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Channel: 山梨百名山から見る風景
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富士山頂に昇る十四夜の月・・・のはずだったが。 朝霧高原  平成26年3月15日

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 午前中訪れた三つ峠からの富士山は素晴らしく、豪雪となった今年の山梨は富士山も雪をたっぶりと纏い、岩肌が全く見えない真っ白な富士山となった。天候にも恵まれて青空に立つすっきりとした富士山を存分に堪能してきたが、下山したお昼ごろには気温が上がり、少しずつ雲が巻き始めていた。

 この日の夕方は十四夜の月が昇って来る。やや早い時間の月の出なので山の上からだと日没前に月が富士山を越えてしまう。この日の狙い場所は朝霧高原猪之頭あたりだろう。月の出や位置を景色とともに正確に算出してくれるソフトもあるが、私がやっているのはカシミール3Dという太陽の位置を計算してくれるソフトとアストロガイドという星と月の位置を計算してくれるソフトの二つを組み合わせて計算している。かなり面倒なうえに月の位置や時間は数分から数十分のずれが生じることがある。うまく行かないのも工夫する楽しみがあってまた面白いものだと思っている。


    カシミール3Dで描いた3月15日、富士山剣ヶ峰から見る日没。南アルプスに日が沈むのは5時56分。富士山に残照がある時間は5時50分ごろが良い。この日の月の出は4時40分ごろなので、それから1時間10分後の5時50分に富士山頂に月が見える場所がベストとなる。


    朝霧高原猪之頭あたりから見る3月30日の太陽軌道。この日の月の軌道は3月30日の太陽軌道とほぼ一致する。日の出が5時31分、これに1時間10分足して6時40分に富士山頂に朝日が現れる。狙い場所はこのあたりだろう。


 午後3時に精進湖ほとりにある喫茶店写ば写ばでsanae隊と再合流して遅い昼食をとる。写真家の栗林先生に情報を聞くともう既にその場所に撮影に行くという人が何人か写ば写ばに来て、出かけて行ったと言っていた。おそらくはカメラマンで大混雑だろう。出遅れた感はあるが、4時ごろに写ば写ばを出発する。

 精進湖からは富士山が見えていたのに、本栖湖交差点を過ぎて朝霧高原に行くと空には一面に雲が広がり出した。毛無山も山頂がすっぽりと雲におおわれている。計算した予定地に行くと、そこは樹林の中で富士山が見えず、回り込んでその先の道路を走ってみると、撮影目的の車が5〜6台止まっていた。横に並ばせてもらって三脚を立てるが、空模様はさらに悪く、これで月が出るものなのかどうか??


    すっかり雲隠れした富士山。裾野がわずかに見えるのみ。

 隣のカメラマン集団はベテランの方たちで仲間が多く、通りかかった仲間のカメラマンがその場所だと月の出が右側にずれると教えてくれたそうで、もう少し東に移動したほうが良いと教えてくれた。一旦三脚撤収して500mほど移動すると、そちらには10台以上の車が止まっていた。しかし、空模様が悪いために誰も三脚を構えていない。我ら3人は三脚とカメラを担いで備えるが、他には誰もカメラ構えず、あきらめて帰って行く人の姿もあった。ベテランカメラマンの情報によると日によっては200〜300人のカメラマンがやって来てごったがえす場所だそうだ。


    移動した場所からの景色。さらに雲が厚くなったような・・・。


    厳しい空模様。


    月が出ているはずの6時まで待ったが、とうとう月は現れず、あきらめる。


 残念ながらこの日のパール富士は撮影できなかったが、自然が相手なのでこればかりは仕方無い。朝霧高原を甲府に向かって走っていると、本栖湖の手前で月が見え出し、精進湖まで行くと富士山が見えていた。どうやら朝霧高原側だけ雲におおわれていたようだ。ますます残念。

 さて、明日16日はみちほさんご夫妻が合流する。午後の渡邊玉枝さん講演会があるので、午前中低山ハイクの予定である。

甲府市内の里山散策 淡雪山から興因寺山へ  平成26年3月16日

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 春に武田の杜遊歩道を経由してこのルートを歩くと、遊歩道沿いにイチリンソウやジュウニヒトエ、ホタルカズラ、アカネスミレなど、様々な野草を楽しみながら歩ける楽しいコースとなるのだが、本日は午後から渡邊玉枝さん講演会、さらに花見隊写真展の打ち合わせと予定がいっぱいである。そこで、やや反則なルート取りではあるが、武田の杜遊歩道を通らずに淡雪山まで10分で行ける金子峠に車を止めて興因寺山まで稜線伝いに歩く短絡コースを行くことにした。本日からみちほさんとるたんさんが合流する。


    金子峠(きんすとうげと読むらしい)。向こうに立つのは弥勒館という宗教団体の建物。


    急登をちょっと登ると淡雪山。向こうには南アルプスの展望が広がる。


    松の木に小さな看板あり。


    さっそく記念撮影。(まだほとんど歩いていませんが・・・)


    花崗岩の白い山。まさに淡雪山。

 淡雪山から少し登ると甲府盆地の眺望抜群の場所に出る。御坂山塊越しに富士山が見えるが、昨日とは違い、本日は霞の中にうっすらと見える程度だった。ゆっくり歩いて1時間半ほどで興因寺山に到着する。


    見下ろす甲府盆地とその向こうに富士山、


    こちらは南アルプス。


    整備された歩き易い稜線を進む。まだ花は咲いておらず、残念。それでもペースは花見隊のゆったりペース。


    おしゃべりしながらゆっくり歩くが、あっという間に興因寺山。


    南アルプスをバックに記念撮影。ここからだと北岳の頭が見える。

 40分ほど休憩して下山するが、北側にある昭和池に下りる・・・はずだった。ところが、鉄塔巡視道の階段が雪で埋もれていて見えず、尾根伝いにテープを追いかけるとそちらも雪。昭和池のほとりに下りるはずが通り過ぎて池のだいぶ下に下り付いてしまう。その上にあった道路を金子峠方向に歩いて行くと、そこは養鶏場に至るみちで、行き止まりになっているそうで、養鶏場手前で会った男性に道を教えてもらって1本西側にある道路にたどり着いた。教えてもらった道は南アルプスの眺望が良く、里山の雰囲気を漂わせる良いルートだった。予定通り、11時半ごろに車を止めた場所に到着する。


    鉄塔の立つ興因寺山山頂を後にして昭和池に向かって下山。


    北側はまだ雪の残る斜面。


    プチ雪中行軍。


    無事道路のあるところに下り着く。


    帰りの道沿いから見る南アルプス。


    里山の雰囲気抜群。奥に見える鉄塔が興因寺山山頂。



 かつては籔っぽくて低木をかき分けるように歩いたこのルートも今ではすっかり整備されて歩き易い尾根道になっている。反面、マニアしか歩かなかった面白さが無くなってしまい、残念にも思う。

 さて、これから昼食をとりながら写真展の打ち合わせだ。次に目指すは得意のガスト山だ。

「人生一路 〜皆に伝えたい山の魅力〜」 渡邊玉枝さん講演会  平成26年3月16日

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 興因寺山から下山後、ガスト山で食事会とおしゃべり会、そして5月にアウトドアショップエルクで開催予定の花見隊写真展の打ち合わせを行う。今回のテーマは「山上を彩る花たち」で、山上のお花畑を中心に、その山の雰囲気が最も良く現れている画像、かつ、写真を見て自分もその場所に行ってみたいと思うような画像を展示する予定だ。あらかじめsanaeさんとみちほさんのブログは過去7年ほど振り返って見ておいたので、そこに掲載された画像の中から良さそうなものをピックアップしておいた。その画像を見ながら趣旨をお話し、画像データを送ってもらうようにお話しした。

 あっという間に2時間近くが過ぎ、渡邊玉枝さん講演会の会場に移動する。都合良いことに今回の講演会の主幹が私の勤務する病院の検査室なので、会が始まる前に講演会終了後に渡邊さんとお話しする時間がとれるかどうか相談したところ、快く受けてくださった。

