アサマフウロ (フウロソウ科)
山地帯の湿気のある草原を好んで生育する多年草である。茎はよく分枝し、茎や葉柄には逆向きの伏毛があり、葉は掌状に深裂し、裂片がさらに深裂する。花はこの仲間では最も大きく濃紅色。雄しべ10個で花柱は5裂する。花期は 7 ~ 9 月。和名は浅間山麓地方に多いことによる。山梨県では八ケ岳の山麓に生育しており、分布域は狭いが個体数は比較的多い。 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU)...
View Articleバイカモ (キンポウゲ科)
きれいな流れのある川に生育する多年性の沈水植物である。茎は長さ1 ~ 2mになる。葉は沈水葉のみで、3 ~ 4 回 3 出複葉で、葉身は細かく裂け、糸状の裂片となる。葉腋から花茎を水上に伸ばし、径 1.5㎝程度の白い花を付ける。萼片、花弁ともに 5 枚。花期は 6 ~ 8 月。県内では、忍野村他の清流に生育している。 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU)...
View Articleコンロンソウ (アブラナ科)
山地の川辺や水湿地を好んで生育する多年草である。茎は上部で枝を分け、高さ30 ~ 70㎝。水平に伸びる根茎を出し、分枝して大きな群落をつくる。葉は長い柄があり羽状複葉で、小葉は5個か7個出て長楕円状披針形、先は鋭尖形で基部はくさび形、縁は不規則な鋸歯があり、両面に毛がある。花は白色で倒卵形〜長倒卵形で4弁、雄しべは6本ある。花期は 4 ~ 6月。山梨県での個体数は少ない。...
View Articleエゾミソハギ (ミソハギ科)
湿原や湖の湖畔など水辺を好んで生育する多年草である。枝を伸ばし、高さ50〜150cmになり、4稜か6稜ある。穂状花序は頂生し、紅紫色の鮮やかな花を多数つける。花弁は6弁、雄しべは12本あり、交互に長短がある。葉は柄がなく、対生するか3個輪生し、長披針形〜広披針形、先はふつう鋭形、葉の基部は円形から浅い心形となって半ば茎を抱く。ミソハギ(L....
View Articleサワルリソウ (ムラサキ科)
関東以西から九州の太平洋側に分布し、山地の林床に生育する多年草である。日本特産属の 1 属 1 種。草丈は 50 ~ 80㎝。葉は互生し無柄、葉身は長さ10 ~ 20㎝の長楕円形で鋭頭、基部は細くなり茎に続く。茎全体に短く硬い毛がある。花は青紫色、長さ8 ~ 10㎜の筒状鐘形で茎頂付近につく。果実は灰白色で光沢があり、先端は鈎状となる。花期は 5 ~ 6...
View Articleオナモミ (キク科)
平地の道端や休耕地に生育する1 年草である。アジア大陸原産で、日本にはかなり古くに侵入した史前帰化植物と考えられている。茎は高さ20 ~ 100㎝で短毛がある。葉は卵状三角形で 3 ~ 5 に浅裂し、両面に剛毛あってざらつく。花期は 8 ~ 10...
View Articleアカイシリンドウ (リンドウ科)
高山帯の日当たりのよい砂礫地に生育する1 年草または 2 年草である。高さ5 ~ 30㎝。茎は紫色を帯びることが多い。茎葉は卵状披針形~楕円形、長さ1 ~ 4㎝で、茎を抱く。花柄は直立し長さ2 ~ 8㎝。萼筒は長さ5 ~ 10㎝。花冠の長さ7 ~ 25㎜。花冠は筒状鐘形で約1/3程4裂して青紫色の花を咲かせる。タカネリンドウの変種で南アルプスと白山の高山帯の草地に特産する。花期は 8...
View Articleタヌキマメ (マメ科)
日当たりのよい草地や道ばたに生育1 年草。高さ20 ~ 50㎝で全体に褐色の長毛がある。葉は線形~狭長卵形で互生し、ほとんど柄がない。花は青紫色。萼は褐色の毛が密生する。和名の由来は、毛の多い萼を「狸」に見立てたもので、この植物の様子を良く現している。花期は 7 ~ 9...
View Articleタカアザミ (キク科)
本州以北から北海道に分布し、やや湿った原野を好んで生育する2 年草である。茎は直立し、上部で分枝する。草丈は1~2m。根生葉は花時には枯死する。茎葉は互生し、葉身は長さ15 ~ 25㎝の長楕円形、羽状に深裂する。花は淡紅紫色、茎の上部に長い柄をつけて垂れ下がってつく。結実して綿毛を飛ばす頃には上を向くようになる。総苞外片は短く反曲する。花期は 7 ~ 9...
