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Channel: 山梨百名山から見る風景
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夕暮れの山中湖と国際宇宙ステーションISS  平成30年3月25日

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 1日中青空が広がったこの日は夕方になっても雲が出て来ない。この時期にしては珍しく夕暮れのスッキリした富士山が見えている。北杜市明野でゲンジスミレを観察した後に急いで山中湖に移動する。しかし、御坂トンネルから富士吉田の市街地にかけて若干の渋滞に巻き込まれてしまい、予定していた鉄砲木の頭には間に合いそうもない。パノラマ台という手段もあったのだが、その場所は車のライトが邪魔になるのでタイムラプス撮影にはあまり向いていない。ならば山中湖の湖畔へということで、きららの駐車場に車を止めて湖畔に行き、3台のカメラをセットする。


    夕暮れの山中湖


    右裾の夕焼けの中に輝く明るい星は金星。

 2台のカメラはインターバル撮影を行いもう1台はフリーで適当に撮影する。午後7時を過ぎた頃、お目当てのものがそろそろ現れるはずだが・・・肉眼では確認できない。


    富士山の左中腹から白い光が現われた。


    富士山の上を通り過ぎて行く。


    この光が今回狙っていた国際宇宙ステーションISS。


    ISSの光跡。空から降り注ぐ緑色の光は月明かりのフレア。Tokinaレンズの欠点である。


    月と冬の大三角形。どうせならこの構図でISSを狙ったほうが良かっただろうが、写るかどうかがまず心配で構図まで気が回らなかった。


    夕暮れの山中湖とISS。比較明合成。


    同上。

 日没後1時間は星も輝きISSも輝いてくれる良い時間帯のようだ。写真を見る限りでは2等級以上の光度がありそうなので、おそらく肉眼でも確認できたはずである。撮影に手いっぱいで空を見ている余裕が無かった。写ることはわかってきたので、これからはもう少し構図を考えながら撮ってみたいと思う。

精進湖の夕暮れと国際宇宙ステーションISS  平成30年3月26日

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 前日ほどでは無いにしろ、この日も朝から富士山が姿を現していた。若干霞が出ているもののこの季節にこれだけ見えていれば上等である。ステラナビゲーターで本日の国際宇宙ステーションの軌道を見てみると、日没の頃に精進湖あたりで富士山の上を通過して行くことがわかる。しかし条件が悪く、かなり高い位置であること、それと日没後15分後ころの時間帯なので星はまだほとんど輝いていない時間帯である。写ってくれるのかどうかは全く分からないが、見えない可能性のほうが高いだろう。しかし、実際には撮ってみないとわからない。良いことといえば、月のすぐ下を通過して行くので軌道を追いかけるのは簡単であることだ。おそらくはダメであろうが、出かけてみることにする。


    精進湖から見上げる月。予想していたよりも月の位置が高く、10㎜広角レンズでやっと入るくらいの高さだ。


    別のレンズで縦位置にすれば、12㎜くらいで十分に入る。この2台は固定して連続撮影するように設定する。


    もう1台のフリーのカメラ。


    富士山は霞んでしまったが少しだけ夕焼けに染まった。

 何人かカメラマンが来ていたが夕映えの富士山が終わった頃に皆撤退していった。あまり面白い富士山にはならなかった。残ったのは私一人だけ、さて、お楽しみはこれからだ。しかし、写らないだろうと思っているのであまり気合が入っておらず、昨日の山中湖ISSが想定外に良すぎた感がある。さて、そろそろ飛んでくる頃なので連写を始める。


    500コマくらい撮影したカットを見直してみると、画像の右上に小さな光が居る。


    月のすぐ下に小さな光。


    こちらも月のすぐ下に小さな光。


    ズームで追いかけた月のすぐ下を白い光が横切って行く。

 ズームをかけたカメラのモニターでISSの姿を捉えることが出来たので、実際に肉眼で見てみると、今度こそ飛行機とは違ってチカリと輝く物体がゆっくりと月の下を通り過ぎて行くのが目視出来た。まだ星がほとんど輝いていない時間だが、ISSはこの時間に肉眼で見ることが出来るとわかり、少しばかり感動した。


    1秒で連写した画像約100コマを比較明合成して作成したISSの軌道。


    同上。

 やってみないとわからないもので、日没15分後でもISSを撮影することが出来てさらには肉眼でも見ることが出来るということがわかり、本日は大収穫だった。しかし、出来上がった画像はISSの位置が高すぎていまいちである。   

多光芒ダイヤモンド富士ティアラ 朝霧高原もちや付近  平成30年3月28日

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 久しぶりのティアラ撮影の挑戦である。

 昨年は散々苦労して4月になってから小田貫湿原でようやく撮影に成功した多光芒ダイヤモンド富士ティアラだが、昨年末から本年にかけて難しいと思われていた竜ヶ岳での撮影に成功して以来、軌道の計算がかなり正確に出来るようになり天候さえ恵まれれば高確率で成功するレベルまで達した。この日の富士山は霞がかかってやや白っぽく見えるが、厳冬期の富士山に比べると雪煙が舞わず穏やかに見える。春分の日を過ぎて太陽の出る位置がだいぶ北側に寄り、そろそろ剣ヶ峰の右側の傾斜に太陽を合わせるのには良い角度になってきた。天候さえ良ければティアラ撮影には良い時期になったと言える。

 現地到着はダイヤの15分前で毎度のことながら時間ギリギリである。既にカメラマン2人が三脚を立てて撮影の準備が出来ており、その間に入れてもらう。時計を見ながら10秒前からシャッターを切り始めるが若干時間がズレて20秒後に太陽が現れた。