 学会講演が若干長引き、15分ほど遅れて講演会が始まった。公開講座だが一般の方の来場はほとんど無かったようで、学会関係者ばかりで席が埋っている。写真撮影OKだったので前方から4列目あたりのスライドプロジェクター脇に席をとって三脚を立てさせてもらう。

 テレビや雑誌で見るそのままの感じの渡邊さん。講演内容はエベレスト登山のビデオとその解説だが、映像に映っている周辺の見下ろす山の景色は凄いものがあり、地球が丸いというのが実感できるという渡邊さんの解説通り、世界最高峰の山の景色は凄い。しかし、渡邊さんのエベレストに登って行く姿や山頂に立つ様子はそれほど死に物狂いで登ったという感じでは無く、まだ余裕があるかのように見受けられた。


    講演される女性最高齢エベレスト登山者 渡邊玉枝さん


    前回はネパール側から、今回はチベット側からの登山。ベースキャンプから見るエベレスト山頂には雪煙が舞う。


    73歳の挑戦。


    エベレストに登る渡邊さん。後ろの景色が凄い!


    登頂成功!







 こんな山にとても登れるとは思わないが、凄いことを成し遂げたのにその凄さを感じさせずに淡々と語る渡邊さんは凄いと思った。

 そして講演終了後、控室にお邪魔してお話を伺わせていただいた。私だけでなく、花見隊メンバー全員で渡邊さんを囲んでお話を聞いた。まず聞いてみたかったのは、あれだけの山に登るのに普段はどういうトレーニングをされているのか、特に高所順応は日本では難しいがどうされているのか聞いてみた。すると驚くべき回答が返って来た。山梨では普通に近くの山を歩いているとの事。特に御坂山塊は良く歩かれているそうだ。テリトリーが似ているので、そのうち山の上でばったり出会えるかもしれない。高所順応は全て現地に行ってからだそうである。

 次に富士山麓に咲く稀少植物について尋ねてみた。富士山ネイチャーガイドをされている渡邊さんならば、ひょっとして樹海の中に咲くらしい(不確定情報)稀少植物を御存じなのではないかと思ったのだが、こちらはご存じなかった。樹海はやたらに踏み込まないで大切に守っていって欲しいという希望だった。ちょうど花見隊写真展の写真を何枚か持ち合わせていたので花の写真を見てもらうと、登山を始めたきっかけは高山植物だったらしく、山の花は大好きだということだった。キタダケソウをしばらく見に行っていないので今年こそはとお話しされていた。

 20分ほど時間を割いていただきおつきあいいただいた。思っていたよりも話し易い方で、エベレスト登山など全く鼻に掛けない素晴らしい方だった。

 玄関で花見隊メンバーで立ち話をしていると、ちょうど渡邊さんが帰られるところで建物から出て来た。学会主幹者が集まって看板の前で記念撮影するとの事なので、ちょうど三脚とカメラを持ち合わせていたので撮影を買って出た。ついでに花見隊の写真もお願いすると快く受けて下さり、ブログ掲載の許可もいただいた。


    渡邊玉枝さんと花見隊記念撮影。

 いつかきっと、山の上でばったり再会できる日が来ると思う。

豪雪から一か月、標柱はいかに? 茅ヶ岳  平成26年3月23日

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 山梨を襲ったあの記録的な豪雪から1ヶ月が過ぎた。甲府市街はもう全く雪は残っておらず、通常通りの生活に戻っている。甲府市街から見上げる曲岳、黒富士、茅ヶ岳の山塊も山肌は白いものの、もうだいぶ雪は少なくなっているように見える。聞いた話では、4月20日の前に降った雪も降り重なって、茅ヶ岳山頂付近は3mもの積雪になったという。昨年の秋、標柱整備のつもりで観音峠から金ヶ岳に登ったが、あまりに登山客が多く茅ヶ岳は立ち寄らずに戻ったことがあり、ニスが剥げ落ちて木目が露出している可能性が高い。さらに今回の豪雪、倒れることは無いだろうが、表面が相当痛んでいるかと気になっていた。

 3連休初日の21日は強風が吹き荒れたが、翌日には止み、22日、23日は青空の広がる穏やかな天候となった。この天気ならばどこの山に登っても良い眺望が楽しめるだろう。御坂山塊も考えてはいたのだが、富士山は若干春霞で霞んでおり、より澄んで見える南アルプスの眺望と雪を楽しみつつ標柱整備を兼ねて茅ヶ岳に行くことに決める。

 すっかり雪の解けた深田公園駐車場を7時45分に出発する。トイレは水道管が故障らしく、水が流れずほとんど使えない状態になっていた。


    深田公園駐車場。奥のほうに少し雪が残っている。


    女岩への道はまだ雪が残るが、日当たりの良い場所はもう解けている。


    現在立ち入り禁止の女岩。上から落ちてきた雪が積もっているが、大きな崩落は起きていないようだ。


    水はあまり流れておらず、雪解けに伴って落石の危険あり、近付かないほうが無難。

 雪を期待していたのだが、女岩の上にある稜線に登る急斜面はもうすっかり雪は無く、その先の稜線もところどころ残っている程度でアイスバーンは無く、アイゼン装着せずに山頂まで登り着くことができた。11時、茅ヶ岳山頂到着。山頂には雪が残るが標柱は根元のところ以外はほぼ露出していた。心配していた通り、ニスが半分ほど剥がれ落ちて木目が露出している。


    女岩上の斜面はもうほとんど雪が無い。


    中腹の倒木


    稜線に着いて右に進むと金峰山の展望岩がある。お気に入りの眺め。


    深田慰霊碑と金峰山


    茅ヶ岳上部から見る富士山


    稜線の道ももうほとんど雪は無い。


    山頂の標柱と奥秩父山塊。ニスが剥げ落ちて痛んでいる。

 標柱のささくれ立った木目とニスの残骸をフエルトシートで磨いて平らにしてスプレーニスを吹きかける。ところが、気温が低くてなかなかスプレーニスが気化せず、手でこすったり腹で温めたりしてようやく噴出できるようになった。十分とは言えないが、3分の1ほど残っていたスプレー缶のニスを全て使い切って修復を終える。


    金ヶ岳と八ヶ岳


    南アルプス


    金峰山と国師ヶ岳


    富士山


 眺望を楽しみつつ山頂にいた登山者たちと山の話や標柱の話をしているとあっという間に2時間が過ぎてしまう。その中には耳鼻会(みみはなかい:甲府市内の耳鼻咽喉科開業医の先生たちを中心とした山岳同好会)のメンバーがおり、下山はその方と一緒に尾根道を下った。上部に若干残雪あるものの、解け出していてむしろドロドロになって歩きにくかった。防火帯の草地はまだ何も花は咲いていなかった。ちょうど2時間かかり、午後3時駐車場に到着した。


 この山にはオキナグサという貴重な絶滅危惧種の花が咲く。残念なことに昨年はほとんどが鹿の餌食となり花を付けなかった(蕾のうちに鹿に食べられてしまった)ので、今年はなんとか守ってやれたらと思う。これから作戦を考える。

房総の森散策 コチョウショウジョウバカマ  平成26年3月30日

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 小学校の頃に過ごした房総の森。チョウキチ(蝶のきちがい)というニックネームを付けられていた私は、自身の通っていた勝浦市立名木小学校(現在は廃校)の通学区内はどこに行けばどんな蝶が飛んでいるか地図が書けるほどにこの地区の蝶と森の様子については詳しかった。しかし、その頃には植物には全く興味が無かった。その森の中には様々な稀少植物が自生していたことなど知る由も無かった。