View Articleウメハタザオ (アブラナ科)
高山帯の砂礫地に生育する多年草である。葉は長楕円形で浅い鋸歯縁があり、茎を抱き、両面には星状毛がある。花は白く、背丈の割に大きく、花弁の長さ 10 ~ 12㎜。花期は 7 ~ 8 月。近縁のイワハタザオの高山型で花が大きい。山梨県では北岳周辺に生育しているが個体数は少ない。 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR) 2017年環境省カテゴリー:なし ウメハタザオ...
View Articleカワヂシャ (オオバコ科)
田の畦や川辺、溝のふちなど水湿に生育する2 年草である。茎や葉は無毛で柔らかく、直立または斜上して、高さは10-100cmになる。葉は対生し、長さ4 ~ 8㎝、幅0.8 ~ 2.5㎝の披針形~長楕円状披針形でやや尖った鋸歯があり、基部は茎を抱く。葉腋から長さ5~ 15㎝の細い総状花序を出し、径 3 ~ 4㎜の小さな花を多数つける。花冠は白色で淡紅紫色の条があり、4...
View Articleカイフウロ (フウロソウ科)
山地帯の草地や林縁に生育する多年草である。葉は掌状に 5 中〜深裂し、裂片は先端が尖る。イヨフウロの変種とされており、イヨフウロに比べて、全体に毛が少なく顎片にはほとんど毛がない。花は紅紫色で、花弁に入る濃い赤紫のスジがはっきり入る。花期は 7 ~ 9 月。かつては御坂山系の黒岳や三ツ峠で普通に見かけられたが、鹿の食害で激減している。 2018年山梨県カテゴリー:準絶滅危惧(NT)...
View Articleヤマシャクヤク (ボタン科)
山地の林床に生育する多年草である。根は太く、茎は直立し、草丈は 30 ~ 40㎝。葉は互生し柄があり、葉身は長さ5 ~ 12㎝の 2 回 3 出複葉で裏面は無毛または稀に散毛があり、小葉は楕円形から倒卵形。花は茎頂に上向きに 1 個つけ、花弁は白色で 5 ~ 7 枚、花柱は短く外に曲がる。花期は 5...
View Articleウラシマソウ (サトイモ科)
竹林や藪などの陰地に生育する多年草である。雌雄異株で、若い個体は雄株で、成長すると雌株に変化する。地下に球茎があり、葉は長い柄があり上部で 2 叉し放射状に披針形の小葉をつける。花柄は直立し、葉柄より低く、先端に肉穂花序をつけ、花序の先につく濃紫色~紫褐色の付属体が異状に長く伸び、あたかも釣り糸を垂らしているかのように見える。花期は 5...
View Article乙女高原をプチ散策 令和3年10月18日
自宅のパソコンを持ち出して他の場所で作業を行ったところ、ネットに繋がらなくなるという事態が発生してしまった。修復に時間がかかり、ようやく復旧である。もう11月に入ってしまったが、10月中旬に訪問した乙女高原の様子である。 すっかり秋の気配が漂っており、既に花はほとんど終わっていた。 秋の気配が漂う乙女高原の湿地 トリカブトはもう結実している。 たぶんヤマトリカブト。...
View Article芦安山岳館『ほしぞらみあげてだれおもう』企画展 令和3年11月2日
出張で芦安の近くまで行ったので、仕事が終わってから芦安山岳館で開催されている『星空見上げて誰思う』企画展に立ち寄ってみた。写真やパネルが展示されている他に室内型プラネタリウムも設置されているらしい。 紅葉真っ盛りになりつつある芦安の界隈 『ほしぞら みあげて だれ おもう』企画展のポスター。このポスターを見てピンときた方はたぶん私のブログの愛読者。...
View Article紅葉の武田健康の森 令和3年11月4日
10月の週末はほぼコロナワクチン接種の手伝いに明け暮れたため、ほとんど歩くことが無くだいぶ体がなまってしまっている。少し体力を戻さねばと、近場の散策に出かける。下から見上げると紅葉真っ盛りに見える武田の杜を歩いてみる。 上にある案内所は本日休館日だった。 イロハモミジの紅葉 エノキの木 黄葉するエノキの葉 今が盛りのこのスゲ、ナキリスゲ。...
View Article思親山散策 令和3年11月7日
身延町より南の県南部にはまだ見ていない植物がたくさん眠っているはずなのだが、どこをどう探せば良いのか分からないものもある。この季節ならばキチジョウソウという花があるようなのだが、今のところ全く探すあてが無い。今回の思親山はなまった体の足馴らしと、この山にはカギガタアオイが生育しているはずなのでそれを見るために訪れてみた。 紅葉の向こうに見える富士山は雲隠れしてしまった。...
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