    Borg570㎜。左から光が出る。


    すぐに右からも出る。


    位置はちょうどぴったり。ティアラ撮影成功。


    雪煙が出なければ霞んでいてもこのくらい光芒が出てくれる。


    Borg200mm。


    多光芒ダイヤモンド富士ティアラ


    今回は意外とあっさり撮影に成功。


    まずまずの輝き。


    数秒で終わってしまう。

 毎度今回のようにうまく行くわけでは無いが、昨年の苦労は何だったのかと思うくらいにあっさりと撮れた。おそらく8分割くらいしていると思うが、霞が無くて空気が澄んでいればもっと分割してくれるかも知れない。5月連休頃に朝霧高原YMCAで撮影が可能になるはずだ。その先のまかいの牧場あたりまでが撮影には好適地だと思う。

早春の朝霧高原花散策  平成30年3月28日

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 朝霧高原のスミレはまだ咲き出していないが、ここ2年ほど訪れているコガネネコノメが咲く場所のアズマイチゲが咲き始めている頃だと思う。ちょっと立ち寄ってみることにする。


    コガネネコノメは予想通りまだ蕾。


    ヨゴレネコノメソウもまだ蕾。


    アズマイチゲは花が出ているが、気難しいこの花はまだ陽が射さない早朝だと花を開いてくれない。


    まだ咲き始めたばかりといった感じのアズマイチゲ。もっとたくさん咲くはずだ。

 車のガソリンが少なくなってきたので、ガソリンスタンドに立ち寄るついでにキスミレを見に行く。まだ野焼きが行われる前でキスミレを含めて花はほとんど見当たらない。


    ポツンと一輪だけキスミレが咲いていた。


    キスミレ

 さらにもう1ヶ所、まだ咲いていない公算が高いが様子を見に行ってみる。それと、Borg570mmの試し撮りも行ってみたい。


    過去に何度も撮影に来ているが満足に撮れたことが無いベニカヤラン。これはCanon200mmで撮影した画像。


    Borg570mm に変える。Iso640で1/400の高速シャッターで撮る。解像度は今までのレンズの中では一番良さそうだ。


    さらに2倍のエクステンダー装着し1,140㎜の超望遠。


    陽が当たっていて明るいこともあるのだが、今までに無い高解像度の画像が得られた。


    トリーミング画像。葉の紋様から蕾の様子まで繊細に見ることが出来る。

 早春の朝霧高原は花を見るにはまだ早い。あまり収穫は無かったが、Borg570mm の解像度は想定していた以上に良さそうだ。天候に恵まれて花に陽が差し込んでくれれば、今年こそはうまく撮れそうな気がする。

ハナネコノメ三昧 黒富士農園  平成30年3月28日

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 10日ほど前に見に行った際はまだ咲き始めたばかりだったハナネコノメ。そろそろ見ごろを迎えている頃だと思う。再訪してみた。

 今回は前回に沢に入った場所よりももっと下流から入ってみた。険しい沢では無いが道が無いので沢の中を遡上する形になり、靴が水に浸かるのは止むを得ない。沢に下りてみると、さっそくハナネコノメが居た。下流のほうでもかなりの数が生育している。


    さっそく居ました、ハナネコノメ。ほぼ満開状態。


    こちらはコガネネコノメと思われるがまだ蕾。


    沢沿いに次々とハナネコノメが現われる。ここはまだ5分咲きくらい。


    満開。お見事。


    可愛らしくて綺麗な花。


    この株はちょっと様子が違う。


    葉が赤茶色く茎も赤茶色。


    花はほんのりピンク色がかっている。高尾山にピンクのハナネコがあると聞いたことがあるが、このようなタイプなのだと思う。


    水が綺麗な沢を登る。伐採が進んでおり、沢の周辺が乾燥化しているように見える。


    ここが問題の伐採地。これだけ伐られるとさすがに日が当たり過ぎて生えないだろうと思ったが・・・


    こんな場所でもハナネコノメが居た。ただし、背が低くて葉も小さくずんぐりして見える。


    さらに遡上すると再び樹林帯に入る。ハナネコノメがたくさんだが、ここは5分咲きくらい。


    数はかなりある。


    さらに遡上すると、目の前の岩が白くなっている。


    見事なり、ハナネコノメ。


    沢の中に咲く圧巻のハナネコノメに出会うことが出来た。


    白いハナネコノメ。


    こちらは少しグリーンがかったハナネコノメ。

 予定ではもっと上まで行くはずだったのだが時間が3時を過ぎてタイムアウトとなってしまう。これから夜勤があるので職場に戻らなければならない。今回巡ったのは生育地の半分ほどなので、さらに上流にもハナネコノメの群落があると思われる。機会があればもう一度訪れてみたい。

越野のコバイモ咲く  平成30年3月29日

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 咲き始めたと思ったらあっという間に武田神社の桜が満開になった。おそらく山梨県に生育する越野と甲斐の2種類のコバイモも咲いている頃だと思う。午後4時過ぎの遅い時間の訪問となったが、越野の君に会いに行く。


    ヨゴレネコノメが開花し始めていた。


    ヤマエンゴサクはほんの一部だけ開花。


    ミヤマエンレイソウはまだ蕾。


    アズマイチゲも出ていたが・・・


    訪問した時間が遅く花は閉じてしまっていた。

 現地に到着。そろそろこのあたりから・・・と探してみると、いつも見かける場所よりも少し下の場所で咲いていた。


    咲いていました。越野のコバイモ。


    大きくて立派な株。


    花を見上げる


    まだ咲き始めの茶色い花。


    踏まれてしまいそうな登山道のすぐ脇に咲いた花。


    囲ってあげた場所は花が咲いていないが、幼弱な葉がたくさん出ている。これならば、いつか咲いてくれるだろう。


    蕾


    2株並んで咲いていた。


    同上。別株。


    3つ並んで咲く。


    この斜面には以前からカタクリの葉がたくさん出るが、咲いたのはほとんど見かけたことが無い。鹿の餌食になっていると思われる。

 まだ上部のほうは咲いていないようだったが、下のほうに少し分布を広げたように見える。しかし、斜面が崩落して消失している場所があり、全体的な個体数は例年とあまり変わっていないようだ。2年続けて観察してきたシロバナは今年は出でいなかった。

