Quantcast
Channel: 山梨百名山から見る風景
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2940

スワン彗星は見えるのか? 南部町佐野峠  令和2年5月13日

$
0
0
 アストロガイドの情報によるとスワン彗星(C/2020 F8)が明るくなっているらしい。4等級くらいまで明るくなっているとの予測であるがその予測通りであれば目で見えなくとも撮影するには十分な明るさである。しかし未明の高度が低い位置にあるために撮影の難易度は高い。ステライメージで位置を計算してみると、5月13日に佐野峠から見ると未明3時半ごろに富士山の山頂に現れるはずである。もう薄明が始まっている時間で観察可能な時間は長くて20分ほどだろう。前日から佐野峠に車中泊してこの彗星を迎え撃つが、写ってくれるのかどうか?


    前日の夜9時半に佐野峠に到着する。富士山は見えているが雲が多い。


    深夜10時半。この頃には富士山の上に天の川が流れているはずだったが雲で見えず。

 3台のカメラセッティングは11時過ぎに終わり、車の中で寝る。明朝は3時起きである。あまり寝ている時間が無くなってしまった。空が晴れてくれることを信じて、とにかく寝る。


    200㎜望遠レンズ試し撮り。彗星が流れてしまわないようにシャッタースピード2秒、Iso感度3200で調整する。ピント合わせに苦戦する。


    富士山頂左側に現れたスワン彗星(C/2020 F8)。空が霞んでしまったこともあるが予想よりも小さくて暗い。


    うっすらとボヤけた緑色しか写らず。


    こちらは570㎜望遠レンズにフルサイズカメラ。暗めのレンズなのでIso感度6400、シャッタースピード2秒で調整。


    やはりうっすらとしか写っていない。6等級くらいではないだろうか。


    もう1台の300㎜望遠レンズ。こちらは赤道儀に載せて彗星が画角に入ったところで追尾する。画面の真ん中右上に彗星が写っている。


    30秒追尾。緑色の光が写っている。


    15秒追尾したものを9枚加算処理。


    トリーミング画像。残念ながら彗星の尾までは描出出来ず。

 なんとか写ったものの想定していたよりも彗星は小さく、空が霞んでしまったこともあって思ったようには写ってくれなかった。あと1週間前後で最大光度となるが、おそらくあまり変わらないだろう。天候が良ければ再度狙ってみたいと思っている。

 三脚を担いで場所を移動し、もうひとつ狙っていたものの撮影に行く。しかし空の霞が多くてこちらも思ったようには撮れないだろう。


    もうすぐ日の出の時間である。もうすぐ朝日が現れるはずだ。


    富士山の左側がオレンジ色に輝き出した。


    もうひとつ狙っていたのはダイヤモンド富士。


    白山岳の辺りから昇って来るのは想定していた通り。


    佐野峠のダイヤモンド富士


    この距離でこの季節だとなかなかチカリと輝くダイヤは撮れない。これはこれで良し。




    200㎜望遠。円いダイヤを撮ろうと思っていたのだがシャッタースピードの調整が悪かった。

 ダイヤモンド富士はこんなものだろうと思っていたがスワン彗星はちょっと期待外れだった。もう少し綺麗に輝いてくれれば山梨日日新聞に投稿してやろうと思っていたのだが失敗である。空がスッキリと晴れてくれれば、もう数回チャンスが巡って来るかも知れない。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 2940

Latest Images

Trending Articles