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Channel: 山梨百名山から見る風景
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トラ・寅・トラキチ 今年一番の課題の花  平成26年8月30日

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 昨年もこの花を探しに花見隊出動したが、見事に敗退。今年は4ヶ所+αの自生地情報を複数の方からいただいていたので、きっと出会えるだろうと思っていましたが、念願叶って出会うことができました。


    地元の人たちが大切に保護している場所で見させていただきました。


    凄い! 吸い込まれそうな不思議な美しい花。


    ト・ラ・キ・チ・ラン

 (詳細は後日。)

オオビランジとビランジ? 日向山  平成26年8月31日

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 花見隊2日目は日向山散策。オオビランジが咲いているのは知っていましたが、雁ヶ原の風化花崗岩砂の中に咲いているのは咲いている環境から見てもビランジなのでは? 茅ヶ岳のザレ場と良く似た環境です。自分の目で確かめなければ・・・ということで、花見隊メンバーはあまり登りたく無かったようですが行くことにさせてもらいました。


    イワタバコの葉に混じって岩場から垂れ下がるように咲くこちらの花はオオビランジ。


    オオビランジ


    岩の隙間から生えたこの株は垂れ下がらないで横向き、ないし上を向いて花を付けている。こちらはビランジなのでは??


    雁ヶ原の砂地に咲いていたもの。こちらは垂れ下がって咲くのと同じ葉っぱ、おそらくオオビランジ。


    こちらは垂れ下がらずに斜め横、ないし上を向いて茎を出している。葉の付き方も若干違うように見える。ビランジ(だと思う)。


    こちらもたぶんビランジ。

 環境によって同じ花が変わるのか、それとも最初から別の花なのかわかりませんが、おそらくは別物なのではと思っています。

 その他にも見たかった花、見つかりました。


    水のしたたる場所に咲く白い花。


    鳳凰小屋の裏に移植したものは見たことがありますが、自生の花は初めて見ます。


    シラヒゲソウ


    なんとも面白い形をした花です。



    記念撮影。霧のおかげでハゲとシワが雲隠れ?!

 詳細は後日。

アオフタバランと白・雲・ラン 富士山麓の森  平成26年9月4日

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 富士山麓の森にハク・ウン・ランが咲くと聞いたので出かけてみた。途中の林道は拡張工事が行われており、工事車両が行き交うために目的地よりかなり手前の林道脇スペースに車を止めて歩くことにした。準備して出発しようとすると、下山してきた人がいた。見れば・・・うーさん!。考えていることは同じなようだ。下山してきたばかりなのに誘ってもう一度登ってもらうことにして、花の在り処を案内してもらった。


    ここはアオフタバランの巣。快適な森らしく、このあたり一角だけたくさん咲いている。


    アオフタバラン


    足の踏み場もないほどたくさん咲く。


    接写

 お目当ての花が咲く場所にうーさんに案内してもらうと、小さな白い花を付けた花が咲いていた。葉っぱも小さく、これでは足元に気を付けても踏んでしまいそうだ。


    小さな花、初めて出会う花。


    ハク・ウン・ラン


    若干見頃を過ぎていたが、新鮮な花も見られた。


    接写


    ミヤマモジズリが一株。まわりにある小さな葉はアオフタバラン。


    花の終わったこちらの花。来年も元気に咲いてください。

 うーさんのおかげであまり森の中を踏み荒らすことも無く目的の花を見ることができた。探せばもっとあるのだろうが、出会えれば十分。この場所は撤退する。

 車に戻って場所を移動する。うーさんは別の場所を予定していたようだが、強引に誘ってもう1ヶ所、富士山麓の森に行ってみることにする。下見はしてあるが、果たして目的の花は見つかるかどうか?


    あるのはこれとキノコばかり。(と言ったらこの花に失礼だが・・・。)


    葉の模様が美しいヒメミヤマウズラ。


    あった〜、と思ったらこれは咲き終えたシャクジョウソウ。


    倒木の森をさまようが、探し物は見つからない。


 夕方から仕事がある私は職場に5時までには戻らなければならず、うーさんにGPSを渡して先に撤退する。あっちの斜面、こっちの森とその後探し歩いたようだが、発見することはできなかった。後日再挑戦することにする。


 豊かな植生を持つ富士山麓の森は他にもまだ見ていない花たちがたくさん眠っている。しかし、林道が拡張され、又聞きではあるが公園ができるとの話も聞いた。だとすれば、いずれはこの奇跡の森も人に知れ渡ることとなり、植生が大きく変わってしまうこともあり得る。果たして、この花たちや森を守るために自分に何が出来るのか? 何も出来ないかもしれないが、ひとまずは山岳レインジャー隊に報告し、県庁緑自然課に保護をお願いするように働きかけてみたいと思う。

ミッション、富士山麓の寅・トラ・とらきちを探せ!  平成26年9月7日

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 今季2度訪れている寅・トラが自生するとの情報がある富士山麓の森だが、目の良いうーさんが探しても発見できなかった。しかし、ブログで検索してみるとおそらくは同じ森と思われる場所で咲いている寅・トラの画像が掲載されている。しかも満開だ。私とうーさんが歩いたGPSの軌道を見ると、もはや探していない斜面は1ヶ所だけしかなく、ここを探して見つからなければ今季はこれであきらめるつもりで出かける。

 ところが、天候悪く、富士山麓の林道に入ると小雨交じりの深い霧で、視界は10mほどしか利かない。この視界の悪さでは花探しどころではないとあきらめて引き返し、別の花を見るために朝霧高原に移動する。しかし、そちらも雨。道の駅でしばらく休むも、目的地の山は黒い雲におおわれて小雨が続く。今日はイケてない、とあきらめて帰ろうとしたところ、富士山の裾野に青空が見え始めた。どうやらこの雲は中腹で厚くて上の方ではさほど酷い天候ではなさそうだ。もう一度富士山山麓の森に向かうと、目的の場所は小雨が降ってはいるもののところどころ青空が見えていた。これならばなんとかなりそうだ。2時間以上時間をロスしてしまい、入山は12時半になってしまう。


    林道脇に咲いていたフジアザミ


    入ってすぐのところの森は伐採されていて明るい森。


    奥に入って行くと倒木だらけの苔の生した少し薄暗い森になる。

 真直ぐ小高い山の上を目指して登るのではなく、花を探しながら大きく回り込んで側面から頂上に至り、そこから斜面をジグザグに下りながら探す作戦をとった。獣道だと思うが、細い踏み跡のようなものが森の中に続いている。


    今日もこれしか見つからないのか?


    ヒメミヤマウズラ


    撮ってくださいと言わんばかりのところに咲いているが、既に花期は過ぎている。


    あったか〜!? と思えばギンリョウソウ。

 頂上で遅い昼食をとり、GPSで以前の軌道跡と本日歩いた軌道を見ながら、まだ歩いていない斜面を右往左往しながらジグザグに下る。しかし・・・なんとしても目的の花は見つからない。もうすぐ林道に至ろうかというところまで降りたところで、山腹を巻いて走る古い林業軌道跡らしきものを発見した。その道に従って歩いて行くと、途中から人の踏み跡らしき道が出来ていた。それに従って登って行くと、もう枯れかけたミヤマウズラ・・・と思って近付けば、それこそ探していた花、寅・トラ・キチ・ランではないか。時間はもう午後4時を回っているが、ようやく1株目に出会うことができた。本日初めて三脚を出して撮影する。あたりを歩いてみれば、大きな株が2株並んでいたが、既に花はしおれかけている。


    ようやくお目当ての花を発見。


    ト・ラ・キ・チ・ラン


    その近くに大きな株が2つ並んでいた。


    残念ながら花期はもう過ぎている。


    苦労しましたが、なんとか出会えました。


 GPS軌道を確認してみると、間に小さなガレ場を挟んで私が歩いたのが向こう側の斜面、ガレ場のこちら側を歩いていればもっと早く発見できたのだろう。時間は4時半を過ぎ、この斜面を頂上まで探しながら登るには時間が足りない。今日は(今年は)これで撤退とする。