Red Moon Cat's Eye 神奈川県平塚インター付近  平成30年3月31日

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 前日から月を追いかけていたが、朝霧高原からのパール富士は完全に雲に巻かれて富士山の形も見えなかった。


    平成30年3月30日夕暮れのパール富士を朝霧高原から狙うが撃沈。

 この季節だからこういうのは良くあることなので仕方ない。明日の天気を見ると、予報、雲画像とも明朝は天気が良さそうである。富士山からの距離を離して神奈川県の平塚まで出かける。前夜は中央道足柄インターで車中泊し、未明4時過ぎに現地に到着する。平塚インターの界隈は広大な畑になっていて富士山の眺望に優れているうえに場所がかなり自由に移動できるところが撮影に有利なところである。この日狙うのは白山岳に月が沈んで行くムーン・キャッツアイである。しかし、現地に行ってみると富士山には雲がかかっていて全く見えない。これはほぼ絶望的だろう。しかし、折角ここまで来たので少しの期待を抱いて3台のカメラをセットする。


    月明かりに照らされて光る雲だけしか見えず。富士山はいずこへ?


    雲間から少しだけ月が見える。


    別のカメラでズームをかけてみると、うっすらと富士山のシルエットが見える。ひょっとしたら・・・


    一旦雲に隠れた月が再び姿を現す。


    富士山の形は見えないが山頂のシルエットだけ見える。


    山頂にかかる月。


    半分沈んだところ


    同上


    白山岳のシルエットが見える。


    白山岳に月が沈む。


    ムーン・キャッツアイ撮影成功。富士山の形が見えなかったのは残念。

 以下がBorg570mm で捉えたムーン・キャッツアイである。F値が暗い分だけシャッタースピードが遅くなって月が若干流れてしまったが、解像度は申し分無い。


    Borg570mm。ようやく使い慣れてきた感じがする。


    赤い月が白山岳に迫る。


    これでほぼ成功と言って良いだろう。


    若干右に寄ってしまったが、ムーン・キャッツアイはなんとか撮れた。

 富士山が見えずにシルエットだけになってしまったことは失敗であるが、初めて挑戦するムーン・キャッツアイの感触は十分につかめた。座標点からの軌道もほぼ予想通りである。

 白山岳は月の軌道が高くなって撮影場所が南側に行くほど後ろ側に隠れて見えにくくなってしまう。これからのパール富士は撮影場所が山中湖界隈の北側に移動してくるため、白山岳が見えやすくなってムーン・キャッツアイを撮影するには好条件となる。さらに、太陽のキャッツアイとの大きな違いは、月の色が時間と距離によっていろいろと変わってくることである。今回のように距離を離せばオレンジ色から赤い月になり、時間によって白くなったり銀色になったり金色になったりする。撮るたびに違った色のキャッツアイになるということである。月に1回か2回しかチャンスが巡って来ない難しい撮影になるだけに、満足の行くものが撮れるまでは何年もかかるチャレンジだと思う。

不発に終わったパール富士 七面山  平成30年3月31日

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 平塚で月光キャッツアイを狙った後、新東名高速を使って新清水で下り、南部町の道の駅富沢に移動して休憩する。次の目的地七面山はパール富士の時間が午後6時のため急いで出発する必要は無い。前夜車中泊の寝不足を解消するため道の駅富沢で3時間ほど爆睡してから七面山登山口の白瀬に移動する。駐車場にはのぞむ先生の車と思わしきタントが止まっており、どうやら先に出発したらしい。寝不足はかなり解消でき、12時半に出発する。


    駐車場。いちばん手前の車がのぞむ先生の車。


    道路脇にはタチツボスミレが咲いていた。


    こんなところにミヤマウズラが生えていた。


    七面山7丁目。7が二つで大当たり?


    十三丁厨坊。


    ここにはユキノシタと思われる葉っぱが生えていた。


    三十六丁厨坊。このあたりから雪が多くなってきた。さらに霧の中に突入する。


    四十丁あたりは雪が残っていたが、アイゼンを使うほどでは無かった。


    四十六丁の和光門は霧の中。太陽が透けて見えるので厚い霧では無さそうだ。


    霧の和光門。


    四十七丁付近。霧が晴れはじめて太陽が輝く。


    この坂を登れば、右に見えるのが目的地の随身門。

 予定通りの4時間で、4時半に随身門前の御耒迎場に到着した。のぞむ先生と数人のカメラマンがスタンバイしていたが、肝心の富士山が見えない。時折霧に巻かれて何も見えなくなるが、青空も見えている。ひょっとしたら見えるかも知れないといつもの随身門釣鐘の下でカメラをセットする。まだ月の出までは時間があるので、のぞむ先生やカメラマンたちと撮影談話しながら時間を過ごしていると、るたんさんが到着した。これで元日に思親山で良いパール富士を眺めた仲間3人が集まったことになる。


    青空が見えているが下界は完全に霧の中、富士山は厚い雲の中に隠れている。


    そろそろ月が現われている時間だが・・・何も見えず。


    残念。本日は敗退。

 望遠レンズをセットしたもう1台のカメラはザックから取り出すこともなく、単にボッカトレーニングの重石で終わってしまった。これも止む無し。いつも良い景色が撮れるわけでは無い。

 雪道でのスリップに注意しながら慎重に通過し、順調に3時間ほどで夜道を下山した。次は4月下旬の丹沢からのパール富士を狙う予定である。おそらくは激混雑の丹沢の山、どうやって攻めるかを検討中である。


