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四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

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     平成23年9月23日

     山梨百名山は約1年半で制した。かつ、スペシャリストの山と言われる鋸岳、笊ヶ岳、笹山(黒河内岳)、鶏冠山の4山は、鋸岳登頂2回を除けばいずれも3度登った。山梨百名山は既に2周半くらい登ったといっても良いかもしれない。しかし・・・それでもまだ満足していない。それは、まだ歩いていないルートがあるからだ。甲斐駒ケ岳から鋸岳のルート、まだ鋸岳第2高点には立っていない。農鳥岳から笹山のルートも、鶏冠山から甲武信ヶ岳のルートも、そして伝付峠から笊ヶ岳のルートもまだだ。いずれも難しいルートだが、これらを踏破しなければ山梨百名山を制したとは言えないのではないだろうか。
     今年の9月、2度の3連休があったが、前半は演奏会と日直で、間に金峰山に登って終わった。後半、第一候補は農鳥岳から笹山のルートだった。奈良田から笹山へのダイレクトルートが数年前に切り開かれ、昭文社の新しい地図にも掲載されるようになった。奈良田を起点に2泊で周回(1泊でも十分に可能)できる。ところが、台風16号の大雨により奈良田に至る道は早川橋の近くで通行止め、かつ、夜叉神から広河原ルートも、伊那側のルートも使えなくなった。それを知ったのが連休前日の木曜日、どこに行くか決まらないまま、アウトドアショップエルクに行って地図を眺める。とりあえず北へ行くことだけ決め、持っていなかった妙高・火打山の地図を買った。
     水曜日の当直疲れが抜けないまま、金曜日、連休初日の朝を迎える。いつもなら目が覚めないのに、不思議とこの日は5時半に目が覚めた。お風呂に入り、それから登山の準備、とりあえずテント泊の装備をザックに詰め込み、7時自宅出発して中央道に乗る。台風が過ぎ、すっきり晴れの天気になると思っていた予想ははずれ、空はどんよりとしている。長野方面に向かって走って行くと、南アルプスは雲に覆われているが八ヶ岳は見え始めていた。ならばできるだけ北へ、ということで、ここで妙高・火打山にテント泊で行くことに決める。

        笹ヶ峰の火打山登山口


        整備された木道が続く


        川を渡る。この先から傾斜が強くなってくる。


        中腹のブナの森


        ブナの森を過ぎるとオオシラビソの林に変わる。

     妙高山への登り口はいくつかあるが、火打山にも行きやすい笹ヶ峰のルートを選択し、駐車場に向かう。10時半に到着、準備して11時に出発した。テント場のある高谷池、あるいは黒沢池まで、約4時間の行程だ。整備された木道がしばらく続き、川を渡ったところで急登りになる。十二曲がりというジグザグの急登を登り切り、ここで緩くなるのかと思ったら本当の急登はその先にあり、崖のような岩が待っていた。ここを登ってしまうと高谷池(火打山方面)と黒沢池(妙高山方面)の分岐となる。山頂までの時間は火打山のほうが早かったので、ここは高谷池に行くことに決める。

        高谷池(火打山方面)と黒沢池(妙高山方面)の分岐


        小雨が降り、雲に巻かれる火打山。右に見える小屋が高谷池ヒュッテ。


        高谷池周辺は笹とシラビソの森。


        テント場から見る高谷池と火打山


        反対側から見る高谷池ヒュッテとテント場

     分岐を過ぎたあたりで雨が降り出した。天気予報はあてにならないものだ。スパッツを持ってこなかったので、ズボンの裾は泥だらけになってしまった。3時、ほぼ予定通りに高谷池のテント場に到着した。テント場はほぼ満杯で、一番奥にようやく2張ほどできるくらいのスペースが空いているだけだった。テント設営し、4時少し前から火打山山頂を目指して出発する。約2時間で山頂、となると下山してくるのは夜7時を回る。が、それも計画のうちだ。山頂からどんな夜景が見えるのか見てみたかった。

        色付きはじめた火打山


        同上


        天狗の庭展望所


        火打山を映す天狗の庭の池

     当然の如く、この時間から山頂に登って行くのは私だけだった。天狗の庭という湿原は少しだけ紅葉し始めており、火打山を水面に映す心洗われるような美しい場所だった。下山してくる人たちとは10人くらいすれ違った。最後に出会った2人の若者男女が、山頂直下で雷鳥に出会ったと教えてくれた。もともとはこの山には雷鳥はいなかったはずなのだが、どこからか飛んで来たらしく、住み着くようになったと聞く。夕陽の差し込む天狗の庭と登るほどに姿を露わにする妙高山を振り返っては写真を撮りつつ、山頂を目指す。

        火打山中腹から見る夕暮れの天狗の庭と妙高山


        山頂直下で出会った雷鳥


        きれいなEarth shadowが出た妙高山


        日没を少し過ぎた午後6時、山頂到着。雲に巻かれて真っ白。


        東側に広がる町灯り。


        雲が巻く夕暮れの妙高山

     山頂まであと10分ほどのところで足元から雷鳥が姿を現した。私の姿を見ると足早に逃げ去ってしまい、10mほど離れた場所でなんとか撮影することができた。山頂に到着したのはちょうど6時ごろだった。流れ行く雲に覆われてしばらくは何も見えなかったが、待っていると時折雲の切れた隙間から高妻山が見えた。日本海側はやや厚い雲がかかり、まずいことに雷鳴が時折響いてくる。町明かりが灯り始める頃まで寒い中を辛抱して空を眺めていたが、なかなか晴れず、あきらめて下山し始めた。10分ほど下りたところで妙高山がすっきりと見え始めた。さらにその南から西側を見ると、雲がすっかり飛んですっきりと空が見え始めていた。再び山頂に戻ってみると、南西の空に傾いたさそり座が全容を現していた。夕暮れの青い空に天の川もうっすらと見え始めている。再び三脚を構えて待っていると、7時を過ぎた頃から目を見張るような星空が広がった。高妻山から昇る白い天の川が頭の真上を横切り、夏の大三角形を貫いている。久しぶりに見る夏の天の川だ。撮影に熱中するが、南アルプスと同様、こんな北の山に来ても飛行機がたくさん飛び交い、これをカットすることができない。

        夕暮れのさそり座と天の川  左下に見える山は高妻山・戸隠山山塊。


        高妻山に流れる天の川


        火打山の星空  カシオペア座を狙ったが、一部画像に入りきらず。右手に光るのは雷雲。


        妙高山と町灯り


        高妻山を流れる天の川  このカットを最後に雪が舞い始め、下山する。

     7時半ごろ、雲が増えてきたかと思ったらあっという間に山頂は雲に巻かれてしまった。さらに雨、ではなくて小雪が舞い始めた。ここで撮影は終了、止む無く下山する。木道はうっすらと雪を被り、スリップするため、木道の横の石のところを歩いて下山する。途中に2〜3人用のテントが張られていたのには驚いた。テント場がいっぱいで張れず、おそらくここまで登って来たのだろう。許されるなら、私も天気の良い日に山頂で一夜を過ごし、この山からでもひょっとしたら見えるかもしれないカノープスを眺めてみたいと思った。
     8時半、無事にテント場到着。それから夕食をとって寝たのだが、その夜はずっと小雨と小雪が舞っていた。いつも条件の悪い場所でテント設営しているため、私のテントの底には小穴がたくさん開いてしまっている。そこから雨水が入り込み、テントの中はえらいことに・・・(翌日の妙高山に続く)

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     平成23年9月24日

     火打山山頂で夕暮れの7時半まで粘ったが、その後小雪が舞い始め、高谷池テント場に8時半下山してきた。テントの中に入ると、恐れていたことがおこっていた。ピンホールが何個も空いている私のテントの底、水がしみ込んでテントの床が濡れてしまっている。幸いにしてシーツを敷いてある部分はかろうじて大丈夫で、そこに座って食事をとるが、周辺に置いてあったタオルやティッシュペーパー、手袋は水浸しになってしまった。コンビニの袋に荷物を詰め替えて防水対策をとる。防寒のためシュラフカバーを持って来たおかげで、シュラフはなんとか濡らさずに眠ることができた。その夜は小雪混じりの小雨が降ったり止んだりしていた。
     迎えた翌朝は5時に目が覚めた。気温は0.6度だったが、ダウンジャケットとカッパを着るとさほど寒くは感じなかった。もうテントを撤収している人の声が聞こえる。雨は止んでいるが外はどんよりとした曇り空だ。6時まで寝て明るくなったところで朝食をとり、テントを撤収する。メインテナンスを行なっていない私のテントは水を含んでしまい、フライシートも本体もずっしりと重みを増してしまう。ザックを背負うと、登って来たときよりもむしろ重くなっているように感じた。想定外の雪とテントのトラブルでほとんどやる気無し、かつ、空は相変わらずの曇り空、このまま下山も考えたが、ひとまず1時間ほどで行ける隣りの黒沢池まで行ってみることにした。

        高谷池テント場は雨で泥沼状態。靴もズボンも泥だらけになった。


        茶臼山付近から見る火打山は雲が巻くが、秋の青空が垣間見える。


        下に見える黒沢池と、少しだけ姿を見せる妙高山


        黒沢ヒュッテ  これから妙高山に向かうグループの姿が見える。

     重いザックはすぐに慣れた。一旦昇りになり、茶臼山という小ピークを越えると黒沢池への下りになる。曇っていた空はしだいに晴れ始め、時折青空が見えるようになってきた。雲の中から妙高山も顔を覗かせ始める。黒沢池を右下に眺めながら、黒沢ヒュッテに8時半到着した。
     これから妙高山に出発する人たちの姿が何組もあった。山頂まで約2時間半の行程だが、私の足だと3時間くらいはかかるだろう。山頂12時、黒沢池に戻って3時としても下山には十分な時間だ。天候も回復しつつあるので、行ってみることにする。使わないテントやシュラフ、テントマットなどは黒沢池ヒュッテに置いて荷物を軽くし、9時にヒュッテを出発した。