 今回、千葉の実家に行かなければならない用事があったので、某ブロガーの情報をいただき、子供の時に何度か歩いたことのある森にちょっとだけ踏み込んでみた。かつては獣道のような細い山道しか無かった森も、今では遊歩道が整備されている。オオイチモンジという千葉県にはいるはずの無い蝶が目撃されたという情報があり、このあたりに探しに来たことがあるのを記憶している。どうやらその蝶はオオイチモンジでは無くてメスグロヒョウモンのメスだろうということで結論がついた。もう40年以上も前の事だ。

 前日現地に入り宿泊したが、深夜から雨となり風も強くなってきた。どうするか迷ったが、さほどの長距離を歩くわけでもなく、9時半には引き上げなければならないので時間もあまりない。迷っているうちに時間はどんどん過ぎ、8時を過ぎてしまう。カッパを着て傘を差して遊歩道に入る。


    公園の駐車場。休憩所の脇に車を止めてここで着替える。ヒル対策に足周りには高濃度食塩水を散布して行く。


    遊歩道入り口。沢に下る。


    沢の脇に遊歩道が付いているが、増水したら歩けない。77mm口径レンズを付けた一眼レフカメラは雨に濡れやすく、この雨の状況にはきわめて弱い。


    先日の雪の影響か、落石で遊歩道を進めない。戻って浅瀬を対岸に渡渉して通過する。


    こちらも倒木。もう少し上流から渡渉する。


 探し物はなかなか見つからない。時折本降りの雨となる中を苦戦しながら進むと、岩の壁にそれらしき葉っぱを確認できた。その周辺を探すと・・・1輪だけ雨に濡れながらひっそりと咲いていた。白くて可愛らしい、ショウジョウバカマよりもひとまわり小さな花、コチョウショウジョウバカマだ。


    対岸の壁。こんなところに咲いていると思うのだが・・・


    ようやく発見。背の高さよりも少し高い場所に一株だけ咲いていたコチョウショウジョウバカマ。


    図鑑を見ると葉っぱの縁が細かい波状と書かれているが、これは平滑に見える。


    別の場所で見つけた株。場所が悪くこれ以上近付けない。


    トリーミング画像


 探せばもっと良い場所があるのだろうが、悪天候と時間切れで本日はここまでとなる。房総の沢を歩いたことはほとんど無いが、近年山ヒルが広がって、どこの沢や山に入ってもヒル対策が大変なようだ。この日は幸いにして出会わなかったが、もう発生している季節である。今後千葉に行く機会が増えると予想されるので、またこの界隈を歩いてみたいと思う。

 情報をいただいたブロガーの方に深く感謝する。

房総散策 養老渓谷粟又の滝(養老の滝)  平成26年3月25日

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 房総の花探しの予定ではここでは無かったのだが・・・甲府の出発時間が遅くなり、しかも首都高速は八王子を過ぎたあたりから渋滞が始まり通過にかなり時間がかかってしまい、海ほたるでの土産買い物はパスしてスルーしたが、養老渓谷に到着したのが既に午後4時過ぎ。目的地で花を探すには時間的に既に難しくなってしまった。折角なので養老の滝に立ち寄ってみることにする。ここならば歩いて10分ほどで滝に至ることができる。ザックは背負わず、靴だけは登山靴に履き替えて滝に下りる。

 中学校の頃に自転車に乗ってはるばるこの滝まで来たことがある(距離にして10kmほどだろうか、ほとんど登りなのでかなり辛かった記憶がある)が、それ以来ではないだろうか。幅の広い滝だったという記憶が微かにあるがほとんど覚えていない。遊歩道を下ってまずは滝の上流に向かう。川を渡って対岸の壁を覗いてみるが、あまり目ぼしいものは無さそうだ。


    養老の滝上部。川を対岸に渡るが、川床がぬめりで滑ってかなり歩きにくい。


    ダイモンジソウの葉だろうか?ギザギザの小さな葉はイワタバコだと思う。


    こちらはホトトギスの葉だろう。千葉のホトトギスはどんな花を付けるのだろうか?

 戻って滝壺に下りる。こちらは人がたくさんいるので、滝壺には近付かず、遊歩道を下流に向かう。行けるところまで・・・と思ったのだが途中で遊歩道は土砂崩れで通行止めになっていた。時間も遅いし、ここで引き返す。


    養老の滝(粟又の滝)


    削られて段々になった川床の様子が面白い。なんとなくなつかしさを感じる景色。


    その先は土砂崩れのため通行止め。先に進むには川を横切らないと行けなそうだ。

 戻って再び養老の滝に行くと、もう人は数人しかいなくなっていた。


    養老の滝と滝壺。この日は水量が少ない。


    別角度から。


    対岸の遊歩道


 もう時間は5時半を過ぎ、空模様も悪く薄暗くなってきた。明日の空模様で別の場所で花探し(養老川のもっと上流)することにして、この日は撤収する。

春の甲府市北東部散策 積翠寺から愛宕山を越えて市役所へ  平成26年4月2日

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 雪で遅れていた桜の開花が進み、武田通りの桜も7分咲きとなった。増えた体重と出た腹を少しでも引っ込めるために、この日は積翠寺の自宅から用事のある甲府市市役所まで歩いて行くことにした。普通の道を歩くのではつまらないので、梅の咲く積翠寺の東山農道、そこから武田の杜遊歩道、躑躅ヶ崎園地、さらに愛宕山を経て東側に下り、しだれ桜で有名な帰命院を見て甲府市役所まで歩く、約10kmの行程を行く。梅や桜を見ながらの花見散策だが、途中あちらこちらに立ち寄ってみたいと思う。アスファルトの道が多いので靴は登山靴では無くてトレッキングシューズ(といっても柔らかめのスポーツシューズに毛が生えた程度のもの)を履いて、9時に自宅を出発する。

 (今回の記事は写真が多量です。お許しを。)


    9時、積翠寺自宅を出発。空は青空だったが・・・


    積翠寺を流れる相川の上流部


    梅の咲く里積翠寺。我が家も写ってます。


    東山農道の梅はもう終わり。


    農道から下って竜華池(りゅうがいけ)近くの公園に立ち寄る。桜は7分咲き。


    公園の桜

 竜華池は昨年から大規模な改修工事が行われていて登山道への通行は出来ないのを知っており、脇の石積みを登って登山道に入ろうと考えていたのだが、ちょうどその場所の工事の真っ最中だったためにあきらめて、昨年と同様にまたしても護国神社裏側の藪を登って躑躅ヶ崎園地に登り着く。


    改修工事中の竜華池。もう2年近く工事が行われている。


    大規模工事中の竜華池。向こうに見える尾根筋に躑躅ヶ崎園地に至る登山道がある。


    この脇を登ろうと思ったのだが、工事の人たちが作業中。


    護国神社の桜並木


    護国神社


    護国神社の先にある池。トレッキングシューズではやや不安があったが、この裏側から籔に入る。


    躑躅ヶ崎園地


    園地から望む甲府市街。右手に見えるのは湯村山、その向こうは南アルプス。


    躑躅ヶ崎園地の桜はまだ3分咲き。

 そのまま道を進むと樹木見本林を経て愛宕山に行く車道に出るが、眼下に見える円光院の桜を見て行きたかったので、またしても道の無い斜面を円光院に向かって真直ぐに下りると、籔っぽい梅林を通り抜けて円光院の墓地に抜け出た。境内へは強引に柵を乗り越えるか、下まで回り込まないと行けないので、脇から見るだけで通り過ぎ、車道を愛宕山に向かう。


    円光院の墓地とお寺


    円光院の上の小さな山の上には東屋が立っている。ここに来る人はほとんどいないと思われるが、ベンチは修理されていた。


    東屋からの眺望。

 車道を進み、もうすぐ愛宕山というところで左側の山に登れそうな道がついていた。まだ登ったことの無いピークなのでちょっと立ち寄ってみると、その山の名前は「大笠山」という名で、整備された遊歩道がついていた。