身延のスカイツリー 醍醐山(634,8m)を廻る  平成30年4月1日

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 醍醐山を愛する会の会長は私が参加している山梨県山岳連盟自然保護グループのリーダーを務めている磯野さんという方である。自然保護活動の他にも山を愛して山登りを啓蒙されている活動の素晴らしさには頭が下がる。以前からすすめられていたこの醍醐山に、そろそろスミレが咲く時期だろうと思い訪れてみた。


    出発点は甲斐常葉駅。駅前の身延町営駐車場に車を止めさせてもらう。


    駐車場の脇には紫色のスミレがたくさん。


    ノジスミレ。


    駅の前には醍醐山の案内板が立てられている。


    随所に設置されている標識に従って道を進む。


    道路脇に咲いていたタンポポは萼片が反り返っておらず二ホンタンポポ。


    二ホンタンポポ。


    そのすぐ近くには萼片が反り返ったセイヨウタンポポが咲いていた。この界隈は両者が混在している。花を見ると微妙に違い、セイヨウのほうがゴージャス。


    ここにもノジスミレがたくさん。


    廃屋と満開の桜。この先から登山道に入る。


    満開の桜の向こうには下部の盟主五老峰が聳え立つ。


    登山道入り口に咲いていたタチツボスミレ。


    落ち葉がいっぱいの登山道を行く。


    ウバユリの葉はあちらこちらに見られる。


    たぶんこれはイカリソウの葉。


    樹林帯の切れ間が開けて五老峰が見える。


    濃い紫色のスミレ発見。アカネスミレと思ったが・・・


    良く見てみると花の側弁に毛が無い。葉の形もちょっと違う。どうやらノジスミレらしい。


    鳩打ち峠のトンネルから登るルートの分岐点。


    その界隈で見つけた葉っぱ。2回3出複葉(に見える)なのでセリバオウレンかと期待したが・・・


    この時期に咲いていないのもおかしい。帰ってから図鑑で調べてみると、どうやら正体はセントウソウ(セリ科)らしい。


    クロモジが満開。


    クロモジの花


    ユキザサの葉


    あと200m。100mおきに看板が立っている。


    山頂直下の展望台。正面に八ヶ岳が遠望出来るらしいが、春霞で見えず。


    山頂に到着。


    休憩する東屋が立っている。

 9時に甲斐常葉駅を出発し、途中で花を探しながら右往左往したり沢に下りたりとあちらこちらに立ち寄りながら来たので3時間かかって12時に山頂到着した。休憩東屋は先客が居たので休憩せずにその先にある展望台に立ち寄ってみた。


    新緑の道をくぐり抜けて展望台に行く。


    展望台から見下ろす富士川と身延山。さらにその向こうの大きな山は前日登った七面山。


    ここにあったのもタチツボスミレ。

 山頂に戻って昼食をとる。整備された歩き易い山なのに出会ったのは東屋で休憩していた2人だけだった。もう少しスミレが咲いているだろうと思ったのだが時期が早かったようで、出会ったのはタチツボスミレとノジスミレだけだった。

 12時40分に下山開始する。反対側の下部温泉駅に下山するのだが、電車の時間が2時4分だったはずだ。その次は4時になる。少し急げば十分に間に合う時間だが・・・なかなかそううまくは行かず、またしても林の中や沢の中を不審者のように(実際に不審者か?)ウロウロとさまよい歩くことになる。


    山頂に咲いていたウグイスカグラ


    下部温泉駅に向かって下山。


    整備されているがこちら側は傾斜がきつい。


    石碑があり、近くには神社があった。


    中腹にある廃屋。


    この廃屋を利用してトイレが設置されていた。近傍に梅の木があり、着生植物を探したが何も無し。


    さらに下りて行くと沢に合流した。


    沢と言ったらネコノメソウ・・・と少し遡上してみたが、苔しか見当たらず。


    最後の橋を渡る。


    道路に出た。


    民家の脇に咲いていた桃(?)の花とムシカリ。

 下部温泉駅が川の向こうに見えてきたところで午後2時を過ぎ、乗る予定だった電車が走り過ぎて行った。次の電車は午後4時、2時間も待つのは退屈なので一駅歩いて戻ることにした。途中の河原で休憩しながら、2時50分に甲斐常葉駅に戻る。


    下部温泉ホテルとその向こうに聳え立つ五老峰。もう何年も前に山岳会に同行して登ったが、なかなか面白い山だった。


    駅の界隈の桜が満開。大きな桜の木が何本も立っている。

 時期的に早かったようで期待していたスミレはほとんど出会えなかった。この界隈ならばナガバノスミレサイシンが咲いているだろうと思ったのだが葉っぱさえ確認できなかった。山頂付近では数が少ないながらもキンランやギンランが咲くらしいので他にもいろいろな花が咲くだろうと思う。機会があれば、と言いたいところだが、今年中の再訪はたぶん無いだろうと思う。

永泰禅寺の桜 甲府市寺川  平成30年4月1日

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 身延町の醍醐山から下山後、その近くにある一色という集落のゲンジボタルの里を下見した後、本栖道を通り抜けて本栖湖を過ぎ、朝霧高原に向かった。その日の夜7時過ぎに富士山に昇って来る月齢16の月光ティアラを狙う予定だった。しかし、本栖湖は完全に霧の中で小雨が降っていた。もちろん富士山は全く見えない。これはほぼ絶望的、止めて甲府に戻ることにした。

 精進湖線ラインを運転していると強烈な睡魔が襲ってきた。上九の湯でお風呂にでも入ってから帰宅しようと思っていた時に左手に見える川沿いに桃と桜が咲いているのが目に入った。休憩の目的もあって立ち寄ってみると、駐車場が設置されていて大きなお寺を囲むように桜が満開になっていた。