        大倉乗越から見る雲をまとった妙高山


        燕温泉分岐の手前から見上げる妙高山。かなりの急傾斜だ。


        燕温泉分岐。ベンチが設置されていて休憩できる。

     まずは大倉乗越への昇りだ。雨の降った後で道がぬかるんで滑りやすく歩きにくい。登りつくと妙高山の展望が一気に開け、雲を纏った妙高山が眼前に立つ。登ったと思えば今度は急下り、ロープが数本張られた急斜面を登ってきた以上に下る。帰りにまたこの急斜面を登り返すかと思うと、先が思いやられる。川を渡ってようやく燕温泉への分岐点に到着する。ここにはベンチが設置されていて休憩できる。時間は10時10分、ここから妙高山への急登り、高度差にして400m強の登りが待っている。
     石のゴロゴロする急斜面をひたすら登る。休憩するにも良い場所が無く、また、下山してくる人とたくさんすれ違う。下山の人たちにできるだけ道を譲り、その度に休み、ひたすらゆっくりと、呼吸を整えつつ、疲れを残さないように登る。まだ帰りの笹ヶ峰までの長い下りが待っているからだ。

        妙高山への石のゴロゴロした急登り。


        登山道上部から見る妙高山。あの岩の裏側が山頂。


        山頂裏側にある祠

     急斜面を登り切って尾根を右に曲がると祠があった。そこで写真を撮りつつ休憩した後、先に進むと広い山頂にポンと飛び出した。たくさんの人が登ってきており、昼食時間ということもあり休憩していた。金峰山同様、日本百名山なる山は人がいっぱいだ。時間は11時45分だった。三角点のある山頂よりもその向こうにあるピークのほうが7〜8mほど標高が高いらしいが、今回はそちらまで行かずに、山頂で記念撮影と周辺の景色を撮って、12時には早々に撤退する。人の多いところはどうも苦手だ。

        妙高山山頂


        隣のピークのほうが標高が高い。


        山頂の岩には少しだけ雪が残っていた。火打山と同様にこちらも雪が降ったようだ。


        山頂から見る火打山方面。相変わらず雲が巻いている。


        先週登った金峰山同様、妙高山も人がいっぱい。


        帰り際、大倉乗越から見る妙高山と長助池。

     あとはひたすら下山。大倉乗越への登り返しはやはり辛く、あとから来た人たちに道を譲ってゆっくりと登る。そして、黒沢ヒュッテには午後2時半に到着した。置いていった荷物をザックに詰めなおし、小休憩と軽い食事をとって3時10分前にはヒュッテを出発する。黒沢池は高谷池や天狗の庭と同様に心の和む美しい場所だ。小さな尾瀬ヶ原といったところだろうか。山々に囲まれた景色、草の生える湿原、紅葉の季節になればきっと心奪われるような景色になることだろう。そして、花の咲くシーズンもきっと素晴らしいだろう。木道の脇には大きなミズバショウの葉やチングルマの綿毛、イワイチョウの葉などがたくさん生えていた。急いで歩くことなどできない。この景色を心に留めつつ、振り返っては写真をとり、名残り惜しみつつ帰路につく。

        黒沢池


        水芭蕉の葉


        チングルマの綿毛


        振り返っては写真を撮り、名残惜しんで黒沢池を去る。

     黒沢池の湿地帯を過ぎてから高谷池の分岐までは少し登りとなり、その先はひたすら下りだ。十二曲がり手前の急斜面さえ明るいうちに通過すれば、あとは明瞭な道で危険箇所は無い。まだ日の明るいうちに楽々その場所を通過し、あとは黒沢橋を渡って木道を足早に歩き、ちょうど日没の5時40分、笹ヶ峰の駐車場に到着した。ゆっくり登ったことが功を奏し、あまり疲れを感じずに下山できた。
     天気予報で晴れの予報を信頼して行った火打・妙高だったが、想定外の雪には少々驚いた。テントの水漏れは予想していたが、降るとは思っていなかったので修理もしていなかった。反省して3連休最終日は自宅でテントに防水をかけ、ピンホールを接着剤で修復して次の山行に備えた。さて、りゅう座流星群とオリオン座流星群のやって来る10月、どこの山で星空を眺めるか、楽しみだ。秋の空気が漂い始め空が澄んできた今日この頃、美しい星空を眺めたいものだ。

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     平成23年10月8日

     雨雲が去り、澄んだ好天の予報となった10月の3連休。南の低空に輝くあの星を求めて北に遠征することにした。その星とは・・・南極老人性カノープス。3年前に北穂高岳から撮影に成功し、2年前には槍ヶ岳の山頂からも見えることを確認、さらに唐松岳からも見えた。では、さらにその北、東北の山からはどうなのだろうか?アストロガイドのソフトでは蔵王や朝日岳でかろうじて見える位置に昇ってくるはずだが、実際には低空の霞や雲に邪魔されてよほど条件の良い時でなければ見えないだろう。蔵王刈田岳から撮影に成功した人がいるという話を聞いたことがあったので、澄んだ星空を期待して7日の金曜日、午後から蔵王を目指して車を走らせる。
     甲府を午後1時過ぎに出発し、蔵王刈田駐車場に午後8時半ごろに到着した。まだ低気圧の影響が残り、車が揺さぶられるほどの強風が吹き荒れ、すぐ目の前に見える刈田岳すらとても登れるような状態ではなかった。空も思ったほどの星空にはならず、雲がかかり天の川は見えない。この夜の撮影はあきらめて、早々に車の中で寝て明朝に期待することにした。

        お釜行きのリフト。この右横に登山道がある。


        朝の南蔵王の山々。霧と雲に霞む。


        蔵王の紅葉。色付いてはいるが、光が入らず鮮やかには見えない。


        ナナカマドは色付く前に葉が落ちてしまっていた。

     目覚まし時計を未明3時にセットし、起きてみると風は少し納まってきたが空は真っ白、星など全く見えない。りゅう座流星群が見頃を迎えている頃だが、とても観察できるような空では無かった。あきらめてもう一度寝て、次は明るみ始めた6時に起きる。ひとまず山頂の熊野岳は踏んでこようと、6時10分に駐車場を出発する。お釜行きのリフトがあり、その横に登山道があって20分ほど登ると稜線に出る。霧がかかって真っ白、何も見えない。目印が無ければ方向を見失いそうだが、都合良いことに登山道に沿って長い杭が立てられており、道標もしっかりしている。その杭に沿って馬の背を歩いて行くと、30分ほどで熊野神社と避難小屋の分岐点に到着。左に進んで行くと鳥居が見え始め、その先に熊野神社の社が建っていた。避難小屋が設置されていて、中で2人休憩している人がいた。宿泊して星の撮影をするにはこの上なく良い小屋だが、勝手に使ってよいものなのかどうか??熊野岳山頂の標柱は神社の先に立っていた。相変わらず何も見えない。

        リフト山頂駅付近。霧に巻かれて視界不良。


        神社があった。蔵王神社?


        道標と整備された馬の背の登山道


        時折陽が射すが、この程度。


        「お釜」の看板があるが、どこ??


        熊野神社


        霧で霞む熊野岳山頂

     地図で熊野岳山頂は三角形に周回できることを確認し、隣の避難小屋も見に行った。こちらも快適に過ごせる小屋で、ストーブと燃料まで置かれていた。屋内の看板を見ると、やはり緊急時の避難小屋で、やたらに使うのはまずいようだ。お釜を一目見たかったが、結局終始霧に巻かれて全く見えないまま、8時過ぎ、駐車場に戻る。星空も流星群も紅葉も不発に終わってしまった。

        避難小屋


        小屋の中にある利用者心得


        この先に蔵王お釜が見えるはずなのだが・・・とうとうお目にかかれなかった。

     次の目的地、朝日鉱泉に向かうが、山形市内は晴れていた。しかし、振り返って見る蔵王は真っ黒な雲が覆っていた。この日の蔵王はおそらく1日中雲に巻かれていたのだろう。

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     平成23年10月9−10日

     10月8日、早朝に霧に巻かれた蔵王熊野岳を往復した後、朝日岳を目指して朝日鉱泉に移動した。カーナビでいちばん近そうな道を選んだのだが、途中から渓谷の脇に刻まれた細い林道となり、舗装はされているものの対向車とのすれ違いに相当苦労し、10時半に朝日鉱泉に到着した。選択した道を間違えたかと思い地図を見直したが、この道で間違いなく、夏の登山シーズンにはバスが通る道だった。それにしても細い。駐車場は既に満杯で路上にずらりと車が止まっていた。ちょうど到着した頃に小雨が降り出し、準備して出発しようとした11時ごろには本格的に降り出してしまった。前夜の寝不足もあり、ここは一旦退却して明朝から登ることにして山形市まで引き返す。帰り際に月山インターチェンジから南下してくる広い道があることを知り、そちらの道を行ってみるとそこから古寺鉱泉と日暮沢の登山口に行く林道が出ていることがわかった。細い林道はできるだけ避けて、明日は古寺鉱泉から大朝日岳を目指すことに決める。この日は山形市内の宿をなんとか確保して夜8時に寝る。

        古寺鉱泉の駐車場


        古寺鉱泉  橋を渡って鉱泉前の道を行く。


        大きなブナの並ぶ登山道を行く。これは合体の樹。


        下部は紅葉にはまだ少し早かった。

     ぐっすり寝て翌朝は4時起床、山形自動車道を月山インターまで行き、そこから南下して古寺鉱泉に到着したのは6時半だった。既に駐車場は満杯、路上にずらりと並ぶ車に並んで車を止める。7時出発、前日とは一変して透き通るような秋空が広がる。5分ほどで古寺鉱泉の建物が右手に見え、橋を渡って古寺鉱泉の前を通って古寺山に向かう登山道に入る。ブナの巨木が立ち並ぶ心地良い森は、川入から登る飯豊連邦に似ている。紅葉にはまだ少し早かったが、高度を上げるにつれて色付きはじめる。

        日暮沢からの合流点手前にある水場。水量は豊富。


        林の隙間から見える古寺山

     水場を過ぎて日暮沢からの尾根と合流した後、ひと登りするともう一つ水場があり、そこから20分ほどで古寺山に到着する。このあたりの紅葉は見頃を迎えており、色付く山肌の向こうに大朝日岳から西朝日岳、竜門山へと連なる山並が大きく見える。そして、眼前にはこれから越える小朝日岳の格好良い三角錐が立つ。山頂を越えずに行く巻き道もあるのだが、時間もあることだし、ここは小朝日岳に登って行くことにする。

        古寺山山頂


        古寺山と朝日連峰(左から大朝日岳、西朝日岳、竜門山)


