到着する。

        スリップしそうな土の急斜面


        ロープのついた岩場。ワイルドだろ〜。


        こちらにも白いスミレ(たぶんエゾノタチツボスミレ)


        もうひとつ白いスミレ。これはにょいっと出てきたニョイスミレ(意味わからん!)。


        立ノ塚峠。決して真っ直ぐ進まないように、標識の方向ををしっかり見て歩きましょう。

     あとは林道をゆっくりと歩いてデポした車のところまで行くだけだ。次週開催されるトレイルランニング競技のコースとなっているこの林道はきれいに整備されていて歩き易く。予定していた午後5時を少し過ぎた頃に車に到着した。

        林道をゆっくり歩いてデポした車のところへ。


     さて、メインディッシュはどこに行ったのか??予定していた場所では発見できなかったスズムシソウ、生育環境が似通っているので反対側にもあるのではと思っていたが、やはりあった。そしてヤマシャクヤクも。さらに、驚きの花を発見した。

        ラン科クモキリソウ属スズムシソウ。これが本日のメインディッシュ。


        その名の通り、まさにその花は鈴虫の翅。


        ヤマシャクヤク。みちほさんはこの花がお気に入り。


        驚きの花とはこれ。腐生植物サカネラン。


        数日前にこの類のランを図鑑で見ていたばかり。本当に出会えるとは超ラッキー!私にとってはこれがメインディッシュ。

     食後のデザートを忘れている。最後に、昨日訪れた富士山麓の森にちょっとだけ立ち寄った。そちらの記事は・・・「気楽に山歩き」「もっと花を訪ねて何度でも」をお楽しみください。

     素晴らしき杓子山界隈の森。2,000人もの参加者があるトレランの大会が次週開催されるが、この豊かな自然を壊してしまわないように配慮をお願いしたい。
         

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     日向山の先にある倉掛山・大岩山界隈はかつて登山道が整備されておらず、細い踏み跡を赤テープ頼りに歩く静かな山歩きができるルートだったが、最近は看板が取り付けられ道標も立って人も多く入るようになったと聞く。駒薙から大岩山方面には2度行っているが、途中で左に分かれる鞍掛山にはまだ登っていない。ここは甲斐駒ケ岳の絶好の展望台になっている。そして途中の岩場にはこの季節にクモイコザクラが咲くと聞く。

     数日前からこの山に行こうと思っていたところ、相棒の植田さんも行くと言っていた。しかし、私の出発時間が不確定なために別々に行くことになった。7時過ぎ、矢立石の日向山登山道入り口に行くと、既に手前の駐車場はいっぱいで、ゲート近くの道脇に車を止める。植田さんの車が無いところをみると、おそらくは下の竹宇駒ケ岳神社から登っているのだろう。まずは林道を進み、錦滝に向かう。

        ヤマツツジと甲斐駒ケ岳


        錦滝とユキワリソウ


        滝の脇に咲いたユキワリソウ


        正面からユキワリソウ


        ユキワリソウ


        滝の近くに咲いていたミヤママンネングサ(だと思う)

     今回は300?までズーム可能なレンズを持って行ったが、デジタルカメラはやはり赤系統に弱く、どうしても花の色が紫色がかってしまい撮影が難しい。
     30分ほど錦滝で時間を費やし、いよいよ日向山への急登りとなる。何度も登っている道だが、何度登っても苦労する急登だ。雁ヶ原手前で左に分かれる鞍掛山方面への分岐があり、そちらに進む。日向山からの道と合流するコルを過ぎるとまた道は急登に変わる。上部の笹籔はかつて踏み跡があちらこちらにあって赤テープ頼りに登った記憶があるが、今ではすっかり普通の登山道になっている。

        タガソデソウ  林道脇にもちらほら咲いており、この山では良く見かける。


        登山道には看板が数か所に付いている。道もわかりやすくなった。


        笹籔の中に隠れていたツバメオモト


        ツバメオモト


        見下ろす日向山雁ヶ原


        まだ花が咲いていないが、マイヅルソウの大群落

     急登を登り切ると傾斜が緩くなり、ところどころで鳳凰山や富士山の眺望が開けるようになる。さらに進むと花崗岩の露出した展望台のようになったところがあり、そこからは甲斐駒ケ岳、鳳凰山、富士山を一望することができる。そこを過ぎると間もなく、駒岩という鞍掛山と大岩山の分岐点に到着する。

        鞍掛山越しの甲斐駒ケ岳


        鳳凰山の裾野に見えた富士山


        展望岩から見る甲斐駒ケ岳、鳳凰山、富士山(右から)


        ミツバツツジは花付きがいまひとつ。


        駒岩の鞍掛山分岐。かつては小さな看板しか無かったと記憶しているが、今では立派な道標が立っている。

     11時、駒岩に到着。錦滝を8時に出発したので3時間かかったことになる。ここで軽食をとって出発しようとしたところ、鞍掛山から戻って来た植田さんに出会った。予想通り、竹宇駒ケ岳神社から登り日向山を越えて来たそうだ。しかも、矢立石出発時間は私と10分ほどしか違わない。さすがに週3〜4回山を歩いている植田さんは速い!(いや、私が遅すぎるのだろう)。駒岩で待っていてくれるというので、2時間は見ておいてくれと言って私は鞍掛山に行く。一旦は激下りとなり、その下の岩にはお目当てのクモイコザクラが満開だった。

        途中に咲いていたコイワカガミ


        キバナノコマノツメがちらほら


        ミツバツツジと甲斐駒ケ岳


        クモイコザクラの咲く岩


        満開のクモイコザクラ


        クモイコザクラ 上品なピンク色


        クモイコザクラ

     その先は見上げるような激登りとなる。ところどころロープを頼りに登ると、登り切った少し先に眺望の無い鞍掛山山頂があった。甲斐駒ケ岳の展望台はそこから10分ほど先にある。