    樹海の中で本日拾ったゴミ。昨日か本日捨てたと思われるアメやお菓子の袋も落ちていた。

 
 この森ならば高確率で出会えるだろうと思っていた寅さんだが、以外にも苦労した。ずいぶん森を踏み荒らしてしまい、森に申し訳ないと思う。来年来る時は、できるだけ最短の道で会いに来たいと思う。

幻の花を探して御坂山系の某山へ  平成26年9月7日

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 この花が本当に御坂山系の山にあるのだろうか?なにせ60数年前に三つ峠山系で見つかって以来この山系では発見されていない花である。長野県では少なくとも3ヶ所の自生地が確認されているようで、咲いていそうな環境はある程度はわかるが、どこの山に行けば見られるのか皆目見当がつかない。花探しのツアーがあったので参加させてもらうことにしたが、花を確認しているわけでは無くそれらしき花の枯れたものを発見したのが7年前だそうだ。年数も経っており、発見できる可能性は少ないと見ているが、もし出会えれば歴史的な発見となる。

 メンバーはツアーリーダーの先生を含めて10人ほど、県外から来られた方がほとんどだ。しかも、山野草に関しては詳しい方ばかり、会話をしていて自分のレベルの低さがわかる。


    林道を歩いて目的地に向かう。


    本日探すのは広葉樹林帯の中。3つ葉が出た木が・・・? 何だか忘れました。


    この木の実は・・・?? これも忘れました。


    ????ヨモギ。 何だったか???


    ヒメキンミズヒキ。キンミズヒキはおしべが10本、これは5本。


    ママコナ。ミヤマママコナとの違いは花の付け根のところに棘があるかないかだそうだ。


    シモバシラはたくさんあったが、ことごとくピンボケとブレブレ。落ち着いて撮影しないとそんなもの。


    ゲンノショウコかと思ったがこれはコフウロと教えていただいた。ピンボケ写真。


    コフウロ。ゲンノショウコに似ているが、こちらは葉が全裂するところが異なる。

 花の勉強をしながら、2時間少々かかって山頂に到着し、ここで昼食となる。休憩しながらもずっと花談義が続くが、山梨県の花以外はほとんど話題に着いて行けない。先生からこれから咲く小さな野菊が意外な場所で数年前に見つかったことなど、情報をいただくことができた。

 さて、目的の花があったという場所はここから標高差にして200mほど下った尾根筋だそうで、急坂を下って目的地に到着するが・・・片側の斜面は伐採が進んでいて、以前に比べると山がだいぶ乾燥してしまっていると言う。10人、20の瞳で右、左の斜面を念入りに探すが、残念ながら目的の花は発見できなかった。


    稜線で見つけたジガバチソウと思われる花の葉っぱ。来年確認に来てみよう。


    同上


    タカオヒゴタイ? 葉の切れ込みが少し浅いように見えるが。

 標高差200mを登り返して山頂に至り、下山となる。予想していたよりもハードな花探しだった。もっとハードだったのは私の車。進入禁止の林道を強硬に昇った際に後輪が岩を踏んでパンクしてしまったのだ。下山後、スペアタイヤに履き替えて帰宅となった。


    話題になったのがこの花。全体に毛が多く、葉の感じもヤマハハコとは少し様子が違う。アキノ・ハハコ・グサ(絶滅危惧種)ではないかと言うが、花が咲いてみないとわからない。


    同じ花ではないかと思うが・・・? ハハコグサは春から初夏に咲くのに対してアキノハハコグサは名の如く秋に咲く。


 7年の歳月が流れ、環境がだいぶ変わって絶えてしまったか、あるいは時期が少し早かったか?いずれにせよ、この山塊にそれらしき花があったことは間違い無いようで、人のあまり入らない別の尾根を探せばひょっとしたらこの幻の花に出会えるかも知れない。その花の名は カ・イ・サ・カ・ネ・ラン。いつか出会ってみたい。



今年こそは・・・ クサ・ノオウ・バ・ノギク  平成26年9月14日

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 昨年沢を登ってようやく出会えたその花は、既に時期が遅く痛んでしまっていた。今年こそは・・・出会えました。


    苔の生えた岩の上にひっそりと・・・


    ちょうど見頃です。


    と思ったら、ひっそりどころでは無い、どっさりと固まって咲いていました。


    葉っぱの形が面白い、クサノ・オウ・バ・ノギク。 小さな可愛らしい花。


    こちらもちょうど見頃。 スルガ・ジョウ・ロウ・ホト・トギス。


    下から失礼。


    風に揺れる


    沢に垂れ込んで咲くその姿がたまらなく美しい。


 詳細は後日。

御坂山塊深部の山へ 大洞山(摺針山)  平成26年9月15日

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 山梨県の大洞山と聞くと、山中湖の外輪山、三国山から連なる大洞山を思い浮かべる人が多いかと思う。今回訪れた大洞山は御坂山系の中でもあまり知られておらず、訪れる人もあまりいない静かな山である。明瞭な道があるのかどうかもわからなかったが、最近ルート整備が行われたようで、新しい昭文社の地図では点線でルートが描かれている。興味本位が半分、ひょっとしたらめぐり会えるかもしれない花探しが半分で、当日の朝に行ってみることに決める。

 いくつかルートはあるが、今回は標高差が最も少ない笹子峠から入山する。なにせスタート時間がお昼の12時になってしまうので、あまり選択肢が無かったと言っても良い。峠の分岐から山梨百名山の笹子雁ヶ腹摺山と反対の方向に登る。


    笹子峠にある祠。


    峠の分岐点。向こう側から登って来て道標を撮影。「カヤノキビラノ頭」と書かれているが初めて聞く名前。


    いきなりの急登だが、途中にはシモバシラがたくさん咲く。


    シモバシラ

 標高差150mほどの急登を登ると道は平らになり、その先小さなアップダウンを繰り返して少しずつ高度を稼ぐ。藪道を覚悟していたが、以外にもルートは明瞭で良く踏まれていた。要所には新しい道標が立ち、危険個所にはロープが張られていた。これほどに整備されたルートがあるにもかかわらず、あまり知られていない理由のひとつは眺望があまり得られないということだろう。富士山を望むには1本向こう側にある黒岳から節刀ヶ岳の御坂山塊主脈が邪魔するために、おそらくは見えても山頂の部分しか見えないと思われる。ここを歩くのは静かな山歩きが好きなマニアということになるだろう。


    尾根には明瞭な道。


    中尾根の頭の小ピーク。


    いちばん左がカヤノキビラノ頭、中央が無名のピーク、そのずっと右が京戸山だと思う。


    途中にはベンチが設置されていた。


    ママコナがちらほら。


    崩落地にはロープが張られている。


    カヤノキビラノ頭に到着。道標には1時間半と書かれていたが、2時間以上かかった。

 道標にはカヤノキビラノ頭から山梨百名山の達沢山までは1時間20分と書かれていた。そちら方面にも行ってみたかったのだが既に時間は午後2時半。アップダウンを繰り返すルートだけに、帰りの時間を考えると厳しく、今回は大洞山だけ行くことにした。20分ほどでミズナラをはじめとする広葉樹林の美しい大洞山の山頂に到着した。おそらく探し物はこんな落葉が堆積した広葉樹林の林床に生えていると思われる。広い山頂をうろうろと探してみるが、予想通り見つからない。


    大洞山山頂。


    美しい広葉樹林の森が広がる。


    あるとすれば落葉が積もったこんな感じのところに生えていると思うのだが・・・

 次第に雲が巻き始め、霧におおわれ始めた。少し急いで下山する。下山はコースタイムよりやや早い、大洞山から1時間35分で笹子峠に到着した。

 思った以上に良いルートであることがわかった大洞山から京戸山・達沢山界隈のルート。静かに山歩きを楽しむには持って来いのルートで、これから始まる紅葉も存分に楽しめそうだ。花は見つからなかったが、なにせ相手が相手だけにそう簡単には姿を見せてくれないだろう。60数年前に三つ峠山塊で見つかって以来、御坂山塊では見つけられていない幻の花。いつか、山梨県で出会ってみたい。