        古寺山から見る大朝日岳

     急登を頑張って登ると小朝日岳山頂に到着する。山頂は広くて平らで眺望も良く、休憩するには絶好の場所だが、先客がたくさんおり、また風が強かったのでそのまま通過する。大朝日岳側の斜面は紅葉真っ盛り、三脚を取り出して撮影しながら急斜面を下る。下り付いたところから振り返って見る小朝日岳の紅葉は見事で、ちょうど良い西日が当たっていっそう彩が鮮やかだった。再び登りになり、眺望の良い尾根を進むと目指す大朝日岳がどんどん迫って来る。大朝日小屋への最後の登り直下にある銀玉水という水場は冷たくておいしい水が豊富に流れている。小屋の向こう側(西朝日岳とのコル)には金玉水という水場があるが、小屋から往復30分ほどかかるらしく、ここで汲んで行くのが良いと休憩している人に教えてもらった。水が涸れていることを恐れて3リットル背負ってきたが、この山域は水が豊富でその心配が無さそうだ。

        小朝日岳の紅葉と大朝日岳


        錦秋の小朝日岳


        ナナカマドと小朝日岳  ナナカマドが色付き始めてすぐに雪が降り、葉が落ちてしまったと聞く。


        銀玉水  大朝日小屋宿泊の際はここで水を汲んで行くと良い。

     もうひと登りして平らになった尾根の先に大朝日小屋が立つ。到着したのは3時20分、写真を撮りながら相当ゆっくり来たつもりだったが、少し早かった。この日は連休2日目、小屋は大混雑が予想され、それを見越してテントを持って来た。朝日連邦は植生保護のために全域テント禁止で、その代わりに随所に避難小屋が設置されている。この日の混雑を予想して、管理している大江町役場に前日電話で問い合わせたところ、小屋が満杯の場合はテントも止むを得ないという話を聞いていた。早く到着し過ぎると小屋の中で寝ることになってしまうので、登山者が皆到着した後に小屋に入り、混雑しているのでテントを張らせてもらうという作戦だった。さらに、この日はりゅう座流星群が観察できる夜でもあり、空が晴れれば夜間に活動するので周りの人たちに迷惑がかかってしまう。

        ハイマツの斜面と西朝日岳


        うっすらと見えるのは月山


        大朝日岳と大朝日小屋


        夕暮れの影迫る小朝日岳(大朝日小屋前から)

     小屋に到着するや否や、私の姿を見て管理人さんがやって来た。ザックの横にあるテントポールを見て、テント泊かと尋ねて来た。町役場に問い合わせたこと、流星群が来ていること、さらに条件が良ければカノープスという星が山頂から見えるかも知れないということを話すと、快くテント設営を許してくれた。さらに、テントが風で飛ばされないようにと、しっかりした鉄杭まで打ってくれた。さらに、小屋に入りきれないグループのために小屋にある大きなテントを2張、管理人さんが設置してお迎えしていた。親切に、そして快適に過ごせるように登山者を迎えてくれる大朝日小屋の管理人さんには頭が下がった。

        夕暮れの大朝日岳山頂


        夕焼けの空

     さて、テント設置し、食事を済ませ、日暮れを狙って大朝日岳山頂に登る。小屋から20分ほどで到着できる。この時間になると山頂は静かで、2人の先客のみ、1人は茨城県から来られた金融関係のKさん、もう1人は東京から来られた、私の横にテントを張った若者だった。昼間は快晴だったのに、日暮れが近付くにつれて雲が増え、山は霞んでしまった。南側の祝瓶山まではなんとか見えるが飯豊連邦は見えない。月が昇っていたが、次第にその月も霞み始め、期待していた天の川は全く見えなかった。残念ながら星の輝く空と流星群はあきらめざるを得ない空模様になってしまう。

        月が昇る。この尾根に時折ちらりと明かりが見えたが、まさか真っ暗になってから人が登って来るとは・・・


        夕暮れの小朝日岳


        霞んだ空に昇って来た木星。星を撮影したのはこのカットのみ。

     すっかり暗くなった夕方6時、ヘッドライトを点灯して山頂で景色を見ていると、朝日鉱泉から直登する急峻な尾根に時折ちらりと明かりが見える。何の明かりだろうかと思っていたら、6時半、声が聞こえ出し、明かりが次第に近付いて来た。なんと、この暗闇の中を若者2人が山頂に登って来たのだ。しかも1人はヘッドライト無し、首からぶら下げた豆電球のような明かりを頼りに登って来たのだ。月明かりがあって幸いしたようだ。途中でへばってしまい、予想以上に時間がかかってしまったとの事だった。星空は見えそうも無いので、ここは2人を先導して小屋に下りることにした。ちょうどザックの中に懐中電灯にもなるテント用LEDランタンが入っていたので、それを貸してあげた。寝る場所があるのかどうか心配したが、1階の入り口近くになんとか寝場所を確保できて良かった。
     明朝、空が晴れればもう一度山頂へ、という思いも空しく、空は霞におおわれてこの夜は星を見ることはできなかった。

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     平成23年10月9−10日

     大朝日小屋前にテントを張らせていただいた夜、りゅう座流星群を期待していたのだが空は雲におおわれて月も霞んでしまい、流星群を見られるような空にはならなかった。
     翌朝は未明3時に起床した。相変わらずの曇り空で、明るい木星だけが時折薄くなった雲を透けて見えるだけだった。山頂に行くのはあきらめてもうひと寝入りしようとするが、隣りのテントの団体さんが同じ時刻に起床して出発の準備を開始した。しかも、その声がやたらと大きくて寝られたものではない。さすがに周囲のテントの人たちも迷惑して、静かにするようにと怒鳴られていた。山に居るのは自分たちだけではないのだから、周りにも気遣って欲しいものだ。

        薄明の西朝日岳と木星


        朝日連峰の夜明け  見えている山は小朝日岳

     結局は寝られずに4時にテント撤収し、4時半、ヘッドライトを点けて下山を始める。振り返って大朝日岳を眺めつつ、三脚を担ぎながら星が出ないか期待したがとうとう見えずに夜が明けてしまう。大朝日岳の斜面には朝日が差し込んで撮影には良い光が入るのだが、霞が多くてすっきりした写真にはならなかった。その後も三脚を担いで歩き、良い場所を見つけては太陽の光が差し込むのを待ちつつ歩く。小屋はいちばん早く出発したが、後から来た人たちにことごとく追い抜かれた。

        朝日差す大朝日岳


        同上  霞がかかって、PLフィルターをかけてもコントラストと彩度がいまひとつ。


        朝日差す紅葉の小朝日岳

     小朝日岳の山頂で遅い朝食にしようと思っていたのだが、その場所は前日同様に風が強く、やめて鳥原山まで行くことにする。小朝日岳は急登を登るのも大変だが下りるのも大変、鳥原山側の急斜面にはロープが設置されていて、三脚を担いだまま下りるには少し苦労した。空腹はお菓子やソイジョイでひとまず我慢し、稜線の紅葉を楽しみつつ鳥原山まで行く。

        紅葉の朝日連邦  小朝日岳中腹から


        小朝日岳山頂  ここで朝食の予定だったが、風が強くてあきらめる。


        鳥原山中腹から見る大朝日岳(左)と小朝日岳

     10時、鳥原山到着。山頂手前に展望台があり、そこからの朝日連邦の眺望が抜群だ。大朝日岳と小朝日岳が並んで立つ。紅葉も良かったのだが、次第に雲が増えてしまい、山は霞んでしまった。ゆっくり食事をとっている間に前日登りで一緒だった2グループがやって来て、私が食事している間に先に出発した。少し行くと左側に分かれる道があり、その先に鳥原山三角点があった。

        鳥原山展望台  ここで遅い朝食。


        鳥原山展望台から見る大朝日岳と小朝日岳

     整備された木の階段と木道を進んで行くと沼地に出た。ここの紅葉は見事で、ナナカマドの葉が落ちずに真っ赤に紅葉していた。左手に分かれる道があり、その先はどろどろのぬかるんだ道になっていた。しかし、踏み跡がたくさんある。沼地の道を真直ぐ進んでふと振り返ると、道の分岐点に道標が立っており、その泥沼の道こそが古寺鉱泉に至る道だった。折角なので木道を真直ぐに進んでみると、やがて下りになっていた。その先が鳥原小屋なのだろうが、登り返しが疲れそうなので途中まで下って戻り、古寺鉱泉への道を進む。

        古寺鉱泉分岐点の沼地。紅葉が美しい。


        赤く染まったナナカマドの紅葉

     その先の道は明瞭ながら、今まで歩いてきた道に比べるとだいぶ細くなっていた。大小のブナが立ち並ぶ林は心地良く快適だ。途中の水場で休憩し、さらにブナ峠分岐で地図を確認しつつ休憩、さらに古寺鉱泉まであと15分というところで爪先が痛くなり、靴を脱いで休憩。そして、午後1時、ようやく駐車場に到着した。たくさん止めてあった車はまばらにしか残っておらず、路上駐車の車は私の1台しか残っていなかった。それほどたくさんの人に抜かれたという印象は無く、おそらく日帰りの登山者が大勢いたのではないだろうか。

        心地良いブナの森を行く


        同上


        古寺鉱泉到着。前日は向こう側の道を進んだ。これで1周。

     さて、甲府までの帰路は長い。空模様が悪かったのが幸いして夜ぐっすり寝られたので、途中昼寝休憩することも無くひたすら東北道を走る。福島あたりから渋滞に突入、栃木県に入ったあたりで夕暮れとなり、渋滞の黄昏空を眺めていると、大きな流れ星がひとつ流れていった。唯一見た今年のりゅう座流星群だった。甲府には9時半到着。渋滞に巻きこまれた割には早く着いた。