    桜満開。こんな場所があるなんて全く知らなかった。


    永泰禅寺という立派なお寺だった。


    満開の桜。


    桃の花も満開。

 ついでに川の近くなのでひょっとしたら着生植物が居るかと思って桃の木を探ってみたが何も着いていなかった。甲府盆地にもカヤランが居るのではないかとそれらしい場所があると木を眺めているのだが全く見つからない。

スミレほころぶ 帯那山林道  平成30年4月4日

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 例年ならば4月中旬が見ごろとなる帯那山林道から帯那山界隈のスミレだが、花期が早い今年はそろそろ咲いているかも知れない。武田神社の桜がもう散り始めたことだし、早い時期に咲くシハイスミレならばおそらく咲いているのではないだろうか?帯那山林道を訪れてみる。


    日当たりの良い斜面にはやっぱり咲いていました。


    シハイスミレ。


    まだ咲き出したばかりといった感じだ。


    これからもっと咲き出すのだろう。


    昨年シハイスミレに支配されていた尾根は日当たりが悪く、まだ何も出ていなかった。


    こちらも日当たりの良い道路脇に咲いていた。


    ヒナスミレ。この場所は白っぽい株が多い。


    アカネスミレはまだ咲き出したばかりだが、株数は結構ある。


    エイザンスミレも咲き出したばかり。


    エイザンスミレとタチツボスミレ


    アケボノスミレはまだ少ししか咲いていない。

 やはり例年よりも早く咲き出した帯那山林道のスミレたち、種類によって時期も違うが、2週間後くらいが見ごろになっているのではないだろうか。山頂近くのゲンジスミレは時間の都合で立ち寄れず、尾根のシハイスミレ群落もまだ咲いていないので、また訪れてみたいと思う。

カタクリとアズマイチゲが満開 敷島カタクリロード  平成30年4月4日

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 今年2度目の訪問となるこの場所だが、過去に何度か訪れているもののカタクリの良い時期に当たったことが無い。アズマイチゲに至っては時期が悪かったり天候が悪かったり時間が悪かったりと、まともに開花しているところを見たことが無かった。青空が広がり気温がグングン上がったこの日ならば、アズマイチゲはきっと花開いているだろう。カタクリも咲き出していることと思う。前回はアズマイチゲの場所まで車で乗り付けたが、今回は林道の入り口に車を止めて沢の左右についている道を周回してみることにした。


    さっそく咲いていたカタクリ。葉数はあるが咲いているのは少ない。それでも、例年よりは良く咲いている。


    ちょうど見頃。天気も良くて全開。


    ご機嫌です。


    固まって咲いている場所も何ヶ所かあった。


    カタクリとイブキスミレ。


    このイブキスミレも見頃を迎えていた。


    数が増えているように見えるイブキスミレ。


    対岸にあったアズマイチゲは林道整備で伐採され消滅してしまったが、こちら側は残っていた。


    アズマイチゲ。残っていて良かった。


    斜面が伐採されて日当たりが良くなり過ぎた感のあるこのカタクリロード。このあたりのカタクリは数が減ってしまった。


    他にもスミレが咲き出していた。アカネスミレ。


    アカネスミレ


    アケボノスミレ


    アケボノスミレ

 先日は車で乗り付けたアズマイチゲの自生地まで行くと、思っていた以上にたくさん咲いていてくれた。しかも全開状態のちょうど見頃だ。


    思っていた以上にたくさん咲いていたアズマイチゲ。


    初めてまともに咲いている時に訪れることが出来た。


    清楚で気品のある白花。


    さらにもう1ヶ所の場所に行くと、斜面が白くなっていた。これには驚き!こんなに咲くのか。


    満開のアズマイチゲを満喫した。

 カタクリもアズマイチゲも初めてまともに咲いている時に訪問することが出来た。アズマイチゲは山梨県では絶滅危惧種ⅠB類に属する貴重な花である。私も数ヶ所の自生地しか知らないが、これほどたくさん咲く場所はここしか知らない。私有地なので積極的な保護は出来ないのだが、環境の変化に負けずこれからも咲き続けて欲しいと願う。


    帰り道、足元にシュンランが咲いていた。

北杜市スミレ街道を歩く  平成30年4月5日

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 知る人ぞ知る北杜市長坂のスミレがたくさん咲く農道を訪れてみた。いちばんのお目当てはゲンジスミレだが咲いているだろうか?


    畑の脇に紫色のスミレの集団。


    近付いてみれば園芸種のニオイスミレ。誰かが植えたものだろうが、これが無くても自生のスミレで十分に楽しめるスミレ街道。


    同じ場所にあった別の園芸種。名前は知らない。


    そのすぐ脇の農道にはノジスミレ。これから歩く道沿いにはこれでもかというくらいに咲いている。


    山沿いの土手にはヒナスミレが咲いていた。


    ヒナスミレ


    ヒナスミレ3姉妹。


    イブキスミレもたくさん咲いている。


    アカネスミレは咲き出したばかり。


    イブキスミレとアカネスミレ


    野焼きの跡に咲いたアカネスミレ。こちらは色の薄いタイプ。


    野焼きの跡にマルバスミレ


    マルバスミレ


    イブキスミレ


    ノジスミレ


    アカネスミレ


    アズマイチゲが咲いていたが天候が悪く花は開かず。


    ここはニリンソウとアズマイチゲの群落。


    ほころび始めたニリンソウ。

 例年ゲンジスミレがたくさん咲く場所は時期が早かったようで花は見つけられなかった。しかし、いつもとは別の場所を訪れてみると、野焼きの後の日当たりの良い斜面に咲き始めていた。