山梨県にもあの花はあるのだろうか? 栃代川上流へ  平成26年9月21日

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 渓谷の岩壁に垂れ下がるように咲くあの美しい情景、スルガ○○ロウ・ホト○ギスは山梨県側には咲かないのだろうか? 花仲間からもネット上でも見たという情報は無い。もしあるとすれば、ほとんど人が入らないこの沢が最も有望だろう。かつては毛無山に至る登山道があったらしいが、今では歩く人も無く登山道としては全く機能していない廃道である。沢を登るが、ほとんどは枯れた沢だと聞いている。果たしてどこまで行けるか?毛無山に登る尾根の入り口も確認しておきたい。

 朝8時半、栃代川の山神社に到着する。途中からはダートの荒れた道だが、なんとか山神社の直下まで車で入ることができる。あたりの様子をひとまわりして調べた後に出発。ところどころ赤テープが付いてはいるが、道らしきものはあったり無かったりだ。やがて沢の水は枯れて巨石がゴロゴロする枯れ沢になる。最初は左岸のテープを追っていたが、目的の花を探すために標高1,000mあたりのところから沢の中を遡上する。


    栃代川山神社。


    神社の周辺は水があちらこちらから湧き出している。伏流水がこのあたりで噴出しているようだ。


    間もなく枯れた沢に変わる。


    テバコモミジガサ群落。


    ところどころ赤テープが付いているが、道は不明瞭。沢を左に見ながら適当に登る。


    ミヤマウズラの葉。あたりを探すが、見つけたのはこの葉っぱだけ。


    ミヤマモジズリ。これもこの1株だけ。

 沢の中は巨石がゴロゴロしており、岩の間を縫うようにして登って行く。大岩にはイワギボウシがたくさん生えている。


    岩に付着しているイワギボウシ。


    少し時期が遅く、大部分は結実している。


    沢の中の岩、両岸の岩壁にイワギボウシがたくさん。


    イワギボウシ。


    こちらはイワヒバ。


    巨石ゴロゴロ。


    どこまでも続く枯れたゴロゴロの沢。イワギボウシが付着している。


    岩の壁にはダイモンジソウが咲いていた。


    ダイモンジソウ、イワギボウシ、そしてホトトギス。


    それらしき葉っぱ発見!と思って近付けば、こちらもホトトギス。


    トリカブト

 標高1,200mあたりのところで水の流れる音が聞こえ始めた。先に見える大岩の上を水が流れている。左側から岩の上に登ってみると、右側(左岸)から滝が流れ落ちていた。清涼な滝の流れを眺めながら、しばしここで休憩する。探し物の黄色いホトトギスはこんなところに咲いているのでは?と思いつつ、カメラのズームを最大にして、さらにモニター画像を拡大して探してみたが、この滝の脇に咲いていたのはやはり普通のホトトギスだった。


    大岩の上から水が流れ落ちている。


    左岸から落差のある清涼な滝が流れ落ちていた。


    そこに咲いていたのは・・・やはりホトトギス。黄色いのは見つからない。


    あれは!と思って近付いてみると、イワナンテン。


    ツルシロカネソウのように見えるが花期が全く違う。この季節の狂い咲きか?


    丸っこい葉っぱの感じも少し違うような?? ハコネシロカネ?ここには無いと思うが???


    沢の脇にダイモンジソウ。


    イワタバコの葉がびっしり。

 さらに遡上して行くと、やがて枯れ沢は水が流れるようになってきた。GPSで見ると右岸に道が付けられていたようで、右岸を歩くが明瞭な道は無い。右岸から大きな枯れ沢が合流するところで赤テープと木に描かれたペンキの矢印を見つけたが、その先は全く道らしきものは見当たらない。GPSの示す軌道通りに右手に沢を見ながら急斜面をトラバースして行くが、その先は・・・いつものお決まりの崩落した崖。かつての道は既に崩落して消滅してしまっているらしい。止む無し、再び沢筋に下降する。


    鎖があったのでこのあたりが道だと思ったのだが・・・GPSもこのあたりに道を示していたがそれらしきものは無し。


    沢筋に下りて遡上すると、案の定滝に突き当たる。

 沢を遡上すると案の定滝に出てしまった。右側(左岸)を登ることはできそうだが、下りてくるのはそうた易くは無さそうだ。時間は午後1時45分、標高は1,350mあたりだ。尾根の取り付き点までは標高差で100mほど、あと20〜30分ほどだろうが、本日はここであきらめることにする。ゆっくり昼食を撮って休み、下山にとりかかる。帰りは沢の中では無くてGPS軌道に沿って川岸を歩いて帰ろうと思う。しかし、そうは問屋が下ろさず、四苦八苦。


    GPS軌道通りに右岸を下降するが・・・とても道と呼べるものは無い。そしてまたお決まりの崩落した崖に出てしまい、沢に急下降。


    沢の脇に咲いていたレイジンソウ1株。


    左岸に渡り、ワイヤーと赤テープ発見!そして少しはまともな道!!と思ったのもつかの間。その先は背丈ほどの大笹籔。

 GPS軌道通りに歩いてみたがやはり道などと呼べるものは無く、それらしき痕跡があったかと思えばその先はまた崩落した崖になっていた。木につかまりながら急斜面を沢筋まで下り、沢を少し下ったところで左岸に赤テープが見えたので渡る。その先、ワイヤーに巻かれた赤テープと明らかに道(と思われる)があったのでそこを進むと、10分ほど進んだところで背丈ほどある笹籔に突入し、道は消失。強引に突き進むと、またしても崩落した崖に出てしまい。下りられそうに無いので上を巻いて崩落地を越えた。その先でなんとか沢まで下降できそうな斜面があったのでそこを下ってまた沢筋まで下降した。GPSは衛星の捕捉状況が悪く、左岸を歩いているのに右岸を歩いているように示しており、全く当てにならなくなっていた。斜面を下りると今度こそまともな赤テープがあった。ところどころわからなくなるところもあったが、沢から離れないように歩いて行くと、登りで見た赤テープの場所にたどり着いた。その先はなんとなく道っぽいものがあり、もはや迷うようなことは無く、午後4時15分、山神社に到着した。想定外に下りで苦労し、標高差600mほどを下るのに2時間以上もかかった。


    崩落地を高巻きし、この斜面を沢まで下降。遥か下に沢が見える。


    帰り道でもミヤマモジズリ発見。あたりには葉っぱも見つからない。


    全くわからないのがこの葉っぱ。これから咲くのだろうが、あまり見たことが無い葉の形。どんなのが咲くのか、どなたか教えてください。


 花を探しながらの沢の遡上なので苦労するのと時間がかかるのは覚悟していたが、下りでこれほど苦労するとは思ってもいなかった。GPSは最初から参考程度にしかしていないが、やはりこれだけを頼りに歩くのは危険であることが良くわかった。

 山梨県側で黄色いホトトギスを発見できれば新発見となったのだが、どうやらこの沢には無いようで、まだ他にも何本か疑わしき沢があるにはあるが、おそらくは発見は難しいのではないかと思われる。今回入山した栃代の界隈には、他にもあまり歩かれていない魅惑のルートがたくさんある。体力があれば、このルートを毛無山まで登ってみたいし、他のルートも歩いてみたいと思う。

 ツルシロカネソウらしき花、見たことが無い葉っぱ、もしわかる方がいたら、是非教えていただきたい。

 メール:yamanashi100yama@mail.goo.ne.jp

姥子山周回  平成26年9月23日

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 姥子山は雁ヶ腹摺山の南東側に位置する標高1,500mほどの山で、大月市秀麗富岳十二景に指定されている富士山の眺望の良い山である。過去に一度だけ訪れたことがあるが、それはもう7年前の平成19年のことだ。雁ヶ腹摺山から下ってこの山をピストンしたが、その時に山頂の外れにある神社から下降できそうな道らしきものがあったが、かなり急な斜面で少し下ってすぐに引き返してきたことがあった。地図で調べてみると、破線のルートではあるがそこには登山道があるらしい。興味本位ともうひとつはこのあたりに咲くらしい黄色い小さなノギクにひょっとしたら出会えるかもしれないと思い、行ってみることにした。