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     平成23年10月19日

     この山に登るたびにこの道が気になっていた。山頂から裏側(北側)の林に入ると、急斜面を真直ぐに下りる明らかな道・・・2万5千分の1の地図にも記されていない。果たして、この先はどうなっているのだろうか。
     節刀ヶ岳の北側の尾根は何本にも分岐しているが、途中まで延びている林道が2本あり、そこからおそらくは登れるだろうと以前から予想はしていた。しかし、なかなか機会が無く、勇気も出なかった。しかし、終日晴れの天気予報、山の紅葉、そして偶然訪れた平日休み、これらの条件が揃って前日に行くことに決める。
     自宅を6時半に出て芦沢オートキャンプ場には7時過ぎに到着した。まずはコースの下見、登り口がどこなのかわからない。林道を行けるところまで行くと、車が3台ほど止められるスペースがあり、その先に道が続いている。その入口の立て看板には「通行不能」と書かれていた。少しだけ歩いてみたが、全く手入れされていない薮っぽい道が続く。その少し手前に川を渡る立派な橋が架かっており、そちらの看板には「危険、立入禁止」と書かれていた。おそらくはその橋の先が水沢山のコルを経て鬼ヶ岳へ行く尾根になっているのだろう。まともなルートはやはり無いことをここで覚悟し、単独で登って大丈夫なものか、迷った。
     林道を戻ってキャンプ場を過ぎたところで右側(東側)に行く林道があった。これが別の沢沿いに延びる林道だ。どこまで行けるのか、そしてその先に道はあるのか・・・行ってみると、300mほどのところで砂防ダム工事をしているところがあり、さらにその先まで車は行け、悪路ながら1km以上奥の林道終点まで行けた。その先には一見まともな道がある。地図を確認して、ここから取り付いてみることにする。下見で時間を費やし、時間は9時になってしまう。

        林道突き当たりの取り付き口。ここには一応道がある。


        ガレた沢を歩く


        水が流れてナメのようになったところもある。


        沢の詰め。右側に取り付く。

     沢沿いの道はほどなく消失してしまい、ガレた沢の中を歩く。時折道らしきものが出現するがすぐに無くなってまた沢を歩く。しだいに川幅は狭くなり、傾斜も増して、水の流れている場所もあった。ひたすら沢を詰めて行くと、遂に沢の源流にたどり着いた。段差になっていてそのまま真直ぐには登れず、右側の急斜面を登って沢の先にある尾根に登り付いた。そこには、林業作業の踏み跡と思われる道らしきものがあったが、急斜面を登って行くとすぐに道は無くなってしまった。

        道無き尾根をひたすら上に登る。向こうに見える尾根はどこなのか??


        1,500m平坦地に出る。北西側から来る尾根と合流し、そこには道らしきものがある。


        境界見出標が立つ

     晴天になると思っていたのだが、空は雲におおわれていまひとつ。かつ、山に雲が巻き付いて周囲の様子が見えない。高度計を見ると1,100mあたりだが、地図を見る限りではもう少し高そうだ。(後に100mほど低く表示されていたことがわかる。)クヌギ、ナラ、ブナの広葉樹林帯の中を尾根に忠実にひたすら登って行くと、右からの尾根と合流して平坦になった場所に出た。そこには境界見出標の杭が打たれていた。高度計は1,400mを示しているが、ここは地図上では1,500m付近の尾根分岐点である。右側から来る尾根には比較的明瞭な道が続いており、おそらくそちらが本来のルートだったのだろう。帰りはそちらに下りてみようとこの時は思った。

        1,500m平坦地の先は明らかな道。ところどころ藪に紛れるが、山頂まで道がある。


        林の隙間から見え始めた節刀ヶ岳。もう少し。


        節刀ヶ岳北側尾根、最後の登り。このあたりまでは以前来た時に下見しておいた。


        着いた!!節刀ヶ岳山頂。

     その先はところどころ低木の薮で断列するものの、比較的明瞭な道が山頂に向かって延びていた。ひたすら登り、最後の急斜面を登り付くと、山梨百名山の標柱の立つ山頂に飛び出した。やった!久しぶりに味わう達成感があった。時間は12時半、雲海の上に浮かぶ富士山が出迎えてくれた。ドウダンツツジは紅葉しているものの色はいまひとつ、葉先が茶色く焼けてしまっているものが多かった。御坂山塊も今年の紅葉はハズレのようだ。

        ドウダンツツジの紅葉と雲に浮かぶ富士山


        紅葉と御坂黒岳、三つ峠


        節刀ヶ岳山頂の紅葉

     昼食もそこそこに写真を撮っていると時間は1時を過ぎてしまった。登るよりも下るほうが遙かに道を間違え易く難しい。山頂には「通行不能」の看板も立てられている。1時10分、下山開始。最初の尾根分岐でいきなり道がわからなくなった。ぐるりと周囲を見渡すと、いちばん左側の尾根筋に境界見出杭があり、木には赤いペンキサインがついていた。そちらに進むとその先もずっとペンキサインがある。しかし、登って来た道とは様子が違う。1,500mの平坦地に出ないのだ。高度計で見ても明らかにおかしい。ふと見れば、左側には鬼ヶ岳から連なる尾根が見えており、西寄りの尾根を下りていることがわかる。しかし、ペンキサインがあるのでルートであることは間違いない。戻らずにその道をそのまま下りることにする。ひたすら真直ぐに尾根伝いに下りて行くと、突然ペンキサインが無くなってしまう。しかもその先は急峻な崖のようになっている。どうやら道を間違えたらしい。登り返してペンキサインのあるところまで戻り、周囲を良く探してみると、179番のペンキサインのところで30度ほど方角を北に変えて延びる尾根に道がついていた。

        山頂の看板には「通行不能」の文字。確かに・・・


        179番ペンキサインのところで尾根は30度ほど右向き(北西向き)にルートを変える。


        急傾斜を下り付くと沢の分岐部に出た。対岸にピンクのテープあり。

     その先は更に傾斜がきつくなり、道が脆く足を取られやすくなる。木の枝や根につかまりつつ、ひたすら下りるとやがて沢の分岐に降り立った。そこには、明らかな道があり、対岸にはルートを示すピンクのテープもあった。時間は2時半、道に迷いつつも、思ったよりも早くまとも(そうな)道にたどり着いた。

        沢の左岸から流れ込む滝があった。


        ルートを示すテープ。渡渉後、振り返って撮影。

     休憩しながら、沢に流れ込む滝を撮影する。渡渉してテープに導かれて道を進むと、もう一度沢を渡り返し、明らかな道に出た。そして程なく今朝下見した林道終点に出た。時間は3時。ここから林道を歩き、芦川オートキャンプ場で一休みし、そこから林道に止めてある車の回収まで30分以上もかかった。3時55分、車に到着。無事に帰れてひと安心、どっと疲れが出た。

        芦川オートキャンプ場奥の林道終点に出る。


        芦川オートキャンプ場。静かで良いところ。水がおいしい。

     節刀ヶ岳北側の尾根は予想通り道があることはわかったが、道標も何も無い上級者ルートとなる。普通の登山に飽きた方にはおすすめだ。但し、尾根を間違えて強引に下りざるを得ないことがあり得るので、ザイルは携帯したほうが良いだろう。


        今回歩いた(と思われる)ルート(ほとんど道らしき道はありません。)

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     平成23年10月26日

     久しぶりの秋らしい青空が広がったこの日、午後から西沢渓谷あたりに紅葉を見に行こうと出発した。その途中で見渡す御坂山塊や大栃山の上部3分の1あたりが良い具合に紅葉しているのが見えた。富士山も良く見えている。それを見て、気が変わり、目的地変更。ホームグラウンド釈迦ヶ岳に行って、紅葉の新道峠尾根の上に立つ富士山を見に行くことにする。

        登山道から見上げる紅葉の釈迦ヶ岳


        モミジの紅葉と富士

     いつもは広い道の脇に車を止めて林道を歩いて登るのだが、この日は時間短縮のために細い林道をいちばん奥まで車で行き、そこから登るという反則技を使う。30分ほど時間が短縮でき、釈迦ヶ岳山頂まで約1時間で到着できる。午後1時半に歩き始めて、順調に午後2時半、山頂に到着した。途中は紅葉してはいるが、まだ緑色が残ったまま葉が落ちてしまっている木が多い。カエデやモミジの赤もあまり鮮やかとは言えず、他の場所と同様御坂山塊も今年の紅葉はぱっとしない。

        御坂山塊の紅葉と富士


        同上  光の当たり方が悪いのもあるが、紅葉はいまひとつ。


        夫婦地蔵と秋富士


        黒岳と三つ峠山


        甲府盆地と八ヶ岳、奥秩父山系


        釈迦ヶ岳山頂と南アルプス

     午後3時になると日はだいぶ西に傾いている。新道峠の尾根に当たる光の角度が強すぎて写真撮影にはあまり良くない。ここはやはり午前中が良いのだろうが、それよりも紅葉が鮮やかではない。もっとすっきりした富士山が見られると思っていたのだが、予想よりも白く霞んでいた。夕暮れまで山頂にいるつもりだったが、いまひとつなので下山する事にした。

        西に傾く陽と南アルプス

     これでは満足できず、30分で車のところまで下山し、次の場所に向かう。

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     平成23年10月26日

     御坂山塊の紅葉を期待して釈迦ヶ岳に登ってきたが、紅葉はいまひとつで期待したような景色は見られなかった。そして、夕暮れを見るならば眼下に河口湖の町明かりが広がるこの場所、新道峠から黒岳に至る尾根が良い。釈迦ヶ岳から下山し、4時半、新道峠の駐車場に到着した。先客は山梨ナンバーの車1台のみだ。平日なのでカメラマンは少ない。

        新道峠駐車場から見る夕暮れの釈迦ヶ岳

     駐車場から釈迦ヶ岳を見ると夕陽で赤く染まっていた。反対側の富士山はどうなのか?三脚を担いだまま新道峠に登り、定位置の木の生えている場所まで急ぐ。既に河口湖は夕闇に包まれ、町明かりが灯り始めた頃だった。富士山にはまだ陽が当たっている。赤く焼けるのを期待しながら先客1人と写真談義をしながら待つが・・・富士山も夕暮れの空もあまり焼けてはくれなかった。

        新道峠の夕暮れ富士


        同上  空も富士もあまり焼けないまま夕暮れとなる。

     このまま帰ろうかとも思ったのだが、足はまだ元気だったので、黒岳まで行ってみることにした。ひょっとしたら天の川が撮れるかも知れないという期待があった。奮闘50分、私にしては異例の速さで黒岳展望台に到着、時間は6時5分だった。もう夕焼けの時間は終わり、河口湖の町明かりの上に真っ黒な富士山が立つ。1枚撮ってみるが、予想通り河口湖の町明かりに富士山が負けてしまう。これを想定して町明かりを減光するためのハーフNDフィルターを持ってきた。露出時間やIso感度を変えていろいろ撮ってみるが・・・あまり面白い写真にはならなかった。