    居ました。お目当てのゲンジスミレ。


    天候が悪くてちょっとご機嫌斜め。


    こちらはまだ蕾。


    草むらの中に隠れて咲いていた花。


    上を向いて咲いていた花。

 時期が早くて今回は出会えないかと思っていたゲンジスミレだったが、まだ咲き始めたばかりの花に10株ほど出会うことが出来た。1週間後ころからが見ごろになりそうだ。

ゲンジスミレ三昧 北杜市明野  平成30年4月6日

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 3月25日に訪れた時はまだ蕾だった明野のゲンジスミレだが、もうそろそろ咲いている頃だと思う。夕方からは雨が降りそうなので傘を持って再訪してみた。


    アケボノスミレが咲き始めたばかり。


    こちらはまだ蕾のアケボノスミレ。


    エゾアオイスミレも咲き出した。


    この場所だけしか見つからなかったが、何株も咲いていた。


    沢を見下ろすように咲いていたイブキスミレ。だいぶ咲いているが盛期はもう少し先のようだ。


    タチツボスミレ


    居ました、ゲンジスミレ。しかしまだ蕾。ちょっと早かったかと思ったが・・・


    その先で次々と姿を現した。


    ゲンジスミレ


    歌っているようなゲンジスミレ


    アカネスミレと一緒に咲いている。


    こちらも仲良く共生。


    昨年に比べると花数は少ないが葉っぱはたくさん出ている。


    4つ並んで


    同上


    3輪エグザイルトレイン


    マクロレンズで接写

 林業作業道の中は気を付けないと踏んでしまいそうなくらいにたくさんのゲンジスミレに出会うことが出来た。昨年に比べて大株は少ないが、葉の数は昨年よりも多いように思う。もっとも、昨年は驚くほどにたくさんの花を咲かせて多大なエネルギーを使ったであろうから、今年は葉を出して栄養を蓄える年になるのは普通の現象であろうと思う。またそのうち、驚くほどの花を咲かせて見せてくれることだろう。


    雨が降り出した。濡れるイブキスミレ。





もうオキナグサが咲いている 茅ヶ岳  平成30年4月7日

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 3月11日にオキナグサ保護柵の損傷状況を確認に行ったが、一冬過ぎても思っていたほど損傷はひどく無く、4本のポールが倒れていただけだった。鉄杭を担ぎ上げてその4本を修理すれば良いだろうと軽く考えていたのだが修復に行く日程が問題で、例年よりも10日から14日ほど花の開花が早い今年は4月20日にはもうオキナグサが咲いている可能性が高い。それまでには何としても柵の修復作業を終えておかなければならない。都合良く前日は少し雨が降ってくれた。オキナグサの咲くザレ地は乾燥して砂地になっている状態だと作業がしにくく、少し湿っている時のほうが良い。林道ゲートはまだ閉じているので、大明神林道のゲート脇に車を止めて修復に向かう。


    林道はまだ開いておらず、倒木が何本かある。


    ずいぶん伐採したもんだ・・・と思う。


    ヤマザクラ満開。


    スミレはまだ早いだろうと思っていたが、林道脇にアカネスミレが咲いていた。


    エゾアオイスミレも咲いている。


    驚いたのがこのヒゴスミレの大株。咲いていたのはこの1株だけだった。


    尾根道の登山道脇にも小さなエゾアオイスミレが数輪咲いていた。


    アケボノスミレは下のほうで少しだけ咲いていた。


    色の濃いアケボノスミレ


    ミツバツツジは咲き始めたばかり。


    何度登ってもきついと思う尾根道の急登。

 荷物が重く3時間近くかかってようやく現地に到着した。前回訪問時に簡単に修復しておいたがおそらくまた倒れているだろうとは思っていたのだが・・・今度は4本だけでは無くて7本も倒れている。これは修復が大変そうだ。それよりももっと驚いたのが日当たりの良い上部のほうで既にオキナグサが咲いていることだった。幸いにして食害の跡は全く無く、元気に咲いてくれている。


    やっぱり倒れている。


    なんと、7本も倒れている。しかも手前の1本は折れている。昨年の残ったポールが3本あるのでそれを使って修復にとりかかる。


    驚いたのはもうオキナグサが咲いていることだった。数は昨年よりも確実に増えている。しかしこんなに早く咲くとは想定外。


    本日の荷揚げした荷物。ポールとペグが見た目以上に重い。ノミは硬い岩盤を削ってポールを立てる孔を開けるために持って来た。

 食事も忘れて作業に熱中する。倒れたポールからネットを一旦取り外してから岩盤をノミでたたいて削ってからポールを立てる。そして鉄杭を打ち込んでポールを固定してネットを張り、さらにワイヤーを張ってポールの固定を強化する。2時間程度の作業を想定していたのだが3時間かかっても作業は終わらず、時間は4時半になってしまう。一休みして遅い昼食、さらに作業を行い、5時半にやっと作業を終えた。


    岩盤にノミで孔を開けてポールを立てて鉄杭とワイヤーで固定する。


    つなぎ目の部分は2本の鉄杭で固定する。結んである紐を外せば中に入れる。


    時間はかかったが、我ながら上出来。90点。しいていえばワイヤーが黒だったのが失敗。誰かがつまずくかも知れない。


    修復を終える前にオキナグサを撮らせてもらう。


    正面から見るオキナグサ


    上を向いて笑っているように見えるオキナグサ


    よくぞこれだけ咲いてくれた。連休の頃に再訪してみたい。

 本日訪れたのは大正解だった。もう少し遅かったら鹿にやられていた可能性もある。


 山頂の標柱整備のための資材も持って来たのだが、時間はもう6時近く、ハンマーで再三たたいたために右腕の手首が痛い。山頂を踏まずして下山することにした。10分ほど下山したところで、2ヶ所のつなぎ目のうち1ヶ所が仮固定しかしていなかったことに気付き、また登り返して固定し直すことになる。途中でヘッドライト点灯し、7時10分に下山となった。慣れない作業なので手こずりはしたが、昨年よりも遥かに丈夫な保護柵が完成したと思う。さあ、オキナグサよ、思う存分咲いてくれ!