    大笠山の登り口。さながら小ロックガーデンの雰囲気。


    登って行くと、整備された立派な遊歩道に出た。


    車道から20分ほどで大笠山に到着。


    水でも流していたのか、大きな建造物があった。

 いちばん高いところはその先だったので行ってみたが、三角点も看板も何も無い岩のゴロゴロしたピークだった。戻って休憩した後、反対側に下りる遊歩道を下ってみた。そして降り立ったところは・・・愛宕山こどもの国にある劇場広場というところだった。


    咲き始めたタチツボスミレ


    出たところは・・・こどもの国劇場広場。こんなものがあったとは初めて知った。


    劇場広場


    花の迷路という遊び場もある。


    水車。この水路にはカエルがいて、「グー、グー」という鳴き声が聞こえる。


    山の名前が凄い!登ってみることにする。


    岩の小ピーク。あまり夢は見られなそうだが・・・。向こうに見えるのが先ほど登った大笠山。


    車道を越える橋を渡り仏舎利塔へ。


    さらにその先はこどもの国の遊び場。ここは子供が小さい頃に良く連れて遊びに来ていた。


    愛宕山科学館。ここのプラネタリウムのドームはさながら立体映画館。


    科学館から見下ろす甲府盆地。天気が良ければ御坂山塊越しの富士山が美しい。


    科学館の脇から向こう側の展望広場に行く。こちら側はほとんど人がいない。


    しだれ桜と科学館


    神社が立っている。

 愛宕山科学館の先にある展望地から南側にブドウ畑の中を下りる道がある。この道は細くて入り口がわかりにくく、歩く人がほとんどいない。


    ブドウ畑の中を甲府の町を見下ろしながら下りる。


    方向を東に変えて、東光寺側に下りる。左下に見えるお寺が甲府五山のひとつ、能成寺。


    ブドウ畑の中に広がるホトケノザのお花畑。右のこんもりした山が大笠山、左の木の上が愛宕山科学館。


    能成寺


    車道を少し行くとしだれ桜の名所帰命院(きみょういん)に至る。


    毎年の恒例になっている帰命院のしだれ桜。逆光と曇り空のために色が出ない。


    帰命院の桜を見上げる。

 能成寺、帰命院と回った後、駅に向かって線路の脇を進むと、途中に長禅寺という五重塔が立つお寺がある。これも甲府五山のひとつで、大きくて立派なお寺である。


    長禅寺。改修工事が行われていた。


    三重塔と五重塔が立つ大きなお寺。


    甲府駅近くの舞鶴城公園。目的地の市役所までもうすぐ。


 甲府駅に到着したのが午後2時45分、6時間近く歩いてようやく到着したことになるが、下りが多かったのであまり疲れは感じなかった。駅前の吉野家で牛丼を食べて遅い昼食となる。梅・桜を見ながらの花見散策だが、その他に円光院、能成寺、長禅寺という甲府五山のうちの三山を歩いたことになる。東光寺まで足を延ばすこともできたが、昼食を持っていなかったのと予定外の大笠山に登ったのでこの日は止めた。


    歩いた行程図(一部間違っているかもしれません。)


市役所で目的の書類を取った後、なじみの喫茶店で2時間ほど休憩して自宅に帰るのだが、乗り物を使うのも癪なので歩いて帰ることにした。約4.5kmの道のり、かつアスファルトの道。これがいちばん辛かったかもしれない。

カイコバイモ咲く季節 思親山  平成26年4月7日

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 武田神社の桜が満開となった。雪の影響が心配だが、そろそろ咲いている頃だろう。絶滅危惧の花だし、やはり自分の目で見に行かないと落ち着かない。晴天で富士山も良く見えていることだし、行ってみることにする。

 毎度のことながら佐野峠に至る林道は細くて厳しい道だが、今年は大雪の影響でかなりの倒木があったようで、倒れた木は切られてはいるものの、ところどころ道路脇に倒木の残骸が転がっていたりして、さらに通りにくい。幸いにして対向車は1台も来ず、佐野峠の駐車場も車は止まっていなかった。峠からは富士山が見えてはいるものの、気温が上がってさすがに午後3時半ともなると空には霞が掛かってしまっている。

 山頂まではさほど距離はないので、ゆっくり準備して午後4時頃に佐野峠を出発する。


    咲き始めたカイコバイモ。しかし、まだ時期が早いのか昨年よりはだいぶ数が少ない。


    全開のカイコバイモ


    キクザキイチゲは咲き始めたばかり。


    2株並ぶ。昨年この場所は4株くらい並んで咲いていたのだが・・・


    向こうに富士山が見えたのだが・・・写ってくれない。


    ちらほらとまばらに咲いている。


    こちらはカンアオイの葉。ギフチョウの食草になる。


    一瞬盗掘か?と思ったのだが、あちらこちらに同様の削れた個所があり、どうやらイノシシの仕業らしい。

 樹林帯の中を進んで行くと、まだ山頂では無いはずなのに林の向こうがずいぶんと明るくなっている。何かと思えば植林が広範囲の伐採されて眺望が良くなり、眼下に天子湖が見渡せるようになっていた。そして富士山の眺望も抜群、ひときわ大きく聳え立って見える。


    樹林帯だったはずの林が明るくなっている。


    伐採されて眺望が良くなっていた。下に見えるのは天子湖。


    こちらは富士山の眺望。ひときわ大きく見える。


    山頂到着。もうすぐ陽が沈む。


    夕陽に染まる富士山を期待していたが、空に広がった薄雲のために染まらず。フジマメザクラはまだ咲いていない。

 伐採された展望地に戻って夕暮れを待つ。遅い時間に登って来たのは富士山頂付近におそらくは火星が昇って来るだろうという目論見だったが、この霞と雲では期待薄だ。薄暗くなる6時20分まで待ったが空が晴れる様子は無く、星の輝く時間を待たずして撤退した。林道側に下りる道を行くと、登山道周辺はすっかり伐採されて富士山の眺望が抜群になっていた。山頂は木が伸びてきてやや眺望が悪くなってきただけに、こちら側の眺望はうれしい限りだ。


    伐採地から見る夕富士。薄雲がかかり、星空の撮影は難しい。

 7時佐野峠駐車場に到着。夕焼けのためか、それとも町灯りの影響か、富士山周辺の空が赤っぽく見えていた。撮影してみると、富士山の上には赤っぽい星がひとつ写っていた。火星か?と思っていたのだが調べてみるとこの位置で富士山頂に輝くのは牛飼い座のアルクトゥールスだった。赤く明るく輝く火星を撮るにはもっと北側の山ということになる。


    佐野峠から見る夕暮れの富士山とアルクトゥールス


 今年はあまり当たり年ではないのか、それとも少し早かったのか、あるいは本当に数が減ってしまっているのか?これからも見守って行かなければいけないと思っている。

身延山久遠寺のしだれ夜桜  平成26年4月7日

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 山梨に移り住んで20数年が過ぎるが,未だ身延山の桜を見たことが無い.桜の季節は大混雑という印象が強く,敬遠していたところがある.思親山の帰り,計画的にちょっと立ち寄ってみた.

 身延山に登ったのは登山初心者の頃だからもう8年も前のこと.その前にも2度訪れているはずなのだが,全く記憶に無い.一度は辛い階段を一生懸命昇って大きなお寺に到着したような記憶があるが,そこの階段だったのか,どこに車を止めたのかも記憶が定かでない.とにかく車で行けるところまでと進むと,ロープウェイ下の駐車場に着いた.平日の時間が夜8時となるともう人はまばらで,駐車場は3台しか車が止まっていない.隣のお子さん連れのご夫婦に場所を聞くと坂道をだいぶ昇ったところにお寺があってその境内に有名な枝垂桜があると教えてくれた.三脚とカメラと交換レンズを持って出かけると,若者が「こんばんわ」と声をかけてきた.この若者に場所を尋ねると,丁寧にその場所まで案内役を買って出てくれた.話をしながら坂道を歩いて行くと身延山のことを大変良く知っていて礼儀正しく,お寺の修行僧なのかと思ったら身延山高校の学生さんだった.礼儀を重んじるしっかりした教育を行っているところなのだろうと感心させられた.