        河口湖の夜景と夕景富士  ハーフNDフィルター使用


        夕景富士と天の川  線が写っているのは飛行機。この時間には次々に飛んで来るためカットするのが難しい。
        
     6時半過ぎ、頭上には夏の大三角形が高く昇り、それを貫いて天の川が見え始めた。しかし、カメラの画角に入る低・中空部分は白く霞み、さらに町明かりが加わってすっきりとは見えてくれない。空は青空だったが、空気が澄んだ状態では無かったようだ。なんとか天の川と富士山が入るように撮影はしてみたものの、天の川は霞んでしまっている。7時過ぎまで粘ったが状況は変わりそうもなく、撤退する。下山途中、新道峠ではまだカメラマンが粘っていたが、やはりあまり良いものは撮れなかったようで、そのまま一夜を明かす予定を止めて、一旦撤退すると言っていた。

        東の空に昇って来た木星


        森に昇った夏の大三角形  中央を斜めに夏の天の川が流れているのだが、写らない。

     例年ならば9月中頃から星空の広がる夜が数日はあるのだが、今年は10月になってもほとんどそのような空にならない。りゅう座流星群もオリオン座流星群も空振り、さらに、火打山の夜も、蔵王も大朝日岳も夜は駄目だった。いつになったら星の輝く空が見られるようになるのだろうか。

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     平成23年10月27日

     紅葉を撮影するには光があったほうが彩鮮やかとなって良い。特に、この西沢渓谷は西から東に向かって川が流れるため、午前中の斜光線が撮影のベストだろう。しかし、あえて日の当たらない午後から夕方に歩くのは、ひとつは人がいなくなって存分に撮影に集中できること、もうひとつは光が少ない分、スローシャッターとなるため、渓流の流れが表現しやすくなるためだ。紅葉の彩は落ちてしまうが、それはパソコンで補正するとして、果たしてどのように写ってくれるのか、午後から西沢渓谷を訪れる。

        西沢渓谷駐車場から見るループ橋と鶏冠山


        渓谷に入って間もない場所の紅葉。このあたりはまだ少し早い。


        吊り橋から見上げる鶏冠山。かなり険しそうに見える。(が、過去に3度登った。今度は甲武信ヶ岳まで行ってみたい)

     駐車場に到着したのは午後1時半。平日なのにハイシーズンだけあって、空いているところは数台だけだった。準備して1時50分出発。帰ってくる人たちにはたくさん出会ったが、さすがにこの時間から西沢渓谷に入って行く人はいないだろうと思っていた。東沢出合の吊り橋を渡ったあたりから三脚を取り出し、担いで撮影しながら歩く。逆走してくる人たちとは何人も会った。さらに私の後ろを数十メートルの間隔を開けてついて来る女性が1人。滝見台のところで撮影していると追いついてきて、私が行くので行けるかと思って後を着いてきたという。時間は2時45分、ヘッドライトなど持っているような格好ではなく、4時半になると暗くなってくるので3時過ぎには折り返したほうが良いと告げた。その後引き返したようだ。

        滝見台から見る西沢渓谷の流れ


        人面岩  


        落葉と渓谷の流れ

     さらにその先で渓谷の流れを撮影していて、振り返ったところに大きな犬がいてびっくり。犬を連れた女性が登って来たのだ。七つ釜まで行くと言っていたが、時間が遅くなってしまい途中で引き返してきた。さらに若い男女2人、七つ釜まであと30分くらいのところまで来たが、時間が3時過ぎとなり、母胎淵のところで引き返した。もう一組の中年男女は七つ釜まで行って折り返してきた。3時半過ぎからは西沢渓谷は私の独壇場となった。

        竜神の滝


        側面から流れ込む細い滝


        七つ釜五段の滝手前にある方杖橋は新しくなっていた。(以前の細い橋は風情があったが、一人ずつしか渡れなかった。)

     相変わらず三脚を担いだままで気の向くままにシャッターを切る。最初から林道を夜歩いて帰るつもりなので、全く時間を気にせずに歩き、七つ釜五段の滝には4時10分に到着した。(予定では4時半に着くつもりだったが、若干早く着いた。)まだ光量は十分にある。紅葉はちょうど良い頃だが、ここもあまり色付かずに葉が落ちてしまっている。6年前、初めてこの渓谷を秋に訪れた時は人がいっぱいで、隙間を縫って三脚を立て撮影した記憶があるが、夕暮れ時の西沢渓谷はなんと静かなことだろう。

        七つ釜五段の滝全容


        七つ釜五段の滝上部  観光ポスターに良く出てくる場所。


        七つ釜の滝最上部を上から見る

     その先、沢に下りられる道があり、かつては登山道になっていたらしいが、今では看板に「行き止まり」と書かれている。林道に登りついたところでちょうど時間は5時、きれいなトイレが設置されているのには驚いた。ここには林業軌道のトロッコレールが走っており、先の道を探ってみたが、「通行不能」の看板が立っていた。休憩してヘッドライトを装着し、あとは広い林道を歩いて戻るだけだ。

        林道終点部には休憩所と立派なトイレがあった。(以前来た時にもあったような気もするが・・・)


        林道から夕暮れの七つ釜五段の滝を見下ろす


        同上

     少し行ったところで七つ釜五段の滝が見下ろせる場所がある。もう日が暮れて肉眼では白い滝がかろうじて確認できる程度だが、三脚で固定して20〜30秒シャッター開放して撮影するとなんとか写ってくれた。ほとんど無風状態で木の葉が揺れなかったことも幸いした。

        鶏冠山の星空  左上の明るい星はこと座のベガ。天の川までは画角が足りず。


        森の上に昇った夏の天の川  頭上には夏の大三角形が輝く。


        カシオペア座  電線が写ってしまった。

     6時20分、ネトリ橋に到着。空を見上げると頭上には夏の大三角形が輝いていた。天の川も見えるが、決してすっきりと見えるわけではない。なんとなく霞んでいる。7時近くまで星空を撮影して退却し、駐車場に戻った。
     翌日パソコンで撮影した画像を開いてみると、思ったよりも良く写っていた。シャッタースピード0.3〜0.5秒となり、渓谷の流れが良く表現されている。彩度や色調を調整しても青みがやや強くなってしまうのは止むを得ないが、それなりに面白い写真が撮れたと思っている。夕暮れの渓谷も捨てたものではない。

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     甲府駅前のホテル東横イン1階に元麻布ギャラリーという立派なホールがあります。ここで11月22日(本日)「真澄ヌーボーの会」と称した新酒品評会、さらに11月25日(金)「神部冬馬ライブコンサート」が開催され、その2つの会に写真の展示を頼まれました。間の2日間、本来ならば会場費がかかるところを、ホール管理人様のご好意で貸していただけることとなり、写真展開催となりました。「美しき山梨の富士、山梨の山」と題して、実質的には23日、24日、25日午後2時ごろまでの2日半の展示となります。約25点の写真を解説付きで展示しておりますので、ご都合よろしければお立ち寄りください。入場無料、午後7時ごろまでやっています。


          樹氷の彼方に
        撮影場所:毛無山  撮影日時:平成22年2月20日 午前6時半
     数日間荒れた天候が続いた甲府盆地。標高の高いところでは雪が降ったに違いない。樹氷の情景を求めて毛無山(標高1,945m)に午後から登り、夜8時山頂に到着、テントを張って夜を明かした。深夜になってから空が晴れ、満天の星空が広がる。そして迎えた朝、朝焼けの空と雲海が広がり、その中に富士山が浮かぶ。林の中を探すと、ぽっかりと木の隙間から富士山が見える場所があり、フラッシュを焚いて撮影した。日が昇るとともに気温が上昇し、この樹氷の景色はわずか1日で終わってしまった。


          早春の薬師岳と並ぶ富士
        撮影場所:鳳凰山観音岳  撮影日時:平成20年4月6日
     甲府盆地では桜が満開の頃、鳳凰山を訪れてみた。ここは数日前に雪が降ったばかり、新雪と緩んだ雪の両方に足を取られながらの登山で、かなり体力を消耗しつつ、なんとか薬師岳手前の砂払山までたどり着きテントを張った。天候に恵まれた翌朝、暗いうちから観音岳を目指し、富士山と薬師岳が並ぶ位置を探して三脚を構え、日の出を待つ。やがて新雪の斜面をピンク色に染めて朝日が昇り始めた。


          岩場に咲く花たち
        撮影場所:八ヶ岳横岳  撮影日時:平成20年7月13日
     花の季節に初めて訪れた八ヶ岳横岳。森林限界を越えると岩と砂礫ばかりの横岳と思っていたのだが、こんな凄いお花畑が広がっているとは想像もしていなかった。言葉に言い表せない感動がそこにある。花はハクサンイチゲ(白)、ミヤマキンバイ(黄色)、オヤマノエンドウ(紫)など。平成24年山梨県山岳連盟カレンダーに採用予定の写真である。


          白峰に傾く冬の大三角形
        撮影日:平成20年12月21日 撮影場所:鳳凰山砂払山
     何度も訪れている冬の鳳凰山ですが,なかなかうまく撮れない白根三山に沈んで行く冬の大三角形.この時は月光をライティングに利用して山を浮かび上がらせつつ星を撮影するという方法を使って撮影してみました.月は下弦を1日過ぎた月,やや明るすぎる感もありましたが,空がすっきりと澄んでくれたおかげで山と星を写し込むことができました.平成20年に撮影した星空の中で最高の1枚と思っています.