山梨県に咲く黄色いハナネコノメ  平成30年4月8日

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 2年前に黄色いハナネコノメが咲くという県境の山を訪れ、たくさん咲いているのを見て感動した。その場所はGPSで座標を見る限りでは山梨県側に咲いているのだが、尾根が崩落して山梨県側まで削り取られて県境を越えただけで、地形的には山梨県に咲いているとは言い難かった。しかし、その花を見てきた後に別の場所で山梨県側に咲いている場所があるというのを耳にした。もともとは沢沿いを好む花なのでどこかの沢にあるのだろうというのは想像していたが情報が少なすぎる。しかもこの時期はほとんどの林道が冬季閉鎖されており現地へのアクセスも容易では無い。しかし、本当に咲くなら見てみたいとかねがね思っていた。県境に延びている疑わしき沢は何本かあるが、最も疑わしき沢へ長い林道を歩いて入ってみることにした。


    空は青空、桜が満開。


    沢の対岸にはイワユキノシタがたくさん付着している。


    滝の周りをのぞき込んでみるがここにはネコノメソウは居ない。もっと上流へ行く。


    斜面にはヒカゲツツジが点々と咲いていた。


    ややピンク色のヤマイワカガミが数輪咲いていた。


    下に良さそうな沢が見えてきた。

 林道を使ってだいぶ上流まで登って来た。下には良さそうな沢が流れている。沢沿いに下降してみると、ネコノメソウに出会うことが出来た。


    まず目に付いたのがこちらのネコノメソウ。


    雄しべが8本ある。イワボタン。


    その近くに、居ました。黄色いハナネコノメ。


    山梨県の沢にも生育していた。


    県境の山ほどの圧倒的な群落では無いが、感動の出合い。


    心配なのはこれ。花柄の先端がちぎれている。鹿は食べないと思うのだが?


    この沢のずっと上流まで咲いているのだろう。これ以上遡上する元気も勇気も無し。ここまでで撤退。

 出会える可能性は低いだろうと思っていたのだが、運良く出会うことが出来た。これは昨日茅ヶ岳の保護ネット張りを頑張ったご褒美なのだろうか?大きな感動を胸に、下山する。

4種類のネコノメソウが咲く沢 マウントピア黒平  平成30年4月12日

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 環境的にこちらの沢にもハナネコノメが咲くだろうと訪れてみたかったのがマウントピア黒平の脇を流れる沢である。登山道が整備されてそろそろ7年くらいになるだろうか。昭文社の新しい地図にもルートが載っているがあまり人が入らずに静かなルートである。沢沿いに整備された登山道がついているが、今回は出来るだけ沢の中を歩いてネコノメソウ属を探してみる。


    マウントピア黒平の駐車場と建物。桜が満開。


    橋のたもとをのぞき込んでみると黄色い花が咲いていた。近付いてみればこんなところにコガネネコノメソウがたくさん。


    コガネネコノメソウ満開。


    一緒に葯の黒っぽいネコノメソウが咲いている。ヨゴレネコノメソウ?葉っぱが綺麗でちょっと雰囲気が違う。


    斜面を覆い尽くす大量のこの葉っぱは?


    たぶんレンプクソウだと思う。


    ヒナスミレもちらほらと咲いている。

 橋のたもとをのぞき込んだだけでこんなに花が咲いている。おそらく登山道の中もコガネネコノメソウがいっぱい咲いているのだろうと期待しながらルートに入る。


    道路脇に咲いていた紫色のスミレ。エゾアオイスミレ。


    沢沿いの登山道を行く。


    倒木もあるが基本的に整備された良い道。


    やっぱり居ました、コガネネコノメソウ。


    あちらこちらにたくさん咲いている。


    登山道の中までコガネネコノメソウが咲いている。道にはびこる葉は出始めたばかりのニリンソウ。5月連休頃には足の踏み場も無いほどのニリンソウの咲く道になっているだろう。


    ヤマエンゴサクはちらほらと咲き始めたばかり。


    花はまだ少ないがこちらも足の踏み場が無いほどの葉が生えている。


    3種類目のネコノメソウに出会う。


    ツルネコノメソウ。


    そして橋のたもとで見たこのネコノメソウの正体は?


    暗紫色の葯が8本、花(愕)が平たく開いている。葯が黄色ならばイワボタンだが、どうやらこれはニッコウネコノメソウ。初見の花だ。


    そして4種類目のネコノメソウ属。


    やっぱり居ました、ハナネコノメ。数は少ない。


    コガネネコノメ、ニッコウネコノメ、ツルネコノメの3種揃い踏み。


    この沢では圧倒的に多いのがこのコガネネコノメソウ。


    これもまた可愛らしくて美しいネコノメソウ属の花のひとつです。

 沢の源頭まで行く予定だったのだがその手前で雨が降り出してしまう。カッパを着てザックカバーを着けるが空は真っ暗な雲におおわれている。本降りになるとやっかいなので途中で撤退することにする。


    帰りは山腹の登山道を使う。フイリヒナスミレが咲いていた。

 この沢にもハナネコノメソウが咲いているのを確認したが、むしろこちらでの見ものは圧倒的なコガネネコノメソウだろう。そして山梨県ではあまり見たことが無いニッコウネコノメソウも楽しむことが出来て、十分に花が楽しめる良い場所だと思う。あと2週間もすれば、今度は黒富士から鬼頬山の界隈にかけて驚くほどのエイザンスミレが咲き出す。そしてヒメスミレサイシンやヒゴスミレも咲いているだろう。時間が許せば、再訪してみたい。

帯那山のシハイスミレとゲンジスミレ  平成30年4月12日

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 9日前に訪れた時はまだ咲いていなかった尾根筋のシハイスミレだが、そろそろ咲いている頃ではないだろうか?昨年足の踏み場が無いほどたくさんの葉が出ているのを見つけたが、花は終わっていて咲いているのをまだ見ていない。今年はどうしても見ておきたいのがこの帯那山のシハイスミレである。さて、咲いていますかどうか?