        鞍掛山への激登り


        鞍掛山山頂


        鞍掛山展望台と甲斐駒ケ岳


        甲斐駒ケ岳と黒戸山


        残雪の甲斐駒ケ岳


        山頂にある石碑? 壊れた社のようにも見える。

     足がへばってしまい、待っている植田さんには悪いがここでしばし休憩させてもらう。そして駒岩に戻ったのは午後1時半、往復に2時間半もかかった。

        帰りにもクモイコザクラ

     帰り際に天候が良ければ日向山に立ち寄る予定だったが、次第に空は雲が広がってどんよりしてきた。日向山には立ち寄らず、錦滝に下りて林道を行き、矢立石のゲートには午後4時に到着した。


     鞍掛山はいつか行かねばと半分義務感に駆られていた山だった。お目当てのクモイコザクラはちょうど良い時期に見ることができたが、その他の花はあまり出会えなかった。いつか、あの展望台から甲斐駒ケ岳の上を流れる天の川を眺めてみたい。

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     2週間前の杓子山は素晴らしい花見山行となった。そして今回再び、今度は杓子山の隣、石割山に行くことになった。前回の花見隊メンバーに加えて嶺朋クラブメンバー、ヨッシー隊、のぞむ君、さらにるたんさんと、超豪華メンバー総勢14名となった。さて、皆さん、我ら花見隊のペースに付いてこられるかな??(速過ぎて・・・ではなくて遅過ぎてです。笑)

     9時半に石割神社赤鳥居に集結したメンバーは、準備体操もそこそこに10時、赤鳥居をくぐっていざ出発。いつもなら息咳切って長い階段を必死に登るところだが、今回は最初から階段脇の右の斜面左の草むらを目を凝らして探しながら歩く。もちろん人気の石割山だけあって続々とやって来る登山者は、草むらの中を覗き込む異様な集団を見て頭のおかしい人たちだと思ったに違いない。あの階段を登るだけで費やした時間は・・・40分!!

        総勢14人という大集団。石割山目指して出発。


        階段中腹の石碑と美しいクジャクシダ

     階段上の休憩地までは皆さまなんとか花見隊におつきあいして下さいましたが、さすがに遅過ぎるピッチにギブアップのようで、ここからは先に行ってもらうことにする。その後も花見隊他、鈍足隊はコースタイム全く無視で林道を歩き、時に林道を外れて旧道の通る左の林、右の林と笹や草の茂る道をかき分けて歩き、石割神社でようやく先行隊に追いつくが、すぐに先行隊は出発。山頂で待っていてもらうことにする。そしてほぼ想定していた時間通りの12時半、石割山山頂に到着した。コースタイムの2倍をかけて登る花見隊、こんな登山に読者の皆様はお付き合い出来ますか?おかげでいろいろな花に出会えました。

        蕾のヤマツツジ。今年のツツジははずれだが、この木の花付きはまずまず。


        この山にもスズムシソウ。みんなで目を凝らして探してみるものです。


        驚きの腐生植物、なんじゃこりゃ〜? 


        これは花が散ったヤマウツボ。杓子山のサカネランに続いて大発見です。


        花が少し咲き残っていたヤマウツボ


        山頂付近に咲いていたアヤメ


        キンポウゲ(ウマノアシガタ)

     山頂でゆっくり食事しながら山談義。そして参加していただいた皆様からたくさんの果物や漬物やお菓子などの差し入れをいただき、山に登ったのに体重増加の私でした。ここで、数人の参加者は先を急ぐために下山し、残りのメンバーで記念撮影してから平尾山を経由して下山した。

        標柱を担いで下山しようとするのぞむ君・・・ではなくて


        記念撮影のために立てかけてあった山梨百名山標柱をちょっと拝借。


        ナルコユリ


        ホウチャクソウ


     石割神社赤鳥居に下山したのは午後3時、まだ時間が早い。人数が多いので行くかどうか迷ったのだが、折角県外からはるばる来てくれたゲストの方たちもいることだし、私の踏んだ跡を歩くという条件で、森を荒らさないように足元に細心の注意を払ってもらい、コアツモリソウ咲く富士山麓の森に踏み込んでみることにした。

        コアツモリソウ。2週間前よりも咲いている。


        首を曲げてごめんなさい。ちょっとだけお顔を拝借。


        これはどんな花が咲くのだろうか?穂が少し伸びている。

     30分ほど森の中をそっと散策させていただき、本日は解散となった。ご参加いただきました皆様、ご満足いただけましたでしょうか?


     山梨にはまだ私の知らない森や花がたくさん眠っている。むしろ、私がこのブログで紹介しているのはほんの一部でしか無いだろう。情報を提供してくださっている花の師匠やブロガーの皆様には心から感謝したい。そして、むやみに踏み込んで森を荒らさないように、大切に見守りながら森を守って行きたいと思っている。

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     sanaeさん、みちほさんたちと合流が決まっていた6月8日、9日でしたが、その2週間前に病院新築記念式典の余興をやってくれと依頼を受けました。日程は6月8日、既に集結が決まっていましたがおめでたい行事だけに断るわけには行かず、軽い気持ちで引き受けました。勝手知ったる病院職員の前で、いつもやっているスライド上映会をやれば良いのだろうと思っていましたが、数日後の担当事務員との打ち合わせでビックリ!。式典に参加するのは職員がメインでは無くて、山梨県内主要病院の病院長や事務長、関東地区主要社会保険病院の皆様、さらに山梨大学学長や山梨県医師会会長など、凄いメンバーばかりだということを知りました。これは今まで使っていた映像をさらに高画質で編集しなおさないといけないということになり、1週間かけて3本の映像を編集しなおしました。それは、世界遺産登録間近な「山梨の名峰から見る富士山」、山上の移り行く四季を描いた「南アルプス 春夏秋冬」、そして「八ヶ岳に咲く花たち」です。プロジェクターの解像度によって映像が全く変わってしまう星空はこの時は出さないつもりだったのですが、予備で「空架ける天の川」も準備しておきました。