 坂を登り着くと身延山久遠寺の大きなお寺が立っていた.ここは見覚えがある.有名なしだれ桜は少し先にあって囲いでおおわれている.ライトアップはされていないが,境内にある外灯の明かりで明るく照らされている.月の位置がやや高いが,桜と一緒に撮影できる位置に昇っている.


    月と夜桜


    同上.白色蛍光灯はカメラで撮影すると緑色が強く出て桜のピンク色が消えてしまうのが難点.


    こちらはパソコン上でRGBカラーを操作して赤を強調した画像.自然な色にはならない.


    別のしだれ桜と月.これもRGBを操作したもの.


    後ろに見えるのが久遠寺.


    桜の左脇に輝くのは火星.


    しだれ桜と久遠寺


    桜の上に輝く北斗七星


    巨木の隙間に輝く月


    五重塔に輝く月

 あっという間に1時間が過ぎ,時間は9時を回っていた.この日はこれにて撤収.

ヨッシー &花見隊写真展のご案内

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 花見隊メンバーのsanaeさん、みちほさんとはずいぶん前からブログや手紙を通じてのおつきあいがありましたが、初めて合流して花見に出かけたのは平成24年6月、八ヶ岳南沢のホテイランでした。花見隊として本格的に活動を始めたのは昨年の春からですが、もう何年もお付き合いがあるかのような親しみとチームワークがあります。ホテイランにはじまり、カモメラン、クモイコザクラ、コアツモリソウ、スズムシソウ、カイコバイモ、アオキラン、スルガジョウロウホトトギスなど、稀少な植物を多数見てきました。この1年間での花を探すレベルは格段にアップし、山の歩き方や山の愛し方も変わって来たように思います。

 今回の写真展はそんな花見隊のメンバーが撮影して来た「山上を彩る花たち」です。山を彩る花たちを見てその山に一人でも多くの人たちが興味を持ち、この美しき花たちと景色をいつまでも後世に残して行きたいと思っていただけたならば、この写真展は意義のあるものになると思っています。今回使用するプリント紙は身延町西嶋の和紙をインクジェットプリンターで印刷できるように特殊加工した「おおむらさき」という紙です。職人さんが1枚1枚手で漉いた独特の凹凸と立体感、絵のような仕上がり感を一緒にお楽しみください。(撮影者の名前は全てブログ上の名前で展示させていただきます。)


    ハクサンイチゲ遥か (飯豊連峰朳差岳 撮影:三脚マン)

 遥か彼方まで、見渡す限りのハクサンイチゲのお花畑が広がる6月の飯豊連峰です。この山は鹿の食害が少なく、このような手付かずの広大なお花畑が残っています。



    シナノキンバイのお花畑と北岳 (北岳 撮影:ヨッシー)

 鹿の食害が深刻な南アルプスですが、標高の高いところはまだお花畑が残っています。この場所から標高で100mほど下ると、かつては広大なお花畑が広がっていた場所が今ではバイケイソウばかりの寂しい風景に変わってしまっています。



    シロヤシオツツジ彩るツツジ新道 (檜洞丸 撮影:sanae)

 見事なシロヤシオツツジのドームができる丹沢檜洞丸です。木の根や地床の植生を保護するために、丹沢山系は登山道に木道や階段が整備されています。



    青空を彩るアカヤシオツツジ (袈裟丸山 撮影:みちほ)

 あまり馴染みがないかもしれませんが皇海山(日本百名山)の南側に連なる群馬県の山です。見事なアカヤシオツツジの群生を見ることができます。


 写真展会場:アウトドアショップエルク
        甲府市徳行4-13-9 TEL055-222-1991

 期間:平成26年5月1日〜31日まで(31日午後に撤収します。)


 花見隊の思いはひとつ、山を愛し花を愛し、この素晴らしき自然をいかに守って行くかということです。

 多くの皆様のご来場をお待ちしております。

遠そうで近かった山 太良峠から棚山へ  平成26年4月12日

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 棚山の名を知る人はマニアな登山者の方だと思う。帯那山と兜山(いずれも山梨百名山)の間に位置する標高1100mほどの山で、山梨市と春日井町の境界にあり、すぐ西側は甲府市の西側の境界がある。新しい昭文社の地図にはルートが示されているが、県内のマニアが登るマイナーな山といって良いと思う。かつては積翠寺の奥にある岩洞峠からのルートが主だったが、現在では山梨市のほったらかしの湯からのルートが整備され、そちら側がメインルートになっている。どちらのルートでも日帰りで問題無く登れる山ではあるが、なんとなく奥深くて登りにくい山というイメージがあった。情報が少なく、道が荒れているのでは?という思いもあった。

 午前の業務を終えてパソコンをいじっていると、あっという間に時間は午後1時になってしまった。ルートの状況を見るのが主な目的で最短距離の太良峠から棚山へ行ってみることにする。途中にはNTT電波塔が立つピークがあり、職場から見上げるその山は未だに行ったことが無く、機会があれば行ってみたいと思っていた。電波塔管理のための林道が延びているが、入り口のゲートは厳重に閉鎖されていて人も通ってはいけないのではないかという感じを受けており、敬遠していた感がある。なので、ゲートを避けて脇の斜面から直接稜線に登り着くと、すぐ下に林道が走っており間もなく林道と合流した。


    NTT電波塔のピークに至る林道。一般車は通行禁止。


    途中から電線道を直登する。


    NTT電波塔ピーク。本日最も高いピークだが、林に遮られて眺望は無い。

 太良峠から25分ほどで電波塔ピークに到着する。林道は3分の2周ほど山を巻いて反対側から延びて来ていた。回り込むのも面倒なので棚山に至る尾根に向かって山の斜面を直下りして林道に下り、棚山に至る道に入る。


    向こうに見えるこんもりした山が目指す棚山。標高は太良峠と同じくらいで、電波塔ピークからは少し下る感じ。


    山の斜面を直下りし、林道に下りる。


    棚山方面に至る道。この林道はこの先で終わっており、その先は登山道(山道)になる。


    棚山を示す看板あり。


    林道の終点には白樺の生える休憩所がある。


    その先は山道。荒れた道を想像していたが良い道だった。真新しい踏み跡もあった。


    道標もしっかりしている。右に行くと岩洞峠。


    驚くほど良い道が続いていた。左に見えるのが棚山。


    最後の登り。ここはちょっと傾斜がきつい。


    棚山山頂。

 いつものように、ちょっと余計な寄り道(ルート探し)をしながら歩いたが、1時間20分ほどで棚山山頂に到着した。どちらかというとマイナーな山だけにもっと荒れた道を想像していたが、あまりにも良い道で拍子抜けした感じだった。眺望もまずまずで、山梨市から塩山の市街を眼下に眺めながら大菩薩連山がずらりと見える。反対側には南アルプス、そして富士山も見える。林の中のあまり眺望の無いピークを想像していただけに、この眺望の良さには少し驚いた。


    大菩薩連山がずらりと見える。


    下に見える駐車場はほったらかしの湯。


    富士山の眺望。


    ズーム。この日は午後になっても雲が巻かず、富士山が見えていた。

 30分ほど休憩したが、時間は午後3時半と遅いこともあって、誰も登って来ず、誰にも会わなかった。30分ほどのんびり休憩して下山。帰りは真面目に(?)歩いて50分ほどで下山した。


 遠い山というイメージがあった棚山だったが、歩いてみればルートは整備されていて簡単に行けるピークだった。我が家の裏山の一角に棚山も入れたいと思う。


    今回歩いたルート。標高差は累計で往復含めて450mほど。

イワウチワとヒカゲツツジが咲く山  平成26年4月13日

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 昨年坪山を訪れた時は1〜2週間ほど時期が遅く,お目当てだったイワウチワはもうしおれかけていた.山梨県ではこの山でしか見られない花なので,満開の時に是非とも見に行ってみたいと思っていた.三脚を立てて写真撮影するとなると,登山者の邪魔になってしまうため,混雑が予想される午前10時以降の時間帯は避けなければならない.早起きして坪山の駐車場には7時半頃に到着した.先客は車2台のみ,まだ混雑は始まっていなそうだ.

