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Channel: 山梨百名山から見る風景
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キンラン保護作戦続き 湯村山  令和1年5月2日

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 3月中旬に訪問して破損した保護柵の仮修復は行ってあるのだが、ちょっとした風で倒れてしまいそうなポールなので新しいものに交換しておきたい。そろそろキンランも咲き始めている頃であろうから個体数確認も含めて保護柵の修復に行く。まずはカザグルマの咲く場所から訪れてみる。


    カザグルマが咲いているが・・・


    ずいぶんと数が少ない。


    まだ時期が早かっただけならば良いのだが・・・。

 毎年個体数が減っているように見えるカザグルマである。踏み跡があるにはあるのだがさほど目立ったものでは無く、踏み荒らしで減っているわけでは無いようである。簡単に行ける場所だけに、やはり盗掘と考えるべきなのだろうか。寂しい気がする。次にキンラン保護柵の場所に向かうが、例年ならば途中で見かけるギンランが今年はひとつも見当たらない。ギンランもまた確実に個体数を減らし続けている。


    保護柵内のキンラン。


    咲いてくれてホッとした。数は昨年と同じく2株だが、今年も元気に花を咲かせている。


    キンラン。周辺の笹を刈り取ってやる。頑張って数を増やしてくれ!


    もう1ヶ所の柵もなんとか倒れずに立っていた。昨年は3株だったが今年は1株しか出ていない。葉も見当たらず。周辺にはツル性の植物がはびこっている。


    1株だけだがなんとか咲いてくれた。これから新しい株が出てくれれば良いのだが・・・。


    はびこったツル性の植物を除去し、破損したポールを新しいものに変える。1時間ほどかかって作業は終了。


    他の場所も見回る。保護柵が撤去されていた場所は今年はキンランが出ていない。


    別の場所に新たに1株咲いていた。笹に飲み込まれそうである。


    キンラン。きちんと受粉してくれれば良いのだが・・・。


    このあたりは5株程度咲いたはずだが、確認できたのは1株だけ。まだ蕾なのでこれから新しい株が出てきてくれることを願う。


    かつては容易に見られたギンランは今では偶然にしか出会えなくなってしまった。


    盗掘もあるだろうが、それだけでは無く山全体の環境が大きく変わってしまっているように感じる。

 毎年のようにキンラン、ギンラン、カザグルマなど貴重な花たちが減って来ている湯村山である。エビネも減少している。果たしてどこまで花たちを守ってやれるのか、この環境を元に戻すことが出来るのか?非常に難しいことであろう。訪れるたびに無力さを感じざるを得ない湯村山である。

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