     さて、映像はできましたが、残るは苦手な解説とトークです。八ヶ岳や南アルプスの山の歴史を調べたり、八ヶ岳と富士山の背比べの昔話を調べて原稿を書きましたが、いまひとつ。考えても良いセリフが浮かんできません。こんな時は考えないで気分転換。ということで、当直明けの6日(木曜日)、横浜の関内ホールで開催される1966カルテットの演奏会に行くことにしました。なにせニューアルバム「HELP!」発売翌日のコンサートですから、かなり気合が入っているに違いありません。一人だったのでキャンセルのあった前から7番目中央の好座席に座ることができました。



        1966カルテット 江頭美保、花井悠希、松浦梨紗(リーダー)、林はるか





     予想通りの力の入った素晴らしい演奏会となりました。プログラムもありましたが、披露した曲はプログラムを無視してニューアルバムからの曲を中心に、心に響く演奏を楽しめました。何よりも勉強になった(参考になった)のはリーダーの松浦さんの機転の利いたトークでした。お客様の反応を見ながら次々と笑いをとるようなトークを切り出して来る素晴らしいトークにすっかりハマりました。私も次の記念式典でこういうふうに話せたらと思いました。

     さて、式典当日、会が始まるのは5時からですが、プロジェクターと音声確認のため私は3時に会場入りしました。パソコンから映像を出力するとここで問題が発生。パソコン上ではフルサイズで映像が見られますがプロジェクター出力すると画面が小さくなってしまいます。止む無くパワーポイントに映像を張り付けて出力しますが、これによって折角の高画質編集した映像がDVDと同じくらいの画質に低下してしまいます。まあ、それも仕方無し。病院長挨拶とお客様の祝辞が終わり、いよいよ私の出番となりました。セリフは再三練習してきましたが、会場の雰囲気を見ると難しい話を聞いてもらえるような様子ではなく、練習したセリフは全て捨ててできるだけ簡単に説明します。そして予定の富士山、南アルプスを上映したところで、3本目は八ヶ岳を止めて空架ける天の川に変更しました。これが良かったようで、あまり見たことが無い山上の天の川の情景に、会場から「これはすごい!」というお言葉をいただきました。こういうことが出来たのはあのコンサートに出かけて刺激をいただいたからこそです。良い演奏や映像はそれを引き立てるトークと会場のお客様に合わせた機転の良さがあってこそ引き立つものだということを改めて感じました。


     新築記念会で上映しました「空架ける天の川」をYou-Tubeにアップしましたのでご覧ください。曲は1966カルテット初代ピアノ奏者の長篠央子(ようこ)さん(現在アメリカセントルイスに在住)奏でるビートルズの曲「Across the Universe」です。この曲を聞くたびに山上を流れる天の川の情景を思い浮かべており、いつか映像と組み合わせてみたいと思っていました。音楽は不要という方はフォトチャンネルでお楽しみください。


    空架ける天の川(You-Tube)



    空架ける天の川(フォトチャンネル)



     こういう記事はアメブロの「ヨッシーのブログ」で扱うはずだったのですが、1日の訪問者が多くて20人ほどしかおらず、こちらでアップさせていただきました。下記のブログランキングアップにもご協力いただけると幸いです。


     紅白歌合戦を目指します。お願いしますポチ

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     芦川スズランの森はコースが整備され、花の盛期には観光バスが何台もやって来るほどの有名なスポットだ。私がこの森に行ったのはもう8年も前のこと、初めて釈迦ヶ岳に登った後だったか、あるいは黒岳の登山口を偵察に行った時だったかに立ち寄り、おいしい蕎麦とコンニャクを食べた記憶がある。こんな人気スポットの中に珍しい花が咲くという噂を聞いた。しかし、その花は数年前に知人の花の達人が探しに行ったが見つからなかったらしい。探し当てるのは相当困難と思われるが、行ってみることにする。

     どんよりとした曇り空だったが、甲府市内では雨は降っていなかった。芦川まで行くと、山は雲に覆われており、小雨が降っていた。カッパを着てスパッツをつけてスズランの森に入る。入り口で3人の観光客とすれ違ったほかは森の中は誰もおらず、私一人の貸し切りとなる。カメラ片手にズームレンズを望遠鏡代わりにして草むらの中を覗くが果たして・・・。

        クサタチバナと売店。この日は平日、しかも雨でお客さん少なく売店は休み。


        グンナイフウロ。もう散り始めています。


        スズラン。若干遅く、あまりたくさんは咲いていない。


        スズラン


        マイヅルソウ


        ササバギンラン。結構数はあるが、こちらも若干遅い。


        アヤメ


        アヤメ


        クサタチバナ群生

     森の中を1周半、さらに林の中の登山道から籔を横切って林道に抜け、今度は正規の道を下りてきたが脇道(獣道?)があってまたまた籔に突入。カッパが暑くて汗だく、かつ、籔歩きでズボンは泥だらけ、背中は葉っぱだらけ。そしてまた森に戻って1周。しかし・・・探しものは見つからず。ひょっとしたら無いのかも、あるいは今年は咲かないのかもしれない。


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     噂やブログでは聞いていたが、御坂山系に咲くカモメラン、見てみたいと思っていた。そしてまた、某ブロガーからメールをいただき、おおよその場所を教えていただいた。きっと今頃見頃を迎えているに違いない。