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     平成23年11月16日

     いったい今年の天気はどうなっているのか?9月終わりに少し雪が降って、富士山や南アルプスが少しだけ雪化粧したかと思ったらその後は雪ではなくて雨ばかり。雪はすっかり解けてしまった。南アルプス林道バスの運行が終了する11月中旬になってもまだ雪化粧していない南アルプスなど今までに見たことがない。甲府盆地から見る農鳥岳は少し白くなっているように見えなくもないが、実際はどうなのか?夜叉神峠まで登って白根三山の様子を見に行った。

        夜叉神峠登山口の紅葉  色付きはいまひとつ。


        晩秋の夜叉神の森

     11時、夜叉神峠登山口に到着。秋晴れのすがすがしい空が広がる中を、11時半出発。しばらくぶりの山歩きですぐに息が上がるが、順当に1時間、休憩無しで峠まで登り付く。夜叉神峠から見上げる白根三山は・・・やはり雪が無い。キタダケソウはだいじょうぶなのだろうか?来年きちんと咲いてくれるのだろうか?氷河期の生き残りのその花は雪無しでは生きて行けない花だ。

        晩秋の夜叉神峠


        夜叉神峠から見る白根三山  まだ雪を纏っていない。


        夜叉神峠から見る晩秋の北岳


        晩秋の陽  向こうに見える尖った山が高谷山

     登りながら5〜6人とすれ違ったが、峠に着くと平日ということもあって誰もいない。軽食を取りつつ40分ほど休憩し、今度はすぐ向こうに見える尖った山、高谷山に向かう。まだこの山には登ったことが無いのだ。夜叉神峠から見ると山頂直下が急峻に見えたが、登ってみるとさほどきつくなく、20分ほどで山頂に到着した。北岳側の林にぽっかりと穴が開いていて、北岳が良く見える。反対側はカラマツの林の隙間から櫛形山の上に立つ富士山が見えた。さほど眺望が良いとは言えないが静かで居心地の良い山頂だった。20分ほど休憩して下山、1時間ほどで登山口駐車場に到着した。

        高谷山中腹から見下ろす夜叉神峠登山口、芦安、そして甲府盆地


        高谷山山頂から見る北岳


        カラマツの林の隙間から見る櫛形山と富士山


        同上(ズーム)

     この季節になっても雪のない白根三山は異常としか言えない。高谷山の気温は5℃くらいだったので、暖かいとは言えないが、その後、20℃を越える暖かい日が1日あった。そして、11月23日の夕方から夜にかけて降った雨で、ようやく白根三山は雪化粧してくれた。このような天候が続くと、鹿の食害以上に植生に影響が出てしまうかもしれない。特にキタダケソウは、いつ絶滅するかも知れない危機的な花だと思う。

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     今回の写真展のきっかけは、この会に写真の出展を依頼されたことから始まります。日本酒「真澄」を製造している宮坂醸造は長野県の会社ですが、甲府駅前の焼き鳥池田店長がこの会社とお付き合いがあり、甲府駅前東横イン1階にある元麻布ギャラリーで会を開催することになりました。焼き鳥池田には私の写真を飾っていただいており、また、アルバムも数冊置いてあります。そんなおつきあいから、今回の出展となったわけです。写真展が主体ではなく、他のイベントもあってギャラリーを開ける時間が不確定なため、今回ブログで公表するかどうか迷ったので、告知が遅くなってしまいました。ちなみに、宣伝しなかったこともあってか、来場者はエルクで行った写真展よりも少なかったです。しかし、真澄の会、およびその後に行われた神部冬馬コンサートに来場されたお客様たちからは高い評価をいただきました。展示させて戴けて良かったです。

        写真展示の様子。全25点ほど展示しました。


        スライドの横にあるのは韮崎市市長室に飾って頂いている甘利山から撮影した甲府盆地の夜明けの風景。コニカミノルタで開発した和紙にプリントする技術で印刷された特大の特殊プリント、額は都留市の職人さんが山梨県の木材を使って作った特製額、全て山梨県にこだわって作成された作品です。


        料理の目玉はこれ。名前は「甲斐サーモン」ですが、実際は丹精込めて清流の養殖場で育てた重さ2.5kgのニジマス。サーモンではなくてトラウトですが、味は臭みがなくてプリプリ、透明感のあるサーモンの味でした。絶品!!ただ、出しているお店が少なくなかなかお目にかかれません。


        真澄あらばしりヌーボー。今年の新米で作った最初のお酒です。濃厚な味と口当たり、なのに後に残らないあっさり感。アルコール度数18度で、ものすごく酔いました。

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     平成23年11月23日

     すっきりとした秋空とはならなかったこの日、夕方からは雨が降るかもしれない。職場の近くにある朝日町商店街ではえびす溝祭りが行われており、当院でも出展していたため、そちらにちょっとだけ顔を出してから山に向かう。観音峠から金ヶ岳のルートは昭文社地図では点線で書かれたルートで、鎖場や岩場が続くルートである。ここを歩くのは4年ぶりとなるが、前回訪れた時は午後から登り、金ヶ岳で夕暮れを迎えてから暗い中を下りてきた。確かに茅ヶ岳からのルートに比べると難しいが、道は一応整備されている。

        観音峠の登山口


        10分ほどで電波塔の脇を通過する。ここで既に息があがる。

     さて、観音峠到着は11時半になってしまい、準備して出発。以前に比べると笹原が刈られていたり、道標が新たに付けられたりと整備されていた。しばらくまともに歩いていないこともあってか、10分ほど歩いて電波塔のあるところまで着いたところで、既に息が上がってしまう。しかし、トレーニングを兼ねているのでここは休まずに登り、船首岩という展望の良い岩場の下まで行くと、2人の登山客が下山途中で船首岩の上で眺望を楽しんでいた。この岩の直下の登りは少しばかり登りにくく、補助鎖やロープもついていない。

        最初の鎖場  鎖無しでも登れるが、下りは無いと降りにくい。


        鎖場その2


        船首岩直下の登り。ここはちょっとだけ難しい。


        船首岩  この岩の上は、富士山、八ヶ岳、金峰山などの眺望が抜群。向こうに見える山は曲岳。


        岩壁の横を通過


        鎖場その3


        さらにその上まで鎖が続く

     休憩しようかとも思ったのだがここも休まずに登り、1時間少々登った金ヶ岳の手前ピークを巻いたところで休憩した。巻いたところとは、以前はピークを越えて登ったのだが、新たに「谷ルート」と称したピークを越えない道ができていた。道は細いがテープがついていて、木も切り払われている。さらにその道からは、かつての林業軌道跡と思われる北側の林道に下りられそうな尾根道が延びていた。ほとんど踏み跡はなくテープも無いが明らかに道。機会があったら下りてみたいと思う。

        金ヶ岳北峰への最後の登り。道がややわかりにくいところがあります。


        金ヶ岳北峰から見る茅ヶ岳。残念ながら富士山は雲隠れ。

     さらに先に進んで金ヶ岳北峰への急登りを登り付くと、展望が開けて北峰に到着、さらに南峰まで行くと、そこには20人ほどの団体客が休憩中だった。時間は午後2時、途中のルート探索で時間を費やしてきた割には早く着いた。山頂は休憩スペースがなく、直下の草むらに入って休憩。昼食は軽食で済ませた。団体客がいなくなったところで今度は金ヶ岳から西側に向かう尾根のルートを探る。こちらは地図には載っていないのだが、茅ヶ岳の番人、末木さんからルートがあると聞いていた。山頂周辺こそテープは無いが、さらに進んで行くと明らかな道となり、テープがついている。確かに歩けるルートだが、果たしてどこに出るのか?こちらも地図を十分に検討していずれ歩いてみたいと思う。

        南峰の草地から見る茅ヶ岳  富士山は茅ヶ岳のほぼ真上に見えるのだが、この日は姿を現さず。

     さて、下山。この程度では疲れない・・・と思っていたが甘かったようで、ちょっと山歩きをさぼっただけで相当体が鈍ったようだ。何となく膝がガクガク、下りのピッチが上がらない。しかも、ちょうど中間点あたりで小雨が降り出してしまった。本降りにはならず、なんとか雨具を着ないで観音峠までたどり着いた。時間はちょうど午後4時だった。

        下りながら見つけたマツムシソウの咲き残り


        下りながら船首岩付近から見る観音峠の電波塔と金峰山の山波

     初心者にはあまり勧められないルートだが、中級くらいの方が行くと、なかなか楽しめるルートだと思う。もちろんザイルはいらないし、さほど迷うような場所もない。かつ、距離が短くて金ヶ岳に早く到着できるのも魅力だろう。なんとなく山を歩いたという達成感のある面白いルートである。

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     平成23年11月27日

     登山を始めた6年前、簡単に登れそうな山を探して訪れたのが春日山だ。鳥坂トンネルの脇から尾根に取り付いて登ると、1時間ほどで到着できる。そこにある春日沢の頭という展望地は、山頂が切り払われていて甲府盆地の眺望が良く、左に南アルプス、右に八ヶ岳を望むことができる。いつか夜景を見に行きたいと思いつつも、簡単に行けるだけにいつでも行けるという思いがあったためか、ずっと行かずに今日に至ってしまった。午後3時過ぎから、鳥坂トンネル脇に車を止めて春日沢の頭に向かった。しかし、このトンネル脇に止めた車が後にトラブルに・・・

        鳥坂トンネル脇に車を止める


        午後3時半、日はもう西に傾いている。


        道標と尾根に登る登山道

     トンネルの芦川側に駐車スペースがある。旧道が脇を走っており、そこを進むと既に閉鎖されて使用不能となった古いトンネルのところに出る。右に登る道と道標がついており、そこを登ると10分ほどで尾根に出る。向こう側には甲府盆地の景色が広がる。右に行けば釈迦ヶ岳方面に、左に行けば春日山だ。小コブをいくつか越えて尾根伝いの道を行くと、4時15分ごろに目的地春日沢の頭に到着、ちょうど夕陽が南アルプスの左端に沈んで行くところだった。山梨百名山の標柱はここから先の少し下ったところにあったはずなので、荷物を置いて三脚とカメラだけ持ってそちらに行ってみる。しかし・・・かなり下ったが標柱が無い。さらに進んで、隣のピークのコルまで、10分ほど下ったがとうとう標柱は発見できなかった。そういえば、春日沢の頭にある標柱には春日山とは書かれておらず、方向が示されている。ということは、山梨百名山の標柱があったところが春日山なのではなくて、本来はさらに先にあるアンテナの立っているところが春日山なのだろうか?とすると、まだ私は春日山のピークは踏んでいないということになる。夕暮れ迫り、今回は行けないが、いずれこの先まで行ってみることとしよう。

        尾根道を進む


        春日沢の頭  右が八ヶ岳、左が南アルプス。


        夕暮れの南アルプス  山は南アルプス南部の荒川岳と赤石岳。


        甲府盆地に明かり灯る


        夕暮れの南アルプスと甲府盆地

     春日沢の頭に戻ると、もう日は沈んで夕焼け空になっていた。ヘッドライト装着して暗くなるのを待つが、空には雲が多くて星空は望めなそうだ。金星と月が接近している日だったが、それも難しそうだ。4時45分、甲府盆地に明かりが灯り、5時、夕焼けの空は闇に変わる。やがて東の空に木星が輝き出す。月も雲におおわれて霞んではいるが、姿を現した。

