平成30年6月9日に三ツ峠の高山植物学習会で上映したスライドから抜粋して提示したいと思う。100枚近いスライドを上映したので4回くらいに分割して記載する。
ウチョウラン(絶滅危惧ⅠA類):岩場の中にある草地を好んで生育している。山野草ブームの際に再三の盗掘被害に遭って激減してしまい、今では人の近付かない険しい岩場でわずかに咲き残っている感じではあるが、ここ数年若干数が増えているように見える。
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ウチョウラン(御坂山塊)
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急峻な岩場の中の草地を好んで咲く
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個体数は横ばいか、若干増えているように見える。
オノエラン(絶滅危惧ⅠA類):この花も急峻な岩場を好むがウチョウランとは若干環境が違い、住み分けているように見える。
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オノエラン(御坂山塊)
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岩場の草地の中にひっそりと咲く
ホテイラン:山梨県では南アルプスのごく限られた場所に生育している。食害の影響か、あるいは登山者の増加による登山道の硬化の影響か、生育地の山肌の乾燥化により数が減少しており危機的な状況にある。
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ホテイラン(櫛形山)
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この場所は登山道が無いバリアンスルートだが、山肌が乾燥化して減少傾向にあり、個体数はなんとか30~50個を数える。
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年々数を減らしている南アルプスのホテイラン。
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櫛形山と同じく山肌が乾燥化している。この現象をくい止めるのは難しい。最も有効と思われるのは保護柵かも知れないが回復するには年数を要するであろう。
ベニシュスラン(絶滅危惧ⅠB類):今年から新たに絶滅危惧種に登録された植物である。苔の生した岩の上を好んで生育している。
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ベニシュスラン(南部町) 苔の生えた岩場を好んで生育している。
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花も葉も美しい植物
マツバニンジン(絶滅危惧ⅠA類):梨ヶ原の広大な草地の中の一部に生育している。個体数が少ないうえに近年は鹿の食害を受けて減少しており、危機的な状況にある。
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マツバニンジン(梨ヶ原)
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午前中に花を咲かせて午後には散ってしまう。
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昨年は食害の跡も見られて数は減少している。
スルガジョウロウホトトギス(絶滅危惧ⅠA類):盗掘に遭い著しく減少してしまい残っているのかどうか不明だったが、何度か探索調査に行き2015年に南部町の奥深い谷の中でひっそりと生育しているのを発見した。高い岩壁に咲く花なので鹿の食害には無縁で、岩盤の崩落や盗掘が無ければこれからも生育してくれると思われる。
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スルガジョウロウホトトギス(南部町)
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深い谷の岩壁にぶら下がるように咲いている。
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谷間の岩壁にぶら下がるその姿がなんとも言えず美しい花。地形とヤマヒルに守られた天然の要塞である。
ヒロハノカワラサイコ(絶滅危惧DD類 情報不足):今年から登録された植物で、環境省絶滅危惧種Ⅱ類に分類されている。梨ヶ原の一部で生育しているのを確認しているが、そのほかに県内の某森林公園敷地内でもそれらしき葉を見ている。Ⅱ類ないしはⅠB類あたりに入ってくるのではないかと思われる。
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ヒロハノカワラサイコ(梨ヶ原)
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バラ科 キジムシロ属の花で、葉の形がちょっと違うキジムシロのように見える。
絶滅危惧種というだけあって手放しでこれからも生育できる植物は稀であると言わざるを得ない。どうやってこれらの花を守って行けば良いのかを考えて行かなければならないと思う。(続く)
ウチョウラン(絶滅危惧ⅠA類):岩場の中にある草地を好んで生育している。山野草ブームの際に再三の盗掘被害に遭って激減してしまい、今では人の近付かない険しい岩場でわずかに咲き残っている感じではあるが、ここ数年若干数が増えているように見える。

ウチョウラン(御坂山塊)

急峻な岩場の中の草地を好んで咲く

個体数は横ばいか、若干増えているように見える。
オノエラン(絶滅危惧ⅠA類):この花も急峻な岩場を好むがウチョウランとは若干環境が違い、住み分けているように見える。

オノエラン(御坂山塊)

岩場の草地の中にひっそりと咲く
ホテイラン:山梨県では南アルプスのごく限られた場所に生育している。食害の影響か、あるいは登山者の増加による登山道の硬化の影響か、生育地の山肌の乾燥化により数が減少しており危機的な状況にある。

ホテイラン(櫛形山)

この場所は登山道が無いバリアンスルートだが、山肌が乾燥化して減少傾向にあり、個体数はなんとか30~50個を数える。

年々数を減らしている南アルプスのホテイラン。

櫛形山と同じく山肌が乾燥化している。この現象をくい止めるのは難しい。最も有効と思われるのは保護柵かも知れないが回復するには年数を要するであろう。
ベニシュスラン(絶滅危惧ⅠB類):今年から新たに絶滅危惧種に登録された植物である。苔の生した岩の上を好んで生育している。

ベニシュスラン(南部町) 苔の生えた岩場を好んで生育している。

花も葉も美しい植物
マツバニンジン(絶滅危惧ⅠA類):梨ヶ原の広大な草地の中の一部に生育している。個体数が少ないうえに近年は鹿の食害を受けて減少しており、危機的な状況にある。

マツバニンジン(梨ヶ原)

午前中に花を咲かせて午後には散ってしまう。

昨年は食害の跡も見られて数は減少している。
スルガジョウロウホトトギス(絶滅危惧ⅠA類):盗掘に遭い著しく減少してしまい残っているのかどうか不明だったが、何度か探索調査に行き2015年に南部町の奥深い谷の中でひっそりと生育しているのを発見した。高い岩壁に咲く花なので鹿の食害には無縁で、岩盤の崩落や盗掘が無ければこれからも生育してくれると思われる。

スルガジョウロウホトトギス(南部町)

深い谷の岩壁にぶら下がるように咲いている。

谷間の岩壁にぶら下がるその姿がなんとも言えず美しい花。地形とヤマヒルに守られた天然の要塞である。
ヒロハノカワラサイコ(絶滅危惧DD類 情報不足):今年から登録された植物で、環境省絶滅危惧種Ⅱ類に分類されている。梨ヶ原の一部で生育しているのを確認しているが、そのほかに県内の某森林公園敷地内でもそれらしき葉を見ている。Ⅱ類ないしはⅠB類あたりに入ってくるのではないかと思われる。

ヒロハノカワラサイコ(梨ヶ原)

バラ科 キジムシロ属の花で、葉の形がちょっと違うキジムシロのように見える。
絶滅危惧種というだけあって手放しでこれからも生育できる植物は稀であると言わざるを得ない。どうやってこれらの花を守って行けば良いのかを考えて行かなければならないと思う。(続く)