     15日(土)は午前中の仕事で遅くなってしまい、午後からは雨の予報だったので行けず、16日(日)は珍しく早朝5時に目を覚ましたがあいにくの雨。しかし、午前中のうちには雨があがってきそうだ。寝なおして8時に再び起床、小雨がまだ降っているが準備して出発する。目指す御坂山系の山近くまで行くと、山には雲がかかって小雨がまだ降っていた。カッパを着てスパッツを付けて入山する。きちんとした登山道があるのだが、勝手知ったる御坂山塊なので、今回は沢を登って尾根に取り着き、山頂まで尾根を直登するルート(といっても道は無いが)を行ってみることにする。

     細い沢は入り口だけ道が付いているように見えたがすぐに無くなる。探しているカモメランは、瑞牆山や八ヶ岳では水の流れる近くに咲いているので、沢伝いのほうが見つけられるのではないかと考えた。少し歩くと、沢の脇一面に広がるフタバアオイの群落があった。しかし、残念ながらカモメランは見つからない。

        沢の脇に広がっていたフタバアオイの大群落


        フタバアオイ。花はもう終わっている。

     獣道をたどって右手の尾根に取り着くが、途中にはヤブレガサがたくさん群生していた。葉をストックで避けながら花が無いか探すが、残念ながら見つからない。尾根を山頂に向かって真っ直ぐに登って行くと、右下に登山道が見えてきたが、これを使わずに尾根を直登する。

        レンゲショウマの群生。この山にはたくさんある。


        こちらはヤブレガサの大群落


        ツルシロカネソウ


        霧の巻くヤブレガサとユキザサの森


        ユキザサの群生。こういう森を見ているだけでもこの山は十分に楽しめる。

     尾根を右に左にとジグザグ登りしながら花を探すが、残念ながら一株も見つけることができない。斜面が平らになったところで、先ほどとは反対側の左側から来る登山道に合流した。山頂に向かって登山道脇の草をストックでそっとかき分けながら歩いて行くと、赤紫色の花をようやく発見した。探していたカモメランだ。周囲にまだ花の咲かない小さな葉が出ているかもしれないので、十分に注意しながら近付くと、周辺を含めて3株咲いていた。

        ようやく発見!カモメラン。

     しかし、ブログで見てきたものよりも数が少ない。周辺を探すがそこしか見つからず、うろついていると三脚を担いだ4人連れの人たちがやって来た。見つけたカモメランを見せて、もっとたくさん咲いているところは知らないかと尋ねたところ、最初は渋っていたが危険な人ではないとわかっていただけたようで、群生地を教えてくれた。そこには・・・こんなにも咲くものなのかと驚くほどたくさんのカモメランが咲いていた。

        教えていただいた場所のカモメラン


        カモメラン。後ろにずらりと群生。


        カモメラン


        カモメラン!

     山頂に立ち寄り富士山を眺めると、この日は雲におおわれ、時々姿を現すが山頂はすっぽりと雲の中だった。昼食をとって下山だが、どちらのルートを選ぶか迷ったが、先ほど場所を教えてくれた人たちが登って来たルートには探したが無かったと言っていたので、別ルートで下山することにした。少し下ったところで踏み跡を発見。雨の後で湿っているので踏み跡がわかりやすい。入ってみれば、そこにもカモメラン。その先にも、右にも左にも・・・このあたりはカモメランが群生していた。そして、おそらくは見つけられないだろうと思っていた腐生植物のランにも出会うことができた。

        雲におおわれた富士山


        まだまだカモメラン!!


        こっちにもカモメラン!!!


        そんなところに咲いて大丈夫か?カモメラン!!!!

     他にもたくさん撮影したが、天候が悪い上に森の中なので、大半がブレブレの写真となってしまった。そしてもうひとつ探していたのがこれ。腐生植物ヒメムヨウラン。保護色なので見つけづらく、数も少ない。周辺も探したが、見つかったのはこの3本のみだった。

        ヒメムヨウラン


        若干花が痛み始めているが、精巧な造りをした花。


     満開のカモメランに出会え、そしてまず発見は困難だろうと思っていたヒメムヨウランにも出会うことが出来た。小雨の中を登った甲斐があったが、それ以上に、山の神様の恵みに感謝したい。

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     5月連休にお邪魔した瑞牆山山頂の一夜は、富士見平小屋の方々、そしてレスキュー隊の皆様にたいへんお世話になった。写真をお届けすることを約束しており、先週末に行きたかったのだが天候と仕事で行けず、天候に恵まれたこの日、午後の予定をキャンセルして写真を担いで富士見平小屋に向かった。

        瑞牆山荘駐車場。観光バスが3台、上はどれだけ混雑しているのだろうか?


        登山道脇のクリンソウ群落。今年はかなり少ない。


        本日の荷物は写真5枚とアルバム1冊。カッパは自宅に忘れてきたが、三脚だけは持っていないと落ち着かない。

     必ず立ち寄るクリンソウ群生地は、今年は例年の半分ほどしか咲いていない。そしてもう1か所、カモメランの咲く場所に立ち寄ってみるが、こちらもなかなか花が見つからない。大きな葉が出ているのは確認できたが、花茎が出ておらず、こちらも今年はハズレらしい。3株ほど咲いているのを発見したが、いずれも花が少ししおれかけていた。

        ようやく咲いているカモメラン発見。手前に同じくらいの大きさの葉があるが、花茎が出ていない。


        カモメラン。昨日の御坂山塊のものに比べると色が薄くて脆弱に見える。


        葉はたくさん出ているのを確認。今年はこちらもハズレ。

     もうすぐ富士見平小屋というところで、中学生の団体とすれ違う。その数、100人は超えるだろう。どうやら瑞牆山に登ったらしいが、これほどの大人数、山頂には入りきれなかっただろう。皆礼儀正しく、道脇で待っている私に「こんにちわ」と挨拶して元気に下山していった。1時間半かかってようやく富士見平小屋に到着した。