 車で林道を行けると思っていたのだが、かなり手前でゲートが閉じており通行不能だった。時間は既に11時を過ぎており、林道をあてにして遅い時間の出発だったので、どうやら雁ヶ腹摺山まで行くのは難しそうだ。林道は舗装されているが、支脈のダートの道が分かれていたので興味本位でそちらに行ってみると途中で道は終わっていた。GPSで位置を確認し、最短で正規の林道にたどり着けそうな尾根を登って上にある正規の林道に出る。


    想定外に林道は閉鎖されていた。ずっと林道を行けば姥子山の直下まで行けると思ったのだが、あてが外れた。


    支脈の林道脇にはミソガワソウがたくさん。


    キンミズヒキはおしべが10本。ヒメは5本。


    支脈の林道は途中で終わっていた。右側の藪から尾根に取り付いて上を走る林道に抜ける。


    尾根の途中にあった腐ったバナナ?ではなくて種になったツチアケビ。


    どうやらここの崩落のため通行止めになっているらしい。


    林道脇のブロック塀にはイワタバコがたくさん。


    ホトトギスも咲いていた。

 歩き始めて1時間半ほどのところに左側に登る鉄塔巡視道らしきものがあった。姥子山の道標は立っていないが、GPSで見るとどうやらここが取り付き点らしい。急登を登ると鉄塔の下に抜け、その先に姥子山が姿を現した。


    左側の看板の立っているところに道が付いていた。


    鉄塔の巡視道らしい。


    これはフイリフモトスミレの葉か? 道に沿ってたくさんあった。


    鉄塔に抜け出る。その向こうの尖った山が姥子山東峰。雲がかかって霞んでいる山がおそらく雁ヶ腹摺山。

 鉄塔の下で昼食をとって休憩。姥子山まではもう少しだが、その先は少しばかり籔ルートになり、そして最後は見上げるような急登だ。そして、7年前に途中まで下りて止めた場所に抜け出た。


    テープが付いているが、少し籔っぽいルートになる。


    途中に咲いていたママコナ(おそらくミヤマママコナ)。


    イワカガミの葉がたくさん。


    最後は見上げるような急登。


    神社の祠のところに出た。


    ガクに棘が無いようなので、おそらくミヤマママコナ。


    少し先に行くと姥子山山頂(東峰)の展望地に出る。


    残念ながら富士山は見えず。

 姥子山東峰に到着したのは午後2時20分。3時間ほどかかったことになる。西峰を越えて林道に行くと、舗装工事が行われていた。7年前に来た時はかなりの悪路だったが、現在はほとんどが舗装されているようだ。しかし、工事中でダンプカーが行き来しているので、おそらくは通行止めになっているのだろう。いずれはその先まで全面的に舗装工事が行われるようだ。


    林道に出ると、舗装工事が行われていた。


    工事中の林道。ダンプカーがしばしば通過するのでおそらくは通行止めだろう。


    百間干場・金山峠側に下山。こちらは至って良い道。

 下山しながら沢沿いの岩壁や苔の生えた岩の上を覗き込みながら歩いたが、残念ながら会いたかった花は見つからなかった。林道の近くにあると聞いていたのだが、この林道では無かったのかもしれない。しかし、もしも林道が全面舗装されて法面が削られたりすると、ひょっとしたら自生地が荒らされることになるのでは?と少しばかり心配がよぎった。

 本日は時間が足りず、遭えなく敗退となった。これで花探しは3回連続の空振り、バッターアウト。でも懲りずにまた行くが・・・。

御在所岳頂上界隈を散策  平成26年9月28日

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 大阪出張のついでに立ち寄らせていただいた。27日昼過ぎに車で甲府を出発し、その日のうちに大阪近傍まで行って車内泊を考えていたのだが、伊勢湾岸道路の美しい夕暮れの景色を見て気が変わった。明日は好天、どこも行かないのはもったいない、聞きたい講演は午後3時過ぎから・・・と、いろいろ考えながら、四日市で高速を下りて宿を探し、四日市市内に泊まることにした。ホテルのフロントで名物はトンテキと教えていただき、トンテキ「ちゃん」というお奨めの店に行って9時ごろに夕食となる。ご飯は半量にしてもらったが、トンテキのボリュームが凄く、満腹度120%。初めて泊まる四日市の繁華街を1時間ほど散策してホテルに帰って寝る。

 翌朝7時に目が覚めたが、歩いて御在所岳に登るには時間が足りない。ロープウェイは9時から動き出すので、これを使って山頂駅まで行くことにする。駐車場に10時到着し、御在所岳裏道登山道の分かれる場所の確認など、周辺を少し散策してからロープウェイに乗り込む。歩くと3時間かかる行程がわずか12分で山頂駅に到着する。下に見える谷を登っている人の姿が見える。最後は崖のような急登だ。登ったらかなり面白そうだが、今回は無理。もったいないような、申し訳ないような、後ろめたいような気分で山頂駅に到着した。


    途中の道路脇から見上げる御在所岳。甲斐駒ケ岳に似た三角錐、ゴロゴロの岩が露出した姿は昇仙峡の山々に似ている。


    ロープウェイ駅。今日はこれで山頂まで。


    出発、ぐんぐん高度を上げる。ゴンドラ乗客は私だけ。


    伊勢湾が見え出す。


    四日市の街並みと伊勢湾


    切り立った岩肌と山頂駅。


    あんなところに人がいる。その向こうは鎌ヶ岳。


 駅を下りるとその向こうに御在所岳山頂が見えた。そしてまさかの・・・山の上でアスファルトの道。


    御在所岳山頂が向こうに見える。


    まさか山上でアスファルトの道を歩くとは・・・。

(途中ですがタイムアウト)

バリアンスルートを登って京戸山を周回  平成26年10月1日

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 先日訪れた大洞山(摺針山)と同じ尾根伝いにある京戸山だが、これもまたマイナーな山なので知る人は少ないだろう。近くには山梨百名山の達沢山がある。幻の花探しが目的のひとつだが、まず見つかる可能性はほとんど無いだろう。途中で二手に分かれる林道の片方は登山道につながるが、もう1方はどうなっているのか、おそらくは途中で終わってしまっているのだろうが、その先を登れるのかどうか、興味を持っていた。そしてもうひとつ、確認しておきたい花がそろそろ咲いている頃だろう。歩き始めは11時半になってしまうが尾根まで登り付ければそこからの道は明瞭なので夕暮れを過ぎても歩ける。いざ、出発。


    途中に鳥居と祠があるのに気付く。


    林道脇に咲いていたカタバミ


    シモバシラが群生


    荒れた林道を進む。


    この林道は砂防ダム工事のための道で、ここで終わっていた。

 予想通り、林道はその先の砂防ダムのところで終わっていた。砂防ダムの右側に登ってみると、植林帯の中に何となく道らしきものがあり、ところどころテープが付いている。尾根伝いにひたすら登ると、その上の山腹に林業作業道と思われる細い道が横切っており、それを進むがすぐにその道も谷の中に消えて不明瞭となる。左右の尾根を見上げて、登り易そうな左側の尾根に取り付いて、急登をひたすら登る。右手から合流してくる尾根まで登り着くと、そこには明らかな道があった。GPSで確認するが、その場所の地図には道は付いていなかった。正規の道(といっても点線ルートだが)はもう少し先のようだ。


    砂防ダム左側の樹林帯の中には道らしきものがあり、ところどころテープが付いていた。


    谷筋でルートは消えており、左手の尾根に取り付く。


    急登の尾根だが、木につかまらなくとも登れる。境界見出し標らしき杭が打ってあった。


    右手から合流する尾根が見えてきた。


    尾根まで登り着くと、そこには境界見出し標の杭、そしてまともな道がついていた。


    山上は霧がかかって薄暗い。幻の花はこんなところに生えていると思うのだが・・・やはり無い。


    正規ルートに出る。ここは全く普通の登山道。

 午後2時40分、正規ルートに合流した。ここは歩いたことが無い尾根なので、下山する側とは反対方向に進んでみてルートを確認したが、藪道では無く全く普通に歩ける道だった。ナットウ箱山という広い山頂のところまで行って休憩、遅い昼食となる。


    京戸山は林の中の小ピークで、看板が付いていなければ気付かずに通過してしまいそうだ。


    秋に咲いているのでアキノギンリョウソウか?