        夕暮れの甲府盆地


        林に昇った木星


        月昇る  金星も一時だけ輝いた。

     撮影していると、突然妻から電話がかかってくる、「警察から電話がかかってるけど・・・」。警察のご厄介になるような不祥事はやってない(バレてない??)はずだが・・・?。何のことか聞いてみると、トンネル脇に止めた車を通りかかった消防署員が発見し、暗くなっても人がいないので山菜取りか何かで入山して遭難したのではないかと警察に通報したらしい。とんだ遭難騒動に巻き込まれてしまった。ここは電波が悪く、一時的に電話が繋がったもののすぐに切れてしまい、その後は繋がらなくなってしまった。仕方なし、夜8時頃まで粘るつもりだったが、空模様はいまいちということもあって、撤退することにした。5時半、下山開始、6時に駐車場到着した。

        甲府盆地の夜景

     駐車場では電話が繋がるので妻に電話すると、笛吹警察署に電話するように言われたとの事で電話する。事情を話すと、何のおとがめも無かった。とんだ遭難騒動の夜景撮影だった。

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     平成23年12月10日−11日

     空が澄んだ皆既月食の夜、皆様はいずこへ?私は富士山の上に昇った赤い月を捉えるべく、テント泊、滝子山山頂で一夜を過ごした。今までにも何度か月食の機会はあったのだが、いずれも天候が悪く不発に終わってしまった。初めて撮影する赤い月、果たしてうまく撮影できるものかどうか??今回の月食は深夜11時半、ほぼ頭の真上で月食となるため、今使っている17mmレンズで富士山を入れて撮影するには画角が足りず、支給されたばかりのボーナスで10-22mm超広角レンズを新調して撮影に望んだ。

    12月10日
     朝から青空が広がり、寒い日となった。ブログには書いていないが、昨年秋に笹子から滝子山に登って、いつか山頂からカノープスを撮影してやろうと下調べをしてあった。今回は雪が降ったばかりだったので、車のスリップを心配して林道を避け、勝沼側の景徳院から登ることにした。3時間くらいで到着するだろうと甘い考えで、11時に自宅を出発、12時半に景徳院を出発した。地図を持って行くのを忘れ、入口がわからなかったが、「大鹿峠」という看板があったのでその看板に従って道を行くと、人家の柱に道標が打ち付けられていて、庭の中を通って登山道に入った。送電線鉄塔が何本も立っていて、道は良く整備されている。しかし、なかなか大鹿峠に着かない。

        景徳院の門。門の下に「湯の沢峠入り口 大鹿峠入り口」の看板あり。


        人家の柱に「大鹿峠」の看板。人家の庭を横切って登山道に入る。


        鉄塔整備道を兼ねているらしく、良く整備されている。


        大鹿峠付近の樹氷と、遥か向こうに見える滝子山。(中央の双耳峰のように見えるのが滝子山)
     
     午後2時20分、ようやく笹子側からの道に合流、見覚えのある看板が立っていた。その先が大鹿峠だった。樹氷の向こうに見えた滝子山はまだ遥か彼方だ。小休止してからひたすら歩くが、久しぶりのテント装備荷物はずっしりと重く、なかなか足が進まない。滝子山目前の最後の草原で日は西の山裾に沈んでしまった。なんとか夕暮れの富士山を見ようと最後の急登を必死に登り、息絶え絶えに午後5時、滝子山山頂に到着した。残照は終わってしまったが、夕焼けを背負った端正な雪化粧の富士山が、三つ峠越しに立っていた。

        滝子山手前の草原。もう日は西に沈みかけている。


        山頂目前で遂に日が沈んでしまう。


        夕暮れの富士  午後5時、ようやく山頂到着。夕焼けの空に富士が立つ


        夕暮れの富士と金星


        東の空に昇った十五夜の月

     東の空には金色の月がもうだいぶ高く昇ってきていた。大月市の明かりの向こうのは東京都の明かりが大きく広がっている。日が暮れて暗くなるにつれて星が輝き出す。月明かりに照らされた富士山の右には明るい金星が輝いていた。さて、今宵はこの月、どんな姿を見せてくれるのだろうか?星空の撮影を始めた3年前までは天体現象など全く興味がなかったので、部分月食は見たことがあるが皆既月食を真剣に観察するのは初めて(子供の時に見たような気もするが・・・)の経験となる。

        月光照らす夕暮れの富士


        滝子山から見る月。今宵はどんな姿を見せてくれるのか?

     すっかり暗くなった夕方6時過ぎ、テントを設営し、夕食をとって月食が始まるのを待つ。腕時計の温度計は−6℃を示していた。(後編に続く)


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     月が東の空に輝く夕方6時、テントの中に一旦引き込み、夕食を取る。月が欠け始めるのが9時半ごろからなので、寒さしのぎにシュラフの中に潜り込んでしばし休憩する。

        月光照らす御坂山塊と富士


        甲府盆地の灯り

     8時過ぎ、テントの外に出ると、月の下にオリオン座が昇ってきていた。富士山側を見ると、月光に照らされた御坂山塊とその向こうに見える富士山が美しい。西側には甲府盆地の夜景と雲が巻いた南アルプスの山並みが広がる。冷え込んだ上にやや風が強かったおかげで空が澄み、月食を観察するには絶好の空となった。しかし寒い。温度計を見ると−8℃を指していた。

        そろそろ欠け始め。だが、まだ富士山と一緒に撮影できる画角には入らず。


        半分以上欠けた所でようやく10mmレンズの画角に入る。しかし、まだ明るすぎて月は吹き飛んでしまう。


        皆既直前の月と冬の大三角形  17mmレンズで撮影。

     9時40分を過ぎた頃、いよいよ月が欠けはじめた。しかし、新調した10-22mmレンズを最大広角にしてもまだ富士山と一緒にこの月を写し込むことはできない。皆既月食になるのはほぼ頭の真上、角度は足りるのだろうか?ちょっと心配になる。
     月が半分近く欠けた10時過ぎ、ようやく富士山と月が10mmレンズの視野で捉えられるようになる。麓の夜景を入れてぎりぎりの位置だが、なんとか入りそうだ。いつも使っている17mmレンズでも試してみたが、予想通り全く富士山の視野に入って来なかった。

        皆既月食の赤い月とオリオン座


        富士に昇る赤い月  月が欠けるにつれて星が輝く。予定では冬の大三角形が入るはずだったが、若干画角が足りず。

     2種類のレンズを交換しつつ撮影していると、10時50分過ぎ、遂に皆既月食となり、輝いていた月は赤銅色の月に変わる。初めて見る皆既月食の月は本当に赤かった。そして月が隠れると星がたくさん輝き出す。滝子山からだと、予定では富士山の真上で皆既月食になるはずだったのだが、計算を間違えたようで、やや東側で皆既したため、冬の大三角形が画角の中に捉えきれなかったのがちょっと残念だった。ようやく冬の大三角形が画角に捉えられた深夜12時は、皆既月食がもう終わる頃で月が輝き始めていた。

        月食の終わり。ここでようやく冬の大三角形が写りこむ。この画像ではわかりにくいかもしれないが、超低空にカノープスも写っている。

     富士の裾野の低空には若干雲が湧き、町明かりで明るく光っていた。冬の大三角形が南中した頃、肉眼でカノープスを見ることはできなかったが、皆既月食が終わる頃に撮影した映像の中にはっきりとその星が写っていた。やはり、条件が良ければ滝子山からカノープスを見ることができるのだ。おそらくはその北側の大蔵高丸、白谷ノ丸、さらに大菩薩嶺に至る山々からも見えるのだろう。皆既が終わった12時過ぎ、テントに戻って暖をとり、シュラフに潜って眠る。

        薄明の空  左が丹沢山塊、右が御正体山の山並み。


        Earth shadowと沈む月

     翌朝4時頃、背中が寒くて目が覚めた。温度計を見るとテントの中で−10℃を指していた。寒いのでバーナーを炊いてテント内を暖めまた寝る。5時50分、テントから出るときれいな瑠璃色の空が広がっていた。水平線がオレンジ色に染まっている。月は甲府盆地の向こうの西の空に傾いている。Earth shadowが広がった。

        夜明けの富士


        三つ峠越しの朝富士

     富士山の山頂がピンク色に染まり、6時42分、丹沢山塊から朝日が昇る。空気が澄んでオレンジ色に染まったきれいな日の出だった。大菩薩・小金沢連山が朝日で赤く染まっていた。7時過ぎまでこの素晴らしい夜明けを楽しみテントに戻って朝食を取る。

        朝の滝子山山頂

     さて、人が登ってくる前に邪魔にならないようにテント撤収、8時半下山開始した。前日登ってきたルートはやはり遠回りで、もう1本東側の尾根にルートがあってそこを下りた。出たところは景徳院の裏側だった。景徳院境内を見物させていただき、11時、駐車場に到着。一応は寝たが、帰りの車の運転は相当眠かった。

        欠ける月(合成)

     月の欠けて行く様子を55mmズームで撮影して合成したが、焦点距離が短すぎてあまり良いものにはならなかった。かつ、最後の赤い月は星を同時に撮影することを意識し過ぎて露出オーバー(Iso感度上げ過ぎ)の画像となってしまった。次こそは・・・と言いたいが、次にこのような好条件が揃う日はいつになるのだろう?