        レンゲツツジ咲く富士見平小屋。来るたびに綺麗になって行く富士見平小屋。


        見事に咲いたレンゲツツジ

     あいにく小屋主さんは留守で、小屋には鍵がかかっていた。荷揚げしたことを伝えようと電話をかけようとしたのだが、登録しておいたと思っていた小屋の電話番号が登録されておらず、iモードで探そうとしても電波が悪くつながらない。止む無し、写真とアルバムは小屋の扉にくくりつけておくことにして、下山後に連絡をとることにした。

        扉にくくりつけた写真とアルバム

     帰り際に、小屋主さんから教えていただいたクリンソウの群落地に立ち寄らさせていただいた。ロープを越えて入るので、本来は小屋主さんの許可をいただかないと入ってはいけない場所なのだが、後に連絡することにしてそっと森に入り、斜面を下ると・・・下に小さな水たまりが見えた。その周辺に、あっと驚くばかりのクリンソウ大群落!これは凄い!!

        小さな水たまりの周辺にクリンソウ大群落


        クリンソウ!


        クリンソウ!! ちょうど見頃。

     登山道脇の群生地が嘘のように、こちらはたくさん咲いていた。しばらく眺めさせてもらい、下山する。


     下山後、アウトドアショップエルクに立ち寄り、小屋主さんに連絡をとってもらう。すると、本日は甲府に来ているとのことで、エルクまで来てくれるとのことだ。20分ほど待つと、奥様とともに小屋主さんがいらっしゃった。いろいろと小屋での面白いエピソードを聞かせていただき、盛り上がっていたが、エルク閉店時間を20分以上も過ぎてしまったので、話も尽きないのだがここでお開きになった。某花の情報もいただいたのだが、今年はもう遅そうだ。また来年のお楽しみに。


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     櫛形山のアヤメ祭が行われなくなってからもう7年ほど経つだろうか。かつては一面にアヤメが咲き誇ったアヤメ平と裸山だったが、今は柵の中にわずかに残っているだけでほとんど消滅してしまったと聞く。この山は私が登山を始めるきっかけとなったクモマツマキチョウという稀少な蝶がかつて生息していた山だが、植生の変化と乱獲にあい、おそらくは絶滅してしまっている。そして、ホテイアツモリは盗掘によって無くなってしまい、キバナノアツモリソウはアヤメと草むらが消失して土地の保水力が無くなったために枯れて絶えてしまった。さらに、森の中の登山道脇に咲いていたコケイランや、腐生植物のヒメムヨウラン、カイサカネラン(サカネランの変種)なども見られなくなったと聞く。ここ10年ほどでこれほどの変化があった山は少ないであろう。全てが鹿の食害とは言い切れないとは思うが、数年前にアヤメ平全体を保護柵で囲み、鹿の食害から保護する取り組みがなされ、少しずつ植生が戻りつつあるというニュースをローカルテレビで見た。果たしてどれほど戻っているものなのか?そして私を山に導いたあの蝶はまだ飛べる環境にあるのだろうか?

     アヤメ平に直登する北尾根から登り、裸山、山頂を経て中尾根を下り、林道を歩いて戻るという周回ルートを巡ることにした。天候は曇りだが、登り始めの10時ごろにはまだ富士山が見えていた。展望台から登る北尾根ルートは、まだ登山にのめり込んでいない頃に興味本位でアヤメ平まで行ったことがあり、その頃は登山靴を持っておらず、靴底が暑いスノーシューズで歩いた記憶がある。アヤメ平までの道のりが果てしなく遠く感じ、何度も引き返そうと思いながらもようやくたどり着いた。そしてその年2度目に登った時にあのクモマツマキチョウと運命的な出会いをしたのだった。しかし、その後はもうあの蝶とは出会っていない。

        展望台からの眺め。左が金峰山・奥秩父山塊、右が大菩薩連山。


        階段道を行く。どんより曇り空でシャッタースピード遅く、1日中撮影に苦労した。しかも担いで行った新しい三脚は故障して使用不能。


        樹木見本林のような看板がつけられている。


        森に入れば足元にギンリョウソウ


        ピンボケ&まだ蕾だが、この葉っぱはおそらくツバメオモト。かつてはカモメランが咲いていたそうだが、発見できず。


        イチヤクソウだが、蕾が紅色がかっており、おそらくはベニバナイチヤクソウ。


        クサタチバナがたくさん咲く。そしてバイケイソウもたくさん。


        思い出すのはこの階段。初めて来た時にこの階段を見て引き返そうと思ったのだが、ここからは10分に一度の休憩を入れてヘトヘトでアヤメ平までたどり着いた。


        鹿の食害と思われるシダ類を食べた痕跡。


        アヤメ平到着。相変わらずサルオガゼが出迎えてくれる。


        柵の張られたアヤメ平

     森の中や草むらの中を捜索しながら2時間かかってアヤメ平に到着した。柵の手前にある草むらの中を歩いてみたが、そこは鹿の糞だらけで、すっかり鹿たちのサロン場と化しているようだった。目ぼしい花は見つからない。柵の扉を開けて中に入ると、以前とはずいぶん違った景色が広がっていた。地面を覆いつくしていた草がほとんど無くなっており、まるで放牧地のようだ。アヤメは全く見当たらない。

        放牧地のような草むらに変わってしまったアヤメ平。キンポウゲはかなり咲いている。


        探していたもののひとつがこれ、クモマツマキチョウの食草ミヤマハタザオ。結構あるが、陽が当たり過ぎて幼虫がひからびてしまいそうだ。クモマツマキチョウは3年がかりで羽化する蝶。