 7時45分に駐車場出発したが,忘れ物をして一旦戻り,8時出発となる.目的のイワウチワの咲く場所あたりまでは黙々と登る.

    登山道入口の桜はほぼ満開


    土手にはカタクリがちらほら咲く.


    囲いでおおわれた場所にはカタクリの群落


    登山道分岐.昨年は左に曲がって登ったが,今年はイワウチワを目当てに右に進む.


    中腹のミツバツツジと坪山稜線.

 1時間ほどでイワウチワの咲く場所に登り着いた.ここで三脚を取り出して撮影を始める.清楚で可憐なその花はちょうど見頃ではあるのだが・・・思っていたほど花付きが良くなかった.葉っぱはたくさんあるが,花が少ないように思う.こんなものなのだろうか?


    イワウチワが見え始める.ちょうど見ごろのようだ.


    イワウチワ


    イワウチワ群落


    清楚で可愛らしい花

 イワウチワが咲き始める少し下あたりからヒカゲツツジが満開となっており,登山道の両脇を見事に彩っていた.見事なヒカゲツツジの群落だ.山頂付近はまだ蕾だった.


    登山道の両脇にイワウチワの群生
   

    イワウチワの咲く標高800m前後はヒカゲツツジが満開.


    ヒカゲツツジ群生


    地味だが清楚で愛着を感じるヒカゲツツジの花.


    坪山山頂直下の急登.


    坪山山頂.到着した時は誰もいなかったが,その後続々と登山者が到着し,あっという間に人がいっぱい.

 山頂には10時半に到着した.写真撮影している間に2組,4人の登山者に追い抜かれたが,山頂に到着してみると誰もいなかった.私のすぐ後ろを6〜7人のグループが登ってくる声がしていたので,広い場所を避けて山頂の隅で休憩する.10分ほどするとそのグループが登り着き,さらに続々と登山者がやって来てあっという間に山頂は人でいっぱいになってしまう.同じルートを下山すると人がたくさんだろうから,あまり人の来ない反対側の急峻ルートを下山する.誰も来ないだろうと思っていたら,3人連れの女性登山者が登ってきた.結構大変そうだった.会ったのはこの3人のみだった.


    反対側のルートもヒカゲツツジは咲くが,あちら側のメインルートの方が多い.


    ロープのつけられた急斜面.ロープはところどころ痛んでいるので,あまり頼らないほうが無難.


    岩尾根.危険そうに見えるがたいしたことはない.


    アセビとヒメシャラの道

 川の上流側の道路に下りる道があり,そこには大きな杉の木と鳥居が立っているのが見える.以前から気になっていたのでちょっと立ち寄ってみた.


    左手の神社に降りる.


    神社の古い建物が建っていた.中は集会所のようになっていた.


 下山しながら反対側の尾根も探したが,イワウチワはあの尾根にしか咲かないようだ.減っている気はしないが増えている様子も無い.山梨県ではおそらくここでしか見られないため,これからも大切に見守って行きたい.

あの花はいかに? 恒例のコシノコバイモ  平成26年4月20日

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 武田神社の桜はもうすっかり散ってしまい葉桜になっている。若干時期が遅くなってしまったかもしれないが、数日前に登山道脇に立つ石仏を見るツアーが開催されたと聞き、花は大丈夫なのか気になっていた。雪の影響も心配だ。朝からどんより曇り空、さらに午前中に片付けたい用事があり、時間制限もある。山頂までは行かずコシノコバイモだけを目的に登山道に入る。

 ツアーのために整備したのか、あるいは雪で流れたのか、いつもならば葉っぱがたくさん落ちている登山道は綺麗になっているように感じた。入口入ってすぐのところのイチリンソウはまだ蕾だったが、1輪だけ咲くカタクリはもう散っていた。コシノコバイモの咲く場所までひたすら歩く。


    階段が綺麗になったように感じる。


    イチリンソウはまだ蕾。


    ヒトリシズカ群生


    ヤマエンゴサクは若干花付きが悪い様に感じる。


    まだ残雪の残る沢沿い。


    ミヤマエンレイソウ


    沢にかけられていた橋は雪の影響か壊れていた。


    いつもの場所でコシノコバイモ発見。しかし既に花が散っている。


    こちらはまだ花が落ちたばかりの株。下に白く見えるのが散ったばかりの花びら。


    花が痛み始めているが、まだ散っていない株を発見。


    こちらは3株固まって咲いていた。


    初めてこの場所を訪れた時は歩く人も無く落ち葉が多量に積もった道だったが、昨年からツアーが入るようになりずいぶん変わった。


 踏まれている株があるのではないかと心配したが心配無用だったようだ。昨年10人ほどでこの花を見に来た時に、ツアーのための道路整備と看板整備のボランティアの人たちと出会った。この道には希少な植物が咲くことをお話しし、保護をお願いしておいた。十分に配慮して歩いていただいているようだ。花数は昨年と同じくらいだと思うが、昨年と同じ場所に発見できない株もあれば、別の場所で固まって咲いている場所もあった。カタクリは天候が悪く花は開いておらず、ヒナスミレは雪の影響か、点々と咲いているものの小さな株ばかりだった。峠の手前で折り返して下山する。


    ヒナスミレが点々と咲くが株は小さなものばかり。


    カタクリは天候が悪く、花は開いてくれない。


    山の上には雲が巻き、時折霧雨が混じる。峠まで行かずに引き返す。


    下りの際に、ロープ脇に咲いているのを発見。


    さらにその下の登山道脇にも一株。昨年発見できなかった場所で見つけるとうれしい。


 黙々と下山して行くと、単独の登山者がひとり登って来た。こんなところを歩くなんて物好きな人がいるものだと思ったら、なんとその登山者は相棒のうーさんだった。花見隊は花を見に行く思考回路が隊長に似てきたようだ。

春のスミレを探して 帯那山  平成26年4月24日

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 昨年の春、幸潤院というお寺から阿梨山という無名な山を経て帯那山に至る尾根を歩いたが、お目当てだったヒゴスミレを見ることができた。もう一つ気になっていたスミレがある。途中の半崩落地で痛んでいて同定できなかったスミレだが、葉が円っぽくて裏が茶色だったことからおそらくはゲンジスミレと思われる。帰りの林道脇でも発見したが、おそらくは帯那山界隈にゲンジスミレが咲いていると予想される。穏やかに晴れたこの日、午後から帯那山に行ってみることにした。

 林道を使って帯那山山頂近くまで行ってしまうとほんの10分ほどで山頂に到着してしまう山だが、スミレが咲いているのはそちら側では無くて南西側の阿梨山界隈だ。脚気石神社から登るルートがあるが、時間はもう午後3時になろうとしており、時間的に難しい。さらにその上のNTT電波塔下に抜け出るルートを使うことにする。山頂までは標高差で300mほどだ。真面目に歩けば1時間少々で山頂到着できる。がしかし・・・この山域を歩く時はついつい道無き斜面を登ってしまう。そして今回も・・・阿梨山からの尾根に最短で登り着けそうな斜面を直登することになる。


    桜の咲く林道脇スペースに車を止める。


    ピンク色の桜が満開。向こうに見えるのが先日歩いた電波塔ピーク。


    林道脇の道を入る。道標は付いていない。そのまま道なりに行けばNTT電波塔に至るのだが・・・。


    左手の上に尾根が見える。行きたい場所はこちら側。時間が時間だけにどうするか迷ったが・・・直登することにする。

 斜面の土が柔らかく足を取られつつも、木につかまりながら急斜面を登る。スミレを期待したがあるのはアケボノスミレの葉っぱくらいで花はまだ咲いていない。何も発見できずに・・・と思ったが、斜面の上部で小型のピンク色のスミレを発見した。葉を裏返して見ると、裏は茶色だ。これこそが今回探していたスミレのひとつ、ゲンジスミレではないか。意外とあっさり見つかった。それほど珍しいものでは無いのかもしれないが、それほどたくさんあるものでもない。