    ナットウ箱山。かつては小さな看板が立っていただけだったと記憶しているが、立派な標柱が立っていた。

 ナットウ箱山周辺も探したがやはり探し物の幻の花は無い。見たという話を全く聞いたことが無いので、おそらく正規のルート沿いで探し当てるのはほとんど困難なのだろう。もう花期を過ぎるので、この界隈の散策は今回が最後になるだろう。また来年探してみようと思う。

 時間は3時半を過ぎた。あとはひたすら下山し、1時間ほどで林道ゲートに到着した。



    今回歩いたルート。反時計回りに周回。 累積標高差850m、距離8.7㎞。



 もうひとつ確認しておきたかった花がこれ。秋に咲くハハコグサ。

    予想通り花が咲いていた。


    白い花が咲いたらこれはヤマハハコだったが、黄色い花。




    秋・ノ・ハハ・コ・草。 かつてはたくさんあったらしいが、現在は絶滅に瀕している花。


本家大洞山散策  平成26年10月4日

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 無名の御坂山系(京戸山系)大洞山は先日訪れたが、山中湖外輪山の大洞山はまだ訪れたことが無い。この山系にある立山展望台はダイヤモンド富士やパール富士の撮影に以前から注目している場所であるが、なかなか訪れる機会が無く、ルートの様子も含めて見ておきたい場所だった。もうひとつ注目しているのがアザミ平の草地だ。変わった花が咲いている(咲いていた)という記録を見たことがあり、行ってみたい場所だった。天候は曇りで富士山の眺望は望めないが、今後再訪する可能性が高い場所なので、ルート調査の意味を含めて行ってみることにした。

 10時ごろに篭坂峠に到着したものの、準備中に強烈な腹痛をおこして一旦退却。コンビニに立ち寄ってトイレを借りるが、その後も腹痛と腹ゴロゴロが続く。出発は10時45分になってしまう。


    墓地の間を通ってコースに入る。


    窪んではいるが、傾斜が緩やかな至って良いハイキングコース。


    立山とアザミ平の分岐点。右に進んで立山を目指す。


    立山東分岐と書かれている。その先にお花畑があるらしいので、須走紅葉台方向に標高差で100mほど下る。


    その先にはハコネギクの群落がたくさんあった。


    樹林帯の中のハコネギク群落。


    開けた草地があるのかと思ったが、ずっと樹林帯の中の道。引き返して立山展望台に行く。


    登山道脇に小さな白い花。もう終わりかけているが、コフウロ。


    トゲの生えた痛そうな実。


    サンショウバラの実だった。美しいバラには実にもトゲがある。


    立山展望台到着。天気が良ければ向こうに富士山が見えるはず。


    こんなところにウメバチソウ。バラの木の間から顔を出していた。


    イブキジャコウソウ? 葉っぱが違うように思う。

 周辺を散策しながら、12時10分に立山展望台に到着した。寄り道しなければ篭坂峠から1時間ほどで到着できそうだ。道はきわめて良く、夜中に歩いても問題無さそうだ。小休憩しておやつを食べると、またしても腹痛がぶり返す。前日回転寿司で生サバを食べ過ぎたかもしれない。


    立山からアザミ平に向かう途中で越える畑尾山。樹林帯の中の静かなピーク。


    周辺にはブナやナラの大木が立つ。


    来年のテーマは着生植物。きっとこんな巨木の木の上に着生しているのだろう。


    アザミ平分岐点。


    アザミ平の草地の中にはウメバチソウが咲いていた。


    大部分がこのような砂礫の荒れ地。


    先ほどの立山展望台と同じ花だろうが、砂礫の中にたくさんあった。これは何?


    アザミ平はロープで保護されているが、中は鹿の踏み跡でいっぱい。これでは植生は保護できない。おそらくはネットで見た珍しい花も絶えているだろう。


    色鮮やかなトリカブト。

 アザミ平の外れから色気を出して森の中へ入り込んだところ、霧で方向を見失いプチ迷子になる。GPS片手に道を探すが、GPSが示す道のところには道は無い。衛星の補足状態が悪いようだ。こんな時はとにかく上に登っていちばん高いところへ・・・と少し登ると道に出た。どこかで登山道を横切っているはずなのだが、霧の立ち込める森の中だったのでわからずに過ぎてしまったようだ。


    霧の立ち込める森の中でプチ迷子。知らないうちに登山道を横切って通り過ぎてしまったようだ。


    静かな広葉樹林の森。霧の立ち込める森もなかなか良い。


    美しいヒメシャラの森。


    大洞山到着。展望の無い森の中のピーク。

 午後2時、大洞山山頂到着。腹痛を起こすのでパンを半分だけ食べて篭坂峠に戻る。眺望は無いが、山中湖外輪山で手付かずの紅葉樹林帯が残る大洞山・三国山界隈は、きっと珍しい花が咲くのだろう。ルートは明瞭、富士山の眺望は立山展望台とアザミ平の2ヶ所で得られることがわかった。 

 

咲き始めたムラサキの花  平成26年10月4日

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 山中湖界隈まで出かけたらこの場所は外せないが、腹痛の影響で予定よりも時間が遅くなってしまった。既に午後4時、5時を過ぎると暗くなり、花の撮影は難しくなってしまう。1時間ほどしか無いが、開花を確認するくらいなら時間は足りるだろう。真直ぐに昨年見つけた花の咲く場所に向かう。


    咲いてました。紫の花。


    もうすぐ満開。


    地味ですが美しい花です。


    心が洗われるような、見入ってしまう花、ム・ラ・サ・キ・セン・ブリ。


    咲き残っていた桔梗。


    ツリガネニンジン。向こうに富士山を写したかったが、本日は雲の中。


    勉強のために苦手な菊を撮影。シラヤマギク。


    紫色が消えてしまったが、ノコンギク(だと思う)。


    リュウノウギク


    ハキダメギク


    ハキダメギク接写


    ナギナタコウジュ。今年の株は大きい。


    タチフウロ

 時間が無く今回は下のほうしか回れなかったが、おそらくムラサキの花は上のほうはそろそろ満開を迎えている頃と思われる。秋の花は標高の高いところから咲き始める。これから2~3週間が見頃だろう。

皆既月食前哨戦 パール富士 朝霧高原  平成26年10月6日

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 10月8日は今年の天体現象の目玉皆既月食が起こる。月が地球から遠い位置にあるため、1時間という長時間にわたって皆既した赤い月が楽しめる。撮影の前の練習を兼ねて朝霧高原にパール富士撮影に出かけた。

 台風18号の影響は山梨県ではほとんど被らず、雨は降ったものの風はさほどでは無かった。昼過ぎには台風が通り過ぎ、青空が広がり始めた。富士山ライブカメラでも三つ峠、精進湖、本栖湖とも富士山が姿を現し始めていた。今宵の月は月齢12の月。何故か今宵は月見の日らしく、自宅では月見団子を準備していた。月齢12の月は早い時間に昇り始めるので富士山に近付かないと夕暮れ時の月を捉えることができないが、車で近付ける良い場所は無い。日没の10分以上前に月が出てしまうが、その場所しか見当たらないので、朝霧高原の富士山に近い道沿いに撮影場所を決めて出かける。喫茶店(らしきものを経営されている)駐車場があったので、ご主人にお断りして車を止めさせてもらう。他には車2台、思ったよりもこの日はカメラマンが少ない。


    まずは試し撮り。


    75mmズームレンズ+EosM2。こちらはほぼ固定でシャッターを切るのみ。


    200mm単焦点レンズ+Eos40D。こちらは月の位置に合わせて構図を変えて使う。本番の時はEos40Dと7Dの2台を使う予定。

 月食のときも同じだが、本日は三脚2本にカメラ2台、レンズ3本を持ち、1台のカメラはほぼ定点固定でシャッターを押すだけにセット、もう1台は焦点距離、構図を変えながら撮影するようにセットする。5時ごろから試し撮りして構図を見ていると、5時10分ごろ、もう富士山頂に月が登り始めた。計算していたよりも10分早い月の出だ。