    いつもとは違うルートで入山する。


    咲いている。


    シハイスミレ。


    結構咲いているが、昨年はもっと葉が出ていたはず。


    それでも、今まで見てきた中ではここがいちばんたくさん咲いている。


    濃い紫色が美しいお気に入りのスミレ。


    場所を移動してみると・・・これでもかというくらいに咲いていた。まさにシハイスミレに支配されている。

 ちょうど良い時期に訪問出来てたくさんのシハイスミレに出会うことが出来た。時間はもう4時半近いがもうひとつ見ておきたいスミレがある。昨年たくさん葉が出ているのを見つけたが花が終わってしまっていたゲンジスミレである。場所が離れており30分ほど歩かなければならず、日没になるのを覚悟で訪問してみる。


    途中のタチツボスミレは満開。


    これだけ咲くと圧巻。


    現地に到着。GPSで座標を見て発見したがこれはまだ蕾。


    上を向いて咲いていたゲンジスミレ。


    開花していたゲンジスミレ。


    近くに咲いていたアカネスミレ。


    なんとなくゲンジっぽい葉だが、やはりアカネスミレ。

 昨年は固まってかなり多くの葉が出ていたので期待していたのだが、見つけたのは5株ほどだった。期待していたほどの花には出会えず、残念だった。

 ならば、数年前にゲンジスミレを見つけた急斜面はどうなのだろうか?その後2度探しに行っているがいずれも見つけることは出来なかった。斜面が脆いので崩れて消滅したのか?それとも探し方が悪かったのか?


    この先のザレた急斜面を下降する。


    脆い斜面を避けるように木の根元あたりに居る葉を何株か発見。さらに、斜面の中でも咲いている花に出会うことが出来た。


    ゲンジスミレ。この斜面で出会うのは5年ぶりくらいではないだろうか?残っていて良かった。

 林道まで下りるともう時刻は5時45分になっていた。もうすぐ陽が沈む。この林道沿いにも様々なスミレが咲くので撮り歩きながら車の場所まで戻る。


    もうすぐ日没。桜の木はもう陽が陰っている。


    エイザンスミレの大花


    マルバスミレ


    色の濃いアケボノスミレ。


    アカネスミレとタチツボスミレ。


    カクマかどうか不明だった場所のスミレだが、やはりアカネスミレのようだ。しかし、一番上に出ている円い葉はゲンジスミレの葉。花は咲いていないが交雑してもおかしくない条件にある。

 すっかり日が暮れた6時半に車を止めた場所に戻った。今年はゲンジスミレは外れだが、シハイスミレは当たり年のように思う。想定していた通りのシハイスミレ大群に出会うことが出来て満足である。

尾白川の斑の入ったシハイスミレ  平成30年4月13日

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 今年はシハイスミレが当たり年のようで、帯那山では今までに見たことが無いほどのたくさんのシハイスミレが咲くのを見てきた。ではこちらのシハイスミレはどうなのだろうか?昨年は訪問時期が若干早かったこともあるが数は少なかった。山梨県ではこの場所にしか生育していない葉に斑の入ったシハイスミレである。


    それほど登るわけでは無いが、それでもこの登りは辛い。


    居ました。葉に斑の入ったシハイスミレ。


    花も葉も美しいこのスミレ。


    ほれぼれする。


    昨年よりもかなりたくさん咲いてくれた。


    時期もちょうど良かった。


    山梨県ではここにしか咲かない貴重なスミレ。


    今年は特に楽しませていただきました。

 登山道沿いはやや斜面の乾燥化が進んで数が減っているように見えなくもない。しかし分布域は変わっていないようだ。これからも咲き続けて欲しい貴重なスミレ。

北杜市スミレ街道のゲンジスミレ  平成30年4月13日

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 尾白川のシハイスミレを見るために白州町までやって来たので、日没までの1時間ほどの時間を使って北杜市のスミレ街道を再訪してみた。前回訪れた場所とは別の道を歩いてみる。


    ゲンジスミレが咲いている。日当たりの良いこの場所は白っぽいゲンジが多い。


    向こう側は圧倒的なノジスミレだったがこちら側はスミレが多い。手前にゲンジスミレが咲いている。


    ゲンジスミレ。

 2年前に初めて訪れた時は圧倒的なゲンジスミレの数に驚かされたのだが、その時に比べると今年はかなり数が少なく葉の数も少ない。田んぼ側の縁に咲いていたゲンジスミレは消滅してしまっており、斜面の踏み跡がかなり目立つ。この場所は少し有名になり過ぎたように思う。さらに別の場所を歩いてみる。


    マルバスミレ


    大株のアカネスミレ


    イチリンソウが一輪だけ咲いていた。


    先に進むと階段になった遊歩道。


    少し上まで登ってみたが、ずっと先まで続いているようだ。時間は5時50分、ここまでで撤退。


    大株のゲンジスミレにも出会えた。


    角度とレンズを変えて同じ株。


    近くにもうひとつ、大株。

 ゲンジスミレ今が盛りとなったが、思っていたほどに株数は多く無かった。歩道を歩くのは問題無いと思うが、花の咲く斜面に踏み込んで写真を撮るのは反則であろう。数が減ってしまっているのはちょっと残念である。

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