    斜面の中腹で見つけたスミレ。


    葉っぱが丸っこくて裏が茶色。これこそお目当てのひとつ、ゲンジスミレ。


    阿梨山尾根の途中に出ると予想していたのだが・・・上にガードレールが見える。


    出たところは帯那山の林道いちばん奥のところ。予想よりも帯那山側に登り出た。

 昨年この付近で1株だけヒゴスミレを発見したので探したが、まだ時期が早く葉っぱすら発見できなかった。他のスミレもまだかと思ったが、ほころび始めたばかりのアカネスミレとアケボノスミレが数株咲いていた。NTT電波塔を経て帯那山山頂に行ってみる。


    昨年ヒゴスミレを発見した場所だが、まだ何も咲いていない。


    ほころび始めたばかりのアカネスミレ


    アケボノスミレ


    林道を使わず電波塔に直登。


    帯那山林道ゲート。こちら側は車両進入禁止。左手の尾根を登る。


    こんなのあっただろうか?歩いたことがあるコースのはずだが、ほとんど記憶に無い。休業中の帯那山牧場の貯水場らしい。


    広い草地の広がる帯那山山頂。まだ花は咲いていない。


    向こうに見えるのが電波塔ピークと、その左手の三角錐が棚山。

 時間は4時半を回った。下山には十分な時間だが、念のためヘッドライトを確認する。林道を歩いて電波塔まで戻り、積翠寺方面に至る登山道を下山する。石仏が2体あるところで道が二手に分かれ、右に行った方が車までは近いが久しぶりに左側(積翠寺方面)を歩いてみることにする。刈り払われた尾根を15分ほど下ると林道の三叉路に出る。ルート入り口の看板が案内板の横にくくり付けられてはいるが、ちょっとわかりにくい。

    夕暮れが近い。積翠寺方面に至る登山道を下りる。


    石仏のところで道は二手に分かれる。今回は積翠寺方面に進む。反対方向は帯那町側の林道に至る。


    刈り払われた広い尾根道。すぐ左に林道が並走する。


    林道三叉路に出る。真直ぐ行くと太良峠、右に行くと帯那町。車は右の林道沿いに止めてある。


    案内板の脇に帯那山登山道を示す看板がくくり付けられている。ちょっとわかりにくい。

 林道をテクテクと歩きながら、土手に何か咲いていないか見ながら進むと、タチツボスミレが群生していた。さらに進むと白いスミレの花が目に留まった。マルバスミレかなにかだろうとあまり期待せずに近付いてみてビックリ!細く細かく分岐した特徴のある葉っぱ、ヒゴスミレではないか。こんな林道脇で見られるとは思ってもいなかった。少し遠周りにはなったがこちらのルートを選んだことが幸いした。花はまだ咲き始めたばかりで、まだ花芽の出ていない葉っぱが多数あった。


    タチツボスミレ群生。


    まさかこんな林道脇で・・・ヒゴスミレ。


    ヒゴスミレ。細い葉が細かく分岐するのが特徴。


    花はアケボノスミレだが、その周りにはヒゴスミレの葉がたくさん。


    こちらはエイザンスミレ。葉がヒゴスミレと違って幅広く、花も純白で無いことが多い。


    しおれてしまっているが、これは初見のエゾアオイスミレではないか?


    桜の咲く場所に戻る。天気が良ければ桜越しに富士山を望める。


 3時間半ほどの散策だったが、お目当てのゲンジスミレ、ヒゴスミレに出会うことができ、新たにエゾアオイスミレ(だと思う)も発見できた。近場の山でもこれほどの花に出会えるのは喜ばしい限りである。

エビネを求めて甲府市の低山へ 花見隊+山岳会+ヨッシー隊集結  湯村山

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 湯村山界隈のエビネとその他諸々の花散策に出かけました。詳細は後日。


    お寺の脇から林道に入る。


    幸先良くギンラン発見。


    シュンラン。まだ咲き残っていた。


    激写中。おしりをごめんなさい。


    撮っていたのはこれ。天然物はなかなか見られない。


    昨年よりも株は増えている。


    エビネ


    ピンク色のも発見。


    ツクバネウツギが咲く登山道


    シュンランが咲く。


    いつもならこのあたりの草地にはスミレが沢山咲くのだが、今年はほとんど咲かない。


    フデリンドウがちらほら。


    目指す白山。本日の最高点。


    白山へのステップ。花崗岩をうまく刻んでいる。


    山頂直下から歩いて来た尾根と甲府市街を振り返る。


    白山山頂の八王子神社で記念撮影。


    曇り空をものともせず、ピカピカピカッと光ってます。


    白山の千代田湖側にはカイイワカガミがたくさん咲く。


    ヒメイワカガミの変種、カイイワカガミ。


    トウゴクミツバツツジと思われるが、花の色が赤っぽい。おしべは10本ある。


    ニオイタチツボスミレ。今年は極端に少ない。大雪の影響か?


    アケボノスミレ。こちらも今年は少ない。


    白山の休憩所


    休憩所から千代田湖を見下ろす。南アルプスや茅ヶ岳山塊の眺望が良い。


    センボンヤリがまばらに咲く。


    イカリソウ。以前よりはだいぶ減った。


    武田の杜遊歩道に行く。ホタルカズラが咲く。


    ジュウニヒトエがたくさん。


    お目当てのひとつ、ウラシマソウ。ちょうど見ごろ。


    見たかったのはこれ。イチリンソウ。


    今年はたくさん咲いてくれた。

春の花散策 茅ヶ岳  平成26年4月25日

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 とりあえず写真だけ。



    昨日に続いて花見隊メンバーで茅ヶ岳を散策。大明神林道脇の駐車場に車を止める。


    アケボノスミレ。湯村山同様、こちらもスミレは少ない。


    さっそくみちほさんがヒゴスミレを発見。


    清楚な白い花を咲かせるヒゴスミレ。


    アカネスミレ。少ししか咲いていない。


    日を浴びるアケボノスミレ。


    咲いたばかりのヒゴスミレ。


    中腹のトウゴクミツバツツジは満開。


    おしべが10本あるのがトウゴクミツバツツジ。


    目の良いトシちゃんが防火帯上部でヒゴスミレ発見。


    オキナグサは3年ぶりに鹿の食害を受けずにしっかりと咲いてくれた。


    昨年はほとんど1株も咲かなかったが、今年はしっかりと咲いてくれた。


    可愛らしいオキナグサの花。


    オキナグサ。


    たくさん咲いてくれた。うれしい&一安心。


    山頂の標柱。先日ニススプレーをかけたが、文字が削れて不明瞭になっており、これを修復するのも今回の目的。


    直したばかりの標柱とともに記念撮影。

 (まだまだ続きますが、このあとの写真と文章は後ほど。

白き大輪の花 湯村山再び  平成26年5月2日

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 花の師匠から連絡が入った。湯村山に白いゴージャスな花が咲いて見頃を迎えているという。大輪の花弁は痛み易く、1週間と持たないので早く見に行ったほうが良いという。だが、その前に写真展の準備と展示を優先させなければならない。5月1日の午後に写真の展示を終えると既に時間は5時。連休は仙丈ヶ岳の予定を立てているので、残るは5月2日しか無い。仕事を早々に片付けて、午後3時半過ぎから情報をいただいた湯村山の登山道を歩いてみた。しばしば訪れている湯村山だが、今回のルートは初めて歩く道だ。

 図鑑であらかじめ調べて来たので、大きくて白くてゴージャスな花は良く目立ち、簡単に発見することができた。その花の名はカザグルマ。園芸種クレマチスの母種となった花である。この湯村山に咲くものは栽培種では無くて自生のものである。