    5時10分ごろ、もう月が姿を現し始める。日没から15分ほど早い。


    富士山頂に姿を現した月齢12の月。


    あっという間に昇って来る。


    パール富士。予想通り、時間が10分ほど早かった。


    富士山頂に昇った月


    月はどんどん昇って行く。


    夕陽が照らす。


    台風一過の澄んだ空、夕陽に富士山が赤く染まる。


    残照と月


    剣ヶ峰に昇る月齢12の月


    200mm望遠レンズで追えるのはここまで。


    残照


    夕焼けの空と月。


 なかなか良いタイミングで撮れないパール富士。位置条件的には翌日のほうが良いのだが、仕事の都合で無理。かつ、これほどに空気が澄んだ条件で撮影できる日がそうたくさんあるわけでも無い。

 皆既月食の日、空が晴れてくれることを祈るばかりだが・・・。

不発に終わった甲府の皆既月食  平成26年10月8日

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 午後休みをとって撮影に備えていたのだが・・・今年最大と言える天体現象、皆既月食の見られるこの日、富士山の上に昇った赤い月を撮影するために再三カシミール3Dでシュミレーションを行い、朝霧高原ふもとっぱらあたりでの撮影を考えていた。しかし、午後になると雲のかかることが多い富士山だけに、もう1ヶ所、富士山が見えなかった時のために準備しておいたのが瑞牆山森林公園だ。瑞牆山岩峰群を仰ぎながら、ちょうど皆既が始まる頃に月が見え始めるはずだ。この場所ならば低空に雲があっても空を仰ぐような角度なので、一瞬でも月が出てくれれば絵になるはずだ。

 当日の朝はやや雲が多いものの、青空が広がった。しかし、富士山は既に雲の中だ。富士山ライブカメラをチェックしながらどこで撮影するか考えるが、午後になるとさらに雲が増え、富士山を望むことはほぼ絶望的になる。ならば瑞牆山へ・・・ということで出かけるが、途中から見る標高1,700mほどの茅ヶ岳山頂に既に雲がかかっている。標高2,200mの瑞牆山はもっと難しいか?と思いつつもひとまず現場まで行ってみる。


    瑞牆山森林公園


    見上げる瑞牆山岩峰は雲がかかる。これでは月の見える可能性はほとんど無い。

 瑞牆山はほぼ絶望的。ではもう少し高度を下げて、かつ前景に何か良いものがある場所・・・ということで、明野村のハイジの村に向かう。ここには西洋の城を思わせる前景にちょうど良い建物と塔があるが・・・北東から東に連なる茅ヶ岳・黒富士の山塊に雲がかかって空は全く見えない。止む無し、甲府まで戻って城跡のある舞鶴城公園に行くことにする。

 車の運転中に途中で半分ほど欠けた月が見えたが、すぐに雲の中に消えた。舞鶴城公園に到着したのは7時過ぎ。定点カメラでの撮影はもはや困難なので、Eos7Dだけ持って出かける。城門のところで試し撮りしていると、突然雲間から細い月が姿を現した。なんとか4カット撮影したが、その後すぐに雲に隠れてしまう。


    舞鶴城公園城門


    雲間から皆既間近の月が現れる。


    城門に昇った月食の月


    しかし、すぐに雲の中。

 公園の頂上まで行ってみると、月食の月を見に来た人が10人ほど、若者が多い。三脚を構えている人もいるが、残念ながら月は見えない。一段下がってこの城壁を入れる構図で三脚を構える。時間は7時半になった。もう皆既している頃だ。少しでも姿を見せてくれれば・・・とじっと待つ。


    城壁の上で月を待つ人たち。舞鶴城は城壁のみで、天守閣は造られていない。


    1段下がって城壁を入れたこの構図で月の出を待つ。


    南西側は雲が切れている。


    東側は全くダメ。


    どこかに写らないかとシャッターを切るが・・・いない。(寝そべっている女子高生を狙ったのではありません。)


    ようやく見えたのはもう皆既が終わった月。雲を透かして一瞬だけ見えた。


 こうして、今回の皆既月食は不発に終わってしまった。皆既していたのは7時半から8時半ごろで、比較的低い位置の月だったので、前景に何か入れての撮影には好条件だったのだが残念な結果に終わった。

 次回は来年の4月4日(土)だ。すっきり晴れてくれることを期待する。

センブリの咲く山へ  平成26年10月10日

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 時にキスミレを見に、時に月や彗星を撮影に、時にダイヤモンド富士撮影に3連登したこともあるこの山、もう何度登ったか覚えていない。富士山の眺望が良く、豊かな植生を持つこの山に、さらに新たなる花情報をいただいた。この山にはまだ私がお目にかかったことが無いセンブリが咲くのだそうだ。ムラサキのほうは昨年初めてお目にかかり、今年も開花しているのを見てきた。しかし、白いほうのセンブリは未だにお目にかかったことが無い。先日の皆既月食の日にうーさんと訪れる予定を立てていたのだが、用事が入ってしまい行けなくなってしまった。既にうーさんが下見しておいてくれてあり、おおよその場所も聞いたので探すのは容易だろう。

 午後2時、山のふもとにあるキャンプ場の駐車場を出発する。道は良いので夕暮れ過ぎの下山を覚悟して登る。登山道を登り始めてすぐのところで、早くも目的の花を発見する。ここにあったのは2株だけだった。


    天気はいまいちだが、富士山は見えていた。キャンプ場の駐車場から出発。


    登山道脇のあちらこちらに咲いていたリュウノウギク。


    トリカブトがちらほら。


    早くも目的の花、センブリを発見。ムラサキよりも二回りほど小さい。

 さらに進んで樹林帯を抜け、笹と草地の混じるあたりまで行くと、小さなセンブリがお目見えした。数はあるが、いずれも株が小さく花も思ったより小さい。まだ咲き始めたばかりでほとんどが蕾だ。


    ヤマラッキョウの花。


    センブリがお目見え。ほとんどが蕾。


    ポツリポツリと咲いているが、数は結構ある。


    センブリ


    思ったよりも小さな花だった。


    向こうに富士山が・・・写りません。


    ミヤマスミレと思うが、こんな時期に?


    ミヤマクルマバナ?

 山頂近くの展望草地にもあるのではないかと登ってみるが、そこには花は無かった。富士山は霞の上に浮かんでいた。御坂山塊、奥秩父山塊、八ヶ岳、南アルプスも霞の上に浮かんでいる。なかなか良い景色だ。時間は午後4時45分、そろそろ下山だ。


    中腹から見る富士山。


    霞の上に浮かぶ御坂山塊。


    奥秩父山塊


    八ヶ岳


    山頂近くの展望地から見る富士山

 下山して行くと、西の空が真っ赤に焼け始めた。久しぶりに見る凄い夕焼け空だ。残照を過ぎた時間なのに富士山が夕焼けの空に照らされて少し赤く染まっていた。中腹の休憩地まで下りたところで三脚を取り出して夕焼け空を撮影したが、10分ほど時間が遅く、いちばん良い時間は逃してしまった。その後はヘッドライト点灯して駐車場まで下山した。


    夕焼けに染まった山頂の空。


    真っ赤に焼けた南アルプスの空。

 
 どこの山かは公表しないが、書かずともこれだけの景色が揃えばどこの山かは見え見えだろう。来週か再来週あたりがおそらくは見頃になるであろう。小さい花だが見つけやすい場所に咲いているので、この山に出かける方は富士山だけでなく、是非この花も見てきて欲しい。