        シダや草がもっと生い茂っていた記憶がある。

     アヤメ平避難小屋の前で昼食をとるが、マジックライスが出来上がる15分間の間にその先の様子をうかがいに、カメラだけ持って散策に行ってみる。こちらも同様に牧草地のような草むら、しかし、キンポウゲはたくさん咲いている。そして、以前から植生保護のために柵が張られていた場所を見ると、その中は以前と同じように草がたくさん生い茂っていた。やはり、鹿の食害によって植生が変わってしまったと考えて良いのだろう。今となっては遅いが、あの稀少なキバナノアツモリソウもこのような柵で覆っていてくれたら、あるいはアヤメが減少してきたもっと早い段階でアヤメ平全体を柵で囲んでいてくれたら、と嘆くばかりである。

        キンポウゲはたくさん咲いている。


        手前が柵に囲まれていない場所、向こうが柵に囲まれていた場所。植生の違いは明らか。


        こちらが柵の外


        こちらが柵の中。かつてのアヤメ平はこんな野草が生い茂っていた場所で、この野草の中にキバナノアツモリソウが身を隠すようにひっそりと咲いていた。

     食事後、今度は双眼鏡を片手に蝶を探す。クモマツマキチョウはモンシロチョウやスジグロシロチョウよりもひとまわり小さく、脆弱な翅で桜の花びらが舞うように飛ぶので、遠くから見ても比較的容易に判別することができる。それらしい飛び方をする1頭を見かけたので追いかけて双眼鏡で確認するが・・・残念ながら小型のスジグロシロチョウだった。その他にはそれらしいものは飛んでいない。1時間半ほどアヤメ平で時間を費やしたが、とうとう姿は見られなかった。次の目的地、裸山に向かう。

     裸山もかつてはアヤメで山が紫色になるほどたくさん咲いた場所だが、私が初めて訪れた8年前にはもうすでにだいぶ少なくなっていた。こちらも保護柵で囲まれており、柵の中は一面のキンポウゲお花畑になっていた。アヤメが再生するかどうかは難しいが、このような花が増えることによって地面の保湿力が改善し、植生が蘇って来る可能性は高い。今後に期待したい。

        裸山。保護柵でお花畑が守られている。


        保護柵の中は一面のキンポウゲお花畑。


        キンポウゲお花畑


        隅のほうにアヤメが少々。


        裸山山頂。櫛形山越しに富士山が見えるはずだが、この日は雲隠れ。

     小休憩後、今度は櫛形山山頂に向かう。ここから先は天然のカラマツ巨木が立ち並ぶ櫛形山の見事な原生林になる。

        山梨の森百選、櫛形山の天然カラマツ原生林


        山頂付近の天然カラマツ


        櫛形山山頂。ここを踏むのは2度目。

     櫛形山山頂に到着したのは午後2時50分。空はますます暗い雲で覆われるようになり、今にも雨が降り出しそうだ。休憩せずに下山を始める。ほこら小屋を経由して中尾根を林道に下山する。森の中は薄暗く、花が探しにくかったことがあるが、目ぼしい花は見つからず、期待していたコケイランは発見できなかった。ほこら小屋まで下りるとこのあたりは空が明るく、雨は大丈夫そうだ。小屋の前でゆっくり休憩して、林道まで下りる。

        きれいなほこら小屋。中もきれいに清掃されている。


        ほこら小屋前の草地。かつてはここも草繁く、キンポウゲがたくさん咲いていた記憶がある。


        林道に下りる。あとは45分ほど林道を歩いて展望台の駐車場へ。


        林道脇に咲いたヤグルマソウ


        キツリフネが1本


        展望台の近くの林道から雲のかかった富士山が見えた。


     かつては花の宝庫だった櫛形山はすっかり変わってしまい、現在は植生再生に向けての取り組みがなされている最中である。元通りに戻るとは今の状況では考えにくいが、今後に期待したい。対処が遅れたのが残念であるが、これはこの山に限ったことではない。茅ヶ岳のオキナグサも同様に鹿の食害で絶滅の危機に瀕している。地元の知人の話では、かつては金ヶ岳側のガレ地にも咲いていたのだそうだが現在では消滅してしまっている。山梨県庁に報告したが予算が無くて対処できないとの返事だった。櫛形山のアヤメのようにならないように、なんとか対処を考えて行きたい。

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     コアツモリソウの咲く富士山麓の森、気になっている花があり、そろそろ咲く頃ではないかと出かけてみた。気になっているのは花だけではなくて、その先の林道がどこまで続いているのか、そしてその先にも貴重な花があるのかどうか、調べてみたいと思っていた。

     前日の23日、山梨県北西部の某所に花を探しに出かけたのだが、地図を忘れ林道に入るだけでかなりの時間を費やし、さらに取り付き口を探しているうちに林道を抜け出てしまうという大失敗。前年に山上の稜線から見た感じでは草むらの中に車道らしきものが見えたと思ったのだが、その林道沿いにはそれらしき道は無かった。結局は全く山に登ること無く帰って来ることとなり、かなり悔しい思いが残っていた。今日こそはどこかに行かないと腹の虫がおさまらないという感じだった。

     林道脇の広場に車を止めて歩く。花見隊メンバーを楽しませてくれたスズムシソウはもう散っている。コアツモリソウの森はちょっとだけ確認に入ってみると、大部分終わっているがまだ残っている花もあった。そして目的の一つ、まだ咲いていなかったクモキリソウ属の花は・・・OH MY GOD!! 先が食いちぎられている。