    湯村山に咲くカザグルマ


    さほどたくさん咲くわけではないが、目立つのですぐに見つかる。


    真っ白でゴージャスなその花は白とびしやすく、露出を暗めにして撮影する。


    すっかり見入ってしまうような美しい花。

 ちょうど花散策に来ていたご夫婦とお話する機会があり、エビネを探していると言っていたが時間が遅く、今日は無理だろうとお話しした。花の情報をいただき、キンランが別の登山道沿いに数株咲いていると教えてもらった。デジタルカメラの画像も見せてもらったが、まさに見頃のキンランだった。山頂を越えてそちら側に行き、探すことにする。


    湯村山にはヤマツツジがたくさん咲く。


    ちょうど見頃を迎えたヤマツツジ。


    山頂から見る富士山は綿雲を纏っていて見えない。

 下山しながら足元を探しつつ、教えてもらった場所に行って右往左往してキンランを探し、さらに林の中をさまよって探すが・・・見つけたのはギンランばかり。同じ道をまた戻って探したがキンランは見つからない。やがて時間は5時半を過ぎ、薄暗くなってきて花探しは容易では無くなってしまう。本日はあきらめることにする。


    ギンランは5〜6株発見したが、キンランはとうとう見つからず。

 下山して来た女性に尋ねると、別のルートで数株見たが、初めての山でどこから入ったのかわからないという。どうやらこの山にはキンランは結構あるようだ。いつかリベンジできるのか?

天の川流れる仙丈ヶ岳  平成26年5月3日-4日

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 標高3,000mを越える仙丈ヶ岳はまだ冬山。5月連休に訪れるのは今回で3度目ですが、結構大変でした。



    北岳の空を流れる天の川


    白根三山と天の川


    小仙丈カールと天の川


    薄明の仙丈ヶ岳と天の川


    ライチョウと仙丈ヶ岳

ヨッシー&花見隊写真展開催中 アウトドアショップELK

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 東日本から北海道各地の、花見隊メンバー得意の場所を集めた写真展を開催中です。

 今回のテーマは「山上を彩る花たち」です。広大なお花畑が広がる北海道大雪山の風景や、飯豊連峰の驚くばかりのハクサンイチゲのお花畑、アカヤシオやシロヤシオが彩る山の景色などを展示しています。身延町中富で作られている西嶋和紙「おおむらさき」にプリントした独特の凹凸感と触感をお楽しみください。










 この会場をお借りしての写真展は今回で4回目となります。月や星と山の写真が多かった中で、今回はがらりと変えて花の写真展です。我ながらなかなかうまく展示できたかなと自己満足に浸っています。

 会場のテーブルには落書帳ならぬ「酷評ノート」なるものが置いてあります。感想やお気付きの事などありましたら、ご自由にお書き下さい。

 多くの皆様のご来場をお待ちしております。

花を訪ねてどこへでも 毎度のどこか藪歩き 関原峠  平成26年5月11日

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 関原峠の名前を知る人はほとんどいないだろう。今ではほとんど歩く人のいない廃道に近い道である。所属山岳会の方からそこに某花が咲いていたとの情報をいただいた。おおよその場所は聞いたが、果たして見つけられるかどうか?とにかく行ってみることにした。(どこかで聞いたことがあるようなタイトルですが、敬愛するブログ仲間の方のパクリです。)

 林道を峠まで入ると小山をいくつか越えて1時間ほどで到着できるはずなのだが、林道ゲートのところまで行くとゲートは閉ざされていた。ここから歩くと峠まで1時間ほどかかってしまう。別ルートを行くか、どうするか?道を戻ると地元の方が道路脇で作業をされていた。林道のことを訪ねると、ゲートは閉じているが鍵はかかっていないので開けて通れると教えてくれた。通過したらまたゲートを閉じておいてくれれば入ってかまわないと言う。(あくまでも自己責任でということで。)車を回して再びゲートに戻ると、確かに鍵はかかっていなかった。開けて通らせてもらい、峠まで車で入る。時間は11時、途中までの道は歩いたことがあるが、その先の尾根道はどうなっているかわからない。GPSは持っていないので、コンパスで方向を確認しながら、尾根に忠実に歩いて進む。


    林道の通る峠から出発。


    ところどころ倒木あり。あまり整備はされていない。


    新緑が眩しい森。


    かつては自転車で通るような道だったのか?昭和中期の自転車の残骸。


    足元に草むらが広がる広い尾根は道が不明瞭。


    足元にはフデリンドウが咲く。


    フデリンドウたくさん。


    ところどころ境界見出標の看板が立つ。テープや目印もまばらにある。


    1時間ほど歩き、ピークをいくつか越えてコルに着くと、そこには道が横切っていた。おそらくこれが目指す関原峠だろう。

 コンパスは西、ないしは南西方向を向いてひたすら尾根伝いに進む。ところどころ草むらになった尾根は道が不明瞭だが、その向こうに見える高いピークを目指して進むと、下ったコルのところで道が横切っていた。おそらくはこれが関原峠だろう。ほとんど歩かれている様子はないが、きちんとした道である。

 まずは道が明瞭に見える右側に下りてみる。足元には踏み場がないほどのヒトリシズカがたくさん咲いている。下って行くと、その先はきわめて明瞭な道が谷に沿って続いていた。標高差で150mほど下りたが、探している花は見つからない。林の様子からしても、山肌に草が少なく咲いているような様子は無い。登り返す時は道を外れて山の斜面を登ったが、それらしきものは無い。


    ヒトリシズカがたくさん咲く。


    明瞭な道が続いている。


    途中に関原峠を示す看板があった。ここが関原峠で間違い無い。

 峠に戻って今度は反対側に下りるが、こちら側は下り口から荒れていて道が不明瞭だ。先に進むと、谷の中腹を進む細い道が通っていた。そこを10分ほど下ると、谷に下りる道が分岐していた。真っすぐ進む道は先ほどの反対側と環境が似ているので探し物が見つかる可能性は低い。谷に下りてみて谷を横切り、反対側の道(らしきもの)を進んでみたが、途中の林の中で道は不明瞭となり、そこであきらめて引き返す。さらに真っすぐに進む道を行ってみたが、とうとう探し物は見つからなかった。


    反対側の道は入り口から荒れている。


    沢の源頭を渡って反対側の斜面を探すが・・・見つからない。


    藪のトンネル・・・だが、道らしきものは途中まであった。


    途中で富士山の頭だけ見える場所があった。


    戻って正規の道を行くと、半崩落した谷のところの岩に奇妙な文字と矢印が・・・。ここであきらめて引き返す。


    収穫はこれくらい。花は終わっているがスミレの葉っぱ。


    葉っぱの裏が茶色い。これはゲンジスミレの葉。

 探し物は見つからず、あきらめて戻ることにする。来た道を谷間を見ながら引き返していると、谷の中にも道らしきものがあり、その道沿いに大きな葉っぱらしき緑色の塊が見える。斜面を谷に下りてみると・・・そこには探していた大きな葉っぱがたくさんある。花はまだ咲いていないが蕾をたくさんつけた茎がたくさん出ていた。これこそ、今回探していた花、自生のエビネだ。


    谷の道に下りてみると、そこには大きな緑色の葉っぱがたくさん。


    これこそ探していたエビネの葉。


    新芽に蕾がたくさん付いている。


    別の株。


    濃い紫色の蕾がついている。


    どんな花が咲くのか楽しみだ。1〜2週間後が見頃だろう。

 情報筋がしっかりしているだけに必ずあると思っていたが、最後の最後で目的の花にご対面することができた。一安心して車を止めた峠に戻る。


    帰り道はちょっとルートが違ったようで、行きでは見られなかった祠が立っていた。


 低山から順に花が咲き出すこの季節から花探しは忙しくなるが、どこまで見られるやら?「毎週どこか」というほどの体力とテンションはちと難しい。

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