本栖湖湖畔から佛峠を経て雨ヶ岳を周回  平成26年10月12日

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 いつだったかは覚えていないが、雨ヶ岳に星空の撮影に行こうとテントを担いで登っている時に、佛峠側のマイナールート(バリアンスルートと言ったほうが良いかもしれない)から登って来たという2人組に出会った。山頂から見るそちら側の尾根は笹が深くてとても歩けるようなルートには見えないが、笹籔は山頂のほんの一部だけで途中までは普通の登山道があるという話を聞いた。ネットで調べてみると、本栖湖湖畔から佛峠を経て釜額(かまびたい)という集落に至るルートはかつての古道で、山梨県の峠道文化の森に指定されているルートだった。さらに佛峠から御飯峠というところまではまともな道があるようで、御飯峠には本栖湖畔と栃代集落を結ぶ道が交差している。問題はその先だろうが、地図で見る限りでは尾根通しの一本道だろう。本ルートがある端足峠(はしたとうげ)側と傾斜もほとんど変わらない。いつか歩いてみたいと思っていたのだがなかなか決心がつかず、遂に行ってみることに意を決して出発する。

 8時20分本栖湖湖畔の駐車場を出発。入り口を探して湖畔のアスファルト道を歩いていると容易に「佛峠ヲ経テ釜額ニ至ル」と書かれた古い標柱を見つけた。入り口こそまともな林道に見えたがその先ですぐに不明瞭な道となり、砂防堤の上を越えて進むと明瞭な道に出た。もう少し先にはこの道に入る入り口があったようだ。


    本栖湖畔から見る雨ヶ岳の三角錐。正規ルートは左側の端足峠から登るルートだが、今回は右側に見えるコブを越えて右の稜線を登る。


    入り口の標柱発見。ここから入山。


    砂防堤の上を越える。このあたりは道が不明瞭。


    そのすぐ先で明瞭な道と合流する。このルートの入り口がおそらくもう少し先にあったのだろう。


    修復したばかりと思われるルート。普通の道です。


    稜線に到着。この少し手前に分岐があって、そこを左に曲がれば佛峠に至ったのだろう。中ノ倉ルートを見るため、もう少し先の分岐まで行って戻る。


    佛峠。本栖湖畔から釜額(かまびたい)に至るルートが横切る。その先の登山道は整備良好。

 佛峠に到着すると、ネットで検索した以上に良好な道がついていた。木の階段道を登って行くと、作業員3人が木階段設置工事の真最中で、雨ヶ岳まで行くことを告げて先に進む。御飯峠のルートを聞いてみたがそこは行ったことがないのでわからないと言っていた。


    思っていた以上にまともなルート。


    大きなブナが立つ。


    ところどころ看板があるが、これは御飯峠まで。


    こちらの面白い看板もところどころに付いていた。


    御飯峠。やや広い森の中の広場。本栖湖畔から栃代に至るルートが横切るが、いずれも明瞭な道だった。

 御飯峠から先はバリアンスルートの様相を呈するようになるが、左手に本栖湖を見ながらひたすら尾根通しに歩くといった感じだ。テープがところどころ付けられているが、最低鞍部に至る手前のピークで右手から来る尾根にもピンクテープが付いている。最初は誤ってそちらのルートに入り込んでしまったが、雨ヶ岳からどんどん遠ざかってしまうので、ここでGPSを取り出して位置を確認するとやはり別尾根に入り込んでいることがわかる。どうやら栃代側からこのピークに登るバリアンスルートがあるようだ。ピークまで登り返して予定のルートに戻り、先に進む。


    林の向こうに見える富士山。


    こちらは雨ヶ岳。聳え立つように見える。


    最低鞍部。ここからが本番、雨ヶ岳の急登が始まる。


    結構な急登。テープがついている。


    最初は急だが、その先は比較的緩い傾斜の尾根が続く。幅広い尾根はところどころ広場のようになっている。


    左手下方に見える本栖湖。


    標高1,700m付近。苔の生えた岩が広がる。クサノ・オウバ・野菊がありそうな環境なので、この岩の上を探しながら歩くと・・・右足が攣った。


    野菊は無く、あったのはバイカオウレンの葉。


    話に聞いていた通り、笹籔は山頂のほんの一部のみ。


    雨ヶ岳山頂到着。久しぶりに味わう達成感のある登山。

 12時50分、雨ヶ岳山頂に到着した。4時間30分かかったことになるが、私にすれば上出来だ。故意に足場の悪いところを歩き足が攣るアクシデントがあったが、あまり疲れは無い。霞の上に浮かんだ美しい富士山が出迎えてくれた。昼食をとって30分ほど休憩して下山だ。端足峠側の正規ルートを下る。


    雨ヶ岳の富士山。


    ダケカンバを前景に入れたこの構図でのダイヤモンド富士を狙っているが、2度山頂泊でトライしていずれも失敗に終わっている。


    山頂直下の紅葉と富士山。


    ナナカマドの実。


    端足峠。高度が下がると富士山も霞んで見える。

 端足峠に到着した時にメールが入る。なんと、花見隊メンバーがムラサキの花を見に山中湖界隈の山に来ているという。2組とも私のブログを見てやって来たそうで、山上でばったりだそうだ。私のほうはまだ下山に1時間ほどかかりそうなので、メンバー行きつけの喫茶店写ば写ばで合流することにする。途中でキッコウハグマの花を見つけて撮影したり、近道をしようとしてかえって遠周りになったりということがあったが、午後3時40分、無事下山。


    小さな株ばかりだが、キッコウハグマ。山梨の山にもあった。


    御飯峠を経て栃代に至る道はここを行けば良いらしい。このあたりで短絡しようとして失敗。かえって遠周りになってしまった。


 写ば写ばに向かい、sanaeさん、みちほさんの花見隊メンバーと合流する。入院・検査を終えたトシちゃんも元気そうでなによりだ。この季節、あまり目ぼしい花も無く、明日の予定は皆それぞれおすすめのところが無くて、ゆっくり山・花談義してこの日は解散となった。

 今年は目ぼしい彗星や天体現象が無いのだが、冬季は星見隊に姿を変えてまた集結したいと思う。それにしても皆さん、山梨が好きですね~。



    今回歩いたルート。反時計回りに周回。  累積標高差1,030m、距離8.7km



センブリを探しに 飯盛山へ  平成26年10月12日

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 先日竜ヶ岳で見たセンブリは思ったよりも小さくて花付きもあまり良くなかった。初めて見た花なので、こんなものなのか?それとも竜ヶ岳のものが小さいのか? sanaeさんのブログで飯盛山にも咲いているのを知っていたので行ってみることにした。

 8時に平沢峠に到着した。車は10台以上止まっており、その後もバスの団体さんやら子供連れの団体さんやらと次々に到着する。登山というよりはハイキングと言ったほうが良いこの山は軽装の人が圧倒的に多い。そんな中で、三脚を担いで重装備の上にスパッツまで装着した私はかなり浮いて見える。なのに・・・後続のハイカーに続々と追い抜かれつつ、右や左の草地の中を覗き込みながら歩いている私はかなり変なおじさんに見えたことだろう。


    平沢峠の駐車場と八ヶ岳


    朝のうちは空が晴れて八ヶ岳の眺望が良かった。


    登山道を外れたところに咲いていたヤマハハコ


    マツムシソウ。この株は比較的新鮮だったが、ほとんどはもう終わりかけている。


    もう散ってしまっているウスユキソウ


    リンドウは見頃。


    オオマツヨイグサがちらほら。


    ススキと飯盛山

 sanaeさんのブログの様子から見て下のほうか、稜線上の草地の中だろうと目星をつけて探したのだが見つからず、山頂の近くまで来てしまった。前日写ば写ばで会ったばかりなので聞いておけば良かったのだが、その時は翌日の予定はまだ考えていなかった。失敗。

 山頂に近付くと、団体さんが登り着いたところのようで、凄い人だかりになっている。直下の広場で休憩している人も多数見える。山頂付近を避けてその界隈の草むらを覗き込みながらお目当ての花を探していると、ようやく一株目を発見。やはり竜ヶ岳と同じく小さな花だった。さらにその周辺を探してみると大きな株を発見。しかし、こちらはまだほとんどが蕾だった。