        スズムシソウは終焉。昨年杓子山で発見したのはこの状態だった。


        コアツモリソウは手前の花は終わっているが向こう側はまだ咲いている。


        クモキリソウ属の花は・・・せっかく咲いたのに先が食いちぎられている。鹿の仕業だろう。


        一輪だけ残っている花を見ると、予想通りこれはクモキリソウ。初めて見る花です。


        近くにあと2株残っており、無事に咲いて欲しいものです。

     この先の林道はまだ歩いていないのでどこまで行けるのか行ってみる。途中、鹿の踏み跡がたくさんあり、それを辿って森の中に入ってみたが目ぼしい花は発見できなかった。20分ほど歩くと林道は終点になっており、その先は獣道らしき籔道になっていた。それを登って行くと堰堤が3つか4つほどあり、この林道はこの堰堤工事のために作られたものらしい。最後の堰堤から先はかなりの急斜面だが、その先に尾根らしきものが見えるので、登りやすそうな左側の斜面に取り付いて登ると、もう少しで尾根に取り付けそうなところで道らしきものを発見。ところがこれも鹿の踏み跡で、その先の草むらで道は消失していた。この草地はかなり食害がひどく、草の上部はほとんど食いつくされている。陽の当たり易い草地のところまで行ってみると、そこには見たことが無い葉が出ていた。これは・・・!!

        林道終点。この先に堰堤がある。道無き堰堤の脇を強行突破。


        もうすぐ尾根に取り着くというところで道らしきもの発見。ところがこれは鹿の踏み跡。この先の草地で道は消失。


        草地は鹿の食害がひどく、ほとんど食い荒らされている。


        そんな中で奇妙な葉を発見。これは・・・!


        葉は3枚あったが茎は出ていない。今年は咲かなかったか、咲く前に食われたかもしれない。これはクマガイソウの葉。

     その先、稜線に取り付いて上に登り着くとまともな道があった。それを下って元の林道に戻ったが湿った斜面で見事にスリップ転倒し、服もカメラも泥だらけになってしまった。しかし、籔を歩いても何も発見できないことが多い中にあって、今回の葉っぱだけでも発見できたことは大収穫、満足だった。また来年の楽しみが増えた。が、もう一度行けと言われても行けるかどうか??


        こいつはいつになったら咲くのだろう?茎はだいぶ伸びてきた。


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     この季節の八ヶ岳の花というと、横岳から硫黄岳にかけての圧巻のお花畑とそこに咲くウルップソウやツクモグサ、コマクサを想像する人が多いと思うが、天女山から権現岳に至るルートにもお花畑こそ無いものの、地味に珍しい花が咲いている。2年前に山岳レインジャーの花調査で歩いた時に見つけた稀少植物がその後どうなっているか、ずっと気になっていた。

     花探し歩きなのでピッチがかなり遅くなるので、4時起床し天女山を6時に出発、の予定だったのだが、目を覚ませばもう時計の針はもうすぐ7時を指そうとしている。すっかり寝過して、結局天女山到着は8時半になってしまう。空はどんよりと曇り空で時折小雨が混じる天候だった。天女山駐車場で行くかどうか迷ったが、天気予報と雲画像を携帯でチェックするとそれほど悪い天気にはならなそうだ。9時少し前に出発する。花探しともう一つの目的は新兵器の試し撮りがある。


        天女山駐車場。霧雨が舞い、カッパを着て出発。


        道の真ん中に咲いていた花。ジュウニヒトエ??


        咲き始めたイブキジャコウソウ


        ノギラン


        標高2,000m看板。霧雨は止んだがまだ霧の中。

     ツガの樹林帯を抜けてダケカンバが混じり出し、ところどころ展望が開け出す標高2,200m地点までは順調に登り、11時に到着した。しかし、ここでぴたりと足が止まる。急登、ではなくて、標柱の向こうに紫色の花を発見した。それは、今回はまだ時期的に早くて見られないだろうと思っていたムシトリスミレだった。この花は山梨県では絶滅危惧種に指定されており、毎年山岳レインジャーの調査が入っている。権現岳山頂近くと県界尾根の上部に咲くのは知っていたが、この場所に咲くのは初めて知った。さっそく三脚を出して撮影と、新兵器の威力を試してみる。

        標高2,200m標柱。その後ろの土手に紫色の花を発見。


        絶滅危惧種ムシトリスミレ。全部で8株ほど咲いていた。


        今回持って行った新兵器で接写したムシトリスミレ。マクロレンズではありません。


        その近くに咲き始めていたヨツバシオガマ


        色鮮やかなハクサンチドリ

     ここから先は三脚を担いで登り、ますますピッチが遅くなる。草むらの中を注意しながら登って行くと、緑色なのでなかなか見つけられないランの仲間を発見。そしてその先の樹林帯の中で、お目当てだったヒメムヨウランを発見。さらにカモメランも咲いていた。

        アオチドリ(だと思う)。緑色で発見しにくい。


        こちらのほうが花数が多いが、アオチドリにしては背が低い。


        新兵器装着して接写する。唇弁が3裂しており、チドリだが、タカネアオチドリか?しかし、図鑑ではタカネアオチドリは南アルプス南部の特産と記されている。良く似たのにタカネサギソウというのがあるが、これは唇弁が裂けない。


        出始めたばかりのヒメムヨウラン


        前回見つけたのと同じ場所に咲いていたヒメムヨウラン


        すらりと足の伸びたヒメムヨウラン


        接写。精巧な造りをした花。


        カモメラン。咲いているのはこの1か所だけだった。


        全部で8株ほど咲いていた。少し数が増えた。


        カモメラン接写

     三ツ頭山頂付近はコイワカガミが満開だった。そしてもうすぐ咲きそうなチシマギキョウの蕾がたくさんあった。空は相変わらずの曇り空、権現岳は雲に覆われて時折雲の切れ間から尖った山頂が見える程度だった。時間は午後2時、権現岳山頂付近のミヤマクロユリにも会いたかったのだが、時間が遅過ぎた。本日はここで昼食をとり、下山することにした。

        満開のコイワカガミ


        コイワカガミ


        コイワカガミ接写


        蕾のチシマギキョウ


        三ツ頭山頂


        時折姿を現す尖峰権現岳

     
     今回持って行った新兵器とは、クローズアップレンズ、ではなくてエクステンダーというレンズの後方に装着してレンズの距離を長くし、接写を可能にするというもの。現在使っている17−55mmレンズでは約5cmの距離まで近付くことができるが、手持ちだとブレやすいこと、被写界深度が浅くなるため周辺の風景は全く写らないという欠点がある。かつ、三脚で固定しても被写体が風で揺れていると使えないという点もあるが、マクロレンズに似た独特の周辺をぼかした映像を撮ることができる。今後の花の撮影には不可欠となりそうだが、ますます歩くのが遅くなってしまう。

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     平成20年秋の槍ヶ岳以来となる長期休暇(なんと、数年分まとめて2週間の休み!)をいただき、植田さんと2人で北海道遠征に出かける。5日の新潟港発のフェリーに乗り、6日朝、小樽に到着、そのまま最初の目的地、伏見岳の登山口(帯広から車で1時間弱のところ)に向かう。到着したのは朝8時半、既に10数台の車が駐車しており、いずれも道内のナンバーばかり。おそらくは伏見岳ピストンの登山客が多いのだろう。登山口や周辺の様子をみながら準備していると、隣に湘南ナンバーの車が到着し、準備を始める。見れば我らと同じくデカザックの大荷物だ。予想通り、目的地は我らと同じく幌尻岳だ。ルートについてもかなり詳しく、ネット等でかなり詳細に調べ尽くしている。頼もしい同行者が現れたが、私の足が遅いのでおそらくは付いて行けないだろう。予定では3泊、ないし4泊のテント山行だが、悪天候で停滞する可能性もあるので20食分の食料をザックに詰め込み、守り刀の三脚はとても担げそうに無いので軽いほうの三脚を積んで行くことにした。それでも、ザックだけで20kgは軽く超える重量、さらに腹のポーチに交換レンズをいれ、肩からはカメラをぶら下げるという重装備にならざるを得ない。おそらくは足が攣って動けなくなった笊ヶ岳以来(あるいはそれ以上)の重量となる。果たしてどこまで行けるのか??朝9時に伏見岳登山口から出発する。

     最初は幅の広い緩やかな登山道だが、少し行くと急登が始まる。5合目近くまで登ったところでデカザックを持った若者の集団が休憩しており、アイゼンは不要ということだったのでその先の倒木の下に軽アイゼンをデポして行くことにした。さらに、テント場の脇で水は十分に取れるという話だったのでこれを当てにして水を飲みまくる。湘南ナンバーの2人組はこの話を聞いて水を2リットルほどここで捨てたと言っていた。後にわかったことだが、この若者グループが行ったのはピパイロ岳までで、幌尻岳では無いことを2人組から聞いて知った。

        伏見岳登山口の駐車場。道内ナンバーの車ばかり。


        咲き残っていたミヤマスミレ


        咲き始めたハクサンシャクナゲ


        登山道脇に咲くシラネアオイに元気をもらうが、いかんせん荷物が重過ぎる。腹ばいになって撮影すると起き上がるのが容易ではない。


        白花のシラネアオイ

     5合目で一旦道は平らになるのだが、その先はまた見上げるような急登が延々と続く。足の速い植田さんには先に行ってもらい、伏見岳とピパイロ岳のコルにあるテント場で先に水を汲んでおいてもらうことにした。足が遅いうえにザックの重みと中年腹の重みで100kgを超える重量のある私は、明日以降の体力温存のために30分おきに休憩を交えつつ、5時間以上もかかって午後2時過ぎ、ようやく伏見岳に到着した。

        まだまだ続く伏見岳の急登


        チシマヒョウタンボク


        9合目。ようやく傾斜が緩くなる。


        イソツツジ。この先の稜線にたくさん咲く。


        伏見岳山頂。看板の向こうに見えるのがピパイロ岳。幌尻岳はいちばん左、まだ遥か彼方。


        山頂に咲いていたイワブクロ


        伏見岳からピパイロ岳コルへの急下り。

     伏見岳で軽食をとって休憩後、ピパイロ岳のコルにあるテント場に向かう。伏見岳から2時間ほどの行程だが、これが想定外に長く苦労した。急下りに続いてコブがいくつかあり、しかも行く手を阻むハイマツの藪が随所に出現する。途中に雪渓が残り、その周辺に黄色い花が咲いていた。近付いてみれば、それは黄色いスミレ。葉の裏側に毛が生えていないので、これは今回お目当てのケエゾキスミレでは無いことはわかるが、名前がわからない。下山後に調べてみると、これはケエゾスミレの毛の生えていないタイプの、トカチキスミレだということがわかる。

        ゴゼンタチバナ群生


        大きな雪渓が残る


        黄色いスミレ発見。


        葉に毛が生えていない。これはトカチキスミレ。


        ヒメイチゲ


        向こうに見えるのがピパイロ岳


        この山域にはダケカンバの巨木がたくさん立ち並ぶ。

     午後4時ごろようやくテント場に到着すると、駐車場で一緒だった2人組と植田さんが既にテントを張っていた。水場を聞くとどこにも見当たらないと言う。下山者の情報ではテント場のすぐ脇にたくさん流れ出ているとのことだったが、実際に行ってみるとそんな場所はどこにも見当たらず、止む無く雪渓を掘って雪を融かして使うことにする。そして、この先の行程も水取りに再三苦労することになる。林の中で眺望はいまひとつ、かつ、かなりヘバッて明日の行程がまた思いやられるので、星空の撮影はあきらめて午後8時に眠りに就く。


        午前3時半、未明のテント場と星空

    (2日目・3日目に続く)
      

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