    飯盛山の山頂は人がいっぱい。こういうところは苦手です。


    ようやく発見、センブリ。


    やはり小さな花。


    大きな株を発見。


    こちらはまだほとんどが蕾。


    ノコギリソウ1本


    ヤマラッキョウ


    山上には雲がかかり、眺望が悪い。

 混雑している山頂は立ち寄って周辺の草むらを覗き込んだだけですぐに下山。来たルートを戻って途中の草地で休憩し、昼食をとる。すると突然雲が途切れ、南アルプスが雲海の上に姿を現した。そして八ヶ岳、さらに富士山までもが見えてきた。わずか20分ほどだが、良い景色を見ることができた。


    雲の上に姿を現した南アルプス


    紅葉の平沢山と八ヶ岳


    飯盛山と富士山


 その後は平沢山山頂を経由して下山した。その後も続々とハイカーがやって来る。何のために登るのかは人それぞれだろうが、少しだけでも咲いている花に興味を持って登ってみると、また違った山の楽しみ方ができるのではないかと思う。

ムラサキの花再び  平成26年10月17日

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 富士山が初冠雪し、白い姿に変った。例年より2週間ほど遅いそうだ。これは見に行かなければ。紫のセンブリと一緒に撮れれば良いのだが、先日の台風でどうなっているやら? 富士山ライブカメラで見ると少し霞がかかっている富士山だが、見えているだけましだろう。ムラサキ色の花が咲く山へ出かける。

 到着したのは午後3時半。先日見た場所に行ってみるが、予想した通り台風で傷んで花は終わってしまっている。周辺の斜面を探すと新鮮な株はあるものの、富士山が入る角度のところには咲いていない。もっと上の方に行ってみると、痛んではいるもののなんとか撮れそうな株があった。


    時間はもう午後4時近い。富士山は霞んでいるし、半逆光になるため冠雪している姿が写らない。


    先日のセンブリはもう終わっている。カメラマンの仕業か、後ろ側の草地が刈り払われていた。あまり好ましい行為とは思えない。


    別の場所の草むらの中には新鮮な株があったが、富士山は入らない。


    紫のセンブリ


    富士山はうまく映らないが、イメージを抱きつつ上に登る。ヤマラッキョウ。


    オヤマボクチ


    蕾のリンドウ


    開花しているリンドウ


    頂上近くに咲き残っていたムラサキ・


    だいぶ傷んでしまっている。


    頂上から見る夕暮れ間近の富士山


    日没となる。

 ひとまず頂上まで行き、休まずにすぐに下山する。もうすぐ日が沈む。暗くなる前に下山せねば・・・ではなくてカメラのセットをしなければならない。今日の目的は夕暮れの富士山と花。2段階フォーカス撮影という高度なテクニックを要する撮影を試みる。過去にも何度か試してはいるが、人に見せられるような作品はほとんど撮れていない。遠距離の景色にはフォーカスを合わせやすいが、近距離の花に合わせるのは極めて難しい。かつ、風で揺れるとピンボケのようにブレた作品になってしまうのだ。


    こんな感じだろうか。まずは暗くなる前に試し撮り。しかし、この位置ではフラッシュ点燈できないことがわかる。


    足場の悪い急斜面でカメラセットに20分もかかる。フラッシュの光量をタオルを重ねて調整しながら撮影する。


    レンズを変えて縦位置で撮る。花が咲いてないし、シャッタースピード早くて後ろ側の富士山にピントが合わせられない。あきらめて別の場所へ。


    手前のヤマラッキョウの花にフォーカスを合わせてフラッシュ同調撮影後、すぐに後ろの富士山にフォーカスを合わせて15~30秒の露出をかけて撮影する2段階フォーカス撮影。


    フラッシュ同調しても風に揺れるため、花がブレているように写ってしまう。富士山の右上に輝いているのはさそり座のアンタレス。


    首の長いリンドウに至っては全くまともに写ってくれない。


    宇宙に咲くオヤマボクチ。5カットくらい撮ってまともに写ったのはこの1枚だけ。花の直ぐ上に輝いているのはわし座のアルタイル。


    午後7時半。雲が増えて富士山は見えなくなってしまった。これにて撤退。


 やはり難易度が高い撮影で、思った通りには写ってくれない。カメラの内臓フラッシュでは光量調整や発光時間の調整が困難で、特に風で揺れている花の撮影は困難であることがわかってきた。しかし、風が無くて星が輝くような条件の良い日はほとんど無いので、外付けフラッシュを検討する必要がありそうだ。課題は山積みだ。

白州の盟主 雨乞岳  平成26年10月19日

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 予定では御坂山系のドウダンツツジが色付く山のはずだったのだが、所属山岳会で雨乞岳に行くそうで、便乗させてもらうことにした。今回は山岳ガイドのライセンスを持つリーダーにツアー客7名、所属山岳会メンバーが私を含めて3名、さらに私の職場関係者が3名の混生チームだ。足の速い職場メンバー1人は石尊神社から水晶薙経由の長い旧道を走って登り、山頂で待ち合わせだ。我々が登るルートは北東側にある平久保池からの比較的新しいルートで、標高差860m、距離4㎞ほどの整備された道だ。私はまだこのコースを歩いたことが無く、いつか行ってみたいと思っていたところに今回の山行の話が飛び込んできた。

 6時半に韮崎市役所集合し、平久保池のほとりにあるヴィレッジ白州の駐車場に向かう。ツアーの集合時間が8時だったので、40分ほど早く到着し、平久保池の界隈を散策する時間がとれた。


    標高1130mのところにある静かな平久保池とヴィレッジ白州のコテージ。

 全員集合したところで準備体操を済ませ、8時15分に出発。木の階段道が整備された、想像していた以上に良い道だった。


    整備された階段道が続く。


    別の登山口からの合流点。


    色付く森を楽しみながら進む。


    カエデの紅葉


    中腹に水場があった。白州の山だが、ここは花崗岩では無くて堆積岩でできた山だった。でも、水はおいしかった。


    ルートには道標と番号がついていた。10番まであるのかと思ったら、6番までしか無かった(ように思う)。

 笹ノ平への登りがこのコース唯一の急登である。ロープが張られているが、頼らなくとも十分に登れる。登り着くと展望地があり、そこからは甲斐駒ケ岳の三角錐、鳳凰山、さらに富士山が眺望できる。人気の高い日向山の雁ヶ原白砂が視線よりも低い位置に見える。


    笹ノ平への急登。


    笹ノ平展望地からの眺め。右が甲斐駒ケ岳、左が鳳凰山。


    鳳凰山の左側に雲に浮かぶ富士山が浮かんでいた。中央の白い帯状の山が日向山と雁ヶ原。


    美しいカラマツの森


    その先の展望地では、日向山の真上に富士山が見える。


    山頂到着。この山頂は立枯れしたカラマツの木が多く立つ。

 11時25分、山頂に到着。コースタイムよりはやや遅いが、この人数のツアーにしてはまずまずのピッチだろう。石尊神社からの長い尾根を走って登って来た職場の同僚は、途中で水晶薙に立ち寄りつつも私たちよりもかなり先に到着したらしく、山頂の草むらで昼寝していた。


    格好良い甲斐駒ケ岳の三角錐


    日向山と富士山


    秋晴れの空と八ヶ岳

 昼食をとって大休憩する。秋晴れの空にこの時間になっても富士山が見えており、なかなかの眺望だ。ようやく担いで来た三脚の出番が来た。山頂の標柱のところで集合写真をとる。眺望を存分に楽しんで、12時20分から下山開始。ツアーの皆さんは足が早く、私がいちばん後ろを少し遅れて下山した。予定通り、午後3時前にヴィレッジ白州の駐車場に到着した。


    全員で記念撮影。


 この山を訪れるのは今回が2度目だ。1度目はまだ登山を始めたばかりの8年ほど前だと思う。テント泊のトレーニングを兼ねて長い石尊神社の尾根を重い荷物を担いで登り、途中で雨に降られてカメラが故障してしまったのを覚えている。その頃にはこちらの道は完成しておらず、存在すら知らなかった。今では雨乞岳のメインルートになっている。山頂近くの笹ノ平までは樹林帯の中で地味な道だが、笹ノ平から先はご機嫌な眺望が広がる良い山だと思う。この界隈の山では日向山が超人気だが、こちらの山もおすすめである。

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