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      平成23年12月23日

     夜明けの南東の空に二十八夜の細い月と水星が並んで昇るこの日、夜明け前から三方分山のパノラマ台か精進峠に行く計画を立てた。しかし、前日は忘年会。朝起きられるかどうか不安があったが、4時少し前に目が覚め、急いで準備して精進湖に向かう。パノラマ台登山口から登りはじめたのは5時を過ぎていた。まだ月は昇ってきていなかったが、20分ほど歩いたあたりで富士山の裾野から昇り始めた細い月が見えてきた。中腹の展望地でひと休みしてここで三脚を出して月と水星を撮影する。あまりゆっくりしているとパノラマ台に到着した頃には夜が明けてしまうので、数カットだけ撮って出発。その中には、肉眼では確認していなかったが、富士山の上を流れて行く流星が写っていた。見ていなかったのが残念だ。

        富士の裾野から月が昇りはじめる


        流星流れる富士  撮影したカットの中に偶然流星が写っていた。

     しだいに開けて行く東の空と高度を増す月を横目で見ながら、パノラマ台目指してひたすら歩き、6時15分、パノラマ台に到着した。月は富士山よりも高い位置まで昇ってきており、水星の輝きは夜明けの空に消えかけていた。風がやや強く、気温は−8℃、結構寒かった。月の欠けている部分が地球の光の反射でうっすら光る地球照の写真を撮りたかったのだが、10分ほど到着が遅かった。

        細月昇る富士  パノラマ台に到着した時の月と富士。


        同上

     月が朝の光に消えて日の出が近付く。富士山の裾野に沸いた雲が金色に輝き、やがて日の出となるが、空気が澄んでいる割には思ったほど空は焼けてくれず、物足りない日の出となった。パノラマ台にはトイレが設置されており、三脚を立てたままでトイレに行った時に事件が起きた。トイレから帰ると、風に煽られて三脚が倒れており、岩にレンズを強打して愛用のレンズが破損してしまっていたのだ。Eos40D本体よりも高いレンズだっただけに相当痛かった。修理できるかどうか、これからカメラのキタムラに持って行くが、おそらくはレンズ光軸がずれてしまってダメだろうと思う。

        日の出直前の富士山。裾野に湧いた雲が輝く。


        富士裾野からの日の出  冬至の頃は精進湖界隈で富士山の裾から昇る日の出が楽しめる。


        朝日射す御坂山塊  尖って見えるのは王岳。


        本栖湖と毛無山山塊


        パノラマ台と日の出

     7時半にパノラマ台撤収し、三方分山に向かう。朝から何頭も犬が吠えている声がするので何かと思っていたら、精進峠で数人の猟師さんたちに出会った。今日はイノシシとシカの猟に何人もの猟師さんたちが入山しているという。いつもならば熊避けのために1人念仏を唱えながら(独り言を言いながら)歩いているのだが、迷惑にならないようにその先は無言で歩く。

        アセビの生える道を登る。


        精進山から見る富士山  下に光って見えるのは精進湖。


        眼前に近付く三方分山


        三方分山最後の急登。登りついて山頂かと思いきや、さらにその15分ほど先が標柱点。

     最後の急登を登りつくと平らになり、祠が立っている。ここが山頂かと思いきや、そうではなく、山頂はさらに15分ほど稜線を歩いたところにある。9時、三方分山到着、これで3度目の登頂となる。この頃には富士山はもう雲の中に隠れてしまっていた。
    休憩して軽く朝食をとり、下山。来た道を精進峠まで戻り、峠から精進湖へ降りる道を下山した。数人の猟師さんと出会い、本日の収穫はシカ3頭、イノシシ2頭で、これから山から担ぎ出すのだそうだが、狩猟以上にこの担ぎ出しが大変なのだそうだ。半分以上下りたところで、60〜70kgはあろうかという大きなシカを2人の猟師さんが登山道まで引き上げている最中だった。確かにこれは相当大変な作業、しかも高齢の猟師さんが多かった。

        平らで気持ち良い三方分山山頂


        到着した9時には、富士山はもう雲の中。

     山頂から1時間半ほどでパノラマ台入り口の駐車場に到着。防寒のために重装備で湖畔の道を歩いていると、カメラとマイクを持った7〜8人のグループが向こうからやって来た。明らかに何かの取材だ。すれ違おうとすると、私のほうに寄って来た。東京12チャンネルの富士山をバスで巡って眺める旅企画をやられているそうだ。汚い格好をしているのにカメラが回っていたのでちょっと焦ったが、写真家の栗林先生の居場所を探しているらしい。場所を教えて、あとで写ば写ばに行ってみると、ちょうどインタビューの真最中だった。これから西湖周辺の樹海の案内をすることで話がまとまったようだ。突然のテレビ取材にも全くおっくうがらずに応対する栗林先生には頭が下がる。

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     元日から日直で今年は初日の出を逃してしまいました。
     本年も頑張って登りたいと思います。今年もご愛顧のほど、よろしくお願いします。

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     平成24年1月3日

     新年初の山は、初詣を兼ねて釈迦ヶ岳の夫婦地蔵に会いに行った。林道は一部アイスバーンになっているところがあったが、距離は短く、ノーマルタイヤで問題無く登山口に到着。昨年は頸椎症の影響でだいぶ山歩きの頻度、距離とも減少してしまい、今回は自身の体調を見る目的もあったのだが、いつもと変わらなく歩けそうな気がする。
     今回は細い林道を車で登り詰めずに下から歩く。先月の三方分山で破損したレンズは現在修理中のため、今回カメラに装着したのは10−22?超広角レンズ、それと75−300?長尺ズームレンズを持って行く。この広角レンズが、被写体に相当近付いても周辺の風景まで写し込むことができて、なかなか面白い。

        10?広角レンズでの視野。愛用していた17?とは全く別世界を見ているような感覚になる。


        釈迦ヶ岳が迫るが、全く迫っているように見えない。


        尾根に到着。時間は11時なのに、日が低く影が長く延びる。

     11時半、山頂到着。既に7〜8人の先客がおり、昼食の最中だった。雪はほんの少しだけしかなく、アイゼンは不要だった。山頂の夫婦地蔵は寒さを凌ぐために厚いマフラーをまとっていて、いつも以上に可愛らしかった。今年も安全に山に登れるように祈願する。

        西側展望地から見る甲府盆地と南アルプス、八ヶ岳


        富士山の上に面白い雲が流れる。


        今年も健康で安全に登れますように。

     軽くおやつを食べた程度で下山開始する。急いでいるわけではないのだが、この程度の登山では弛んだ今の体でもほとんど疲れないことがわかる。昨年に比べると格段に改善した左腕の痛みとしびれ、今年はどのくらい登れるのだろうか?

        長尺ズームで数カット撮ったが、やはり面白くない。山は近付いて広角レンズで撮影した方が迫力が出る。

     本年も頑張って登りましょう。ブログ愛読者の皆様、今年もよろしくお願いします。

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     平成24年1月8−9日

     1月7日から9日の3連休は明るい月が夕方東の空から昇って来る。月明かりが明るすぎて星の撮影には向かないが、月光に照らされた山々を撮るには好条件である。好天となった3連休、富士山と月はおそらく朝霧高原あたりから狙っている人たちがたくさんいるはず。ならば富士山は避けて別の山・・・パソコンで良さそうな場所を探すと、八ヶ岳西岳からだとちょうど権現岳と赤岳の間から月が昇って来る。7日の1日目は車のタイヤを換えたり、久しぶりの冬山なので装備を点検したりでお昼を過ぎてしまい、8日の出発となった。計算が間違っていなければ、日没と同じ頃にほぼ満月に近い14夜の月が昇って来るはずだ。
     8日は寒い朝だったが、風が無くて穏やかな天気となった。中央道を小淵沢で降り、八ヶ岳高原スキー場を過ぎてその先の別荘地から林道に入ろうとしたのだが、そこは鎖が張られていて入れない。高原スキー場に戻って、そこの駐車場に車を止めさせてもらう。直後に私の横に止まった車から降りてきたのは、当院の看護師さんでびっくり。子供を連れてそり遊びに来たところだった。冬山に行く時は(といっても西岳は雪が積もっているだけの危険の少ない山だが)いつも職員に「遭難しないで」と言われるのだが、今回も同じ言葉で励まされて(?)西岳むけて出発する。

        八ヶ岳高原スキー場奥にある登山道入り口


        不動清水  凍っているが水は流れている。

     10時半富士見高原スキー場を出発。スキー場のいちばん奥に登山道入り口があり、看板が立っている。40分ほどで不動清水の水場に到着し、小休憩する。水場は凍りついているが、細い水は流れていた。この先、緩やかな登りがしばらく続き、林道を3度横切る。しだいに傾斜がきつくなり、山頂近くの登りは結構な急斜面となる。雪は10cmほどだったが、凍りついてはおらず、アイゼン装着せずに登る。

        山頂に近付くにつれて傾斜がきつくなる。


        山頂近くの岩地から見る編笠山と富士山

     午後3時、樹林帯が切れて眺望の良い岩地に出た。編笠山と富士山が並んで立っているのが見える。ここで三脚を取り出して30分ほど時間を費やす。高度計は2,200mくらいを示していたので、山頂までまだ30分くらいはかかるだろうと予想して、気合を入れなおして登ると、急斜面を登りついてぽんと山頂に飛び出した。高度計が100m以上も低く表示されていたのだ。3時40分、西岳到着。天気は良好、風も無く穏やかだが、気温は氷点下9℃を示していた。

        西岳山頂からの眺望。権現岳、編笠山、富士山が並んで見える。


        権現岳と十四夜の月


        夕暮れ迫る赤岳(左)と権現岳(右)  その間から月が昇る


        夕暮れに昇る月と権現岳


        Earth Shadowと十四夜の月

     既に先客4人組のパーティーがテント設営して休んでいた。私は見晴らしの良い山頂中央にテント設営させてもらう。午後4時過ぎ、日没近くなると、予想よりも早く月が昇り始めた。位置は計算通り、赤岳と権現岳の間から昇って来た。しかし、西岳山頂は裏側の木が若干邪魔になって、山並が隠れてしまうのが残念だった。もう一つ、木の枝に付けられた登山道を示す赤テープがどうしても邪魔になってしまい、これは雪をかぶせて隠した。権現岳の左肩に昇った14夜の月はしだいに夕暮れの空に輝き、さらに夕闇の中に包み込まれて輝きを増していった。反対側の南アルプスから中央アルプスの夕暮れも素晴らしく、寒いのも忘れて夢中でシャッターを切っていた。

        夕暮れの南アルプスと中央アルプス


        編笠山と南アルプスの夕空


        夕暮れに輝く一番星、金星


        月光に浮かぶ南アルプス


        十四夜の月と冬の大三角形


        西岳山頂に設営したテントと権現岳
       
     7時半、すっかり暗くなってからテントに入り、一旦寝る。次に目を覚ましたのは12時半、空高く月が昇っている。テント内の温度を計ると、プロトレックの温度計は−10℃までしか計れないらしく、振り切って点が表示されていた。あてにならないアルコール温度計を見ると・・・−18℃あたりを指していたが、そこまで冷えてはいないだろう。テントの外に出ると、甲府盆地の明かりは雲に覆われて隠れていた。空を月明かりに照らされた筋雲が流れて行く。カノープスを見ようと思っていたのだが、若干起きた時間が遅かった。北側の空には北斗七星が昇っていた。30分ほど撮影してまた寝る。

        月光の編笠山と甲府盆地の灯り


        北斗七星と権現岳  春の大曲線はおとめ座のスピカがまだ昇っていなかった。


        空を流れる筋雲と編笠山・権現岳


        月光照らす南アルプスの空

     肩の辺りが寒くて朝4時半に目が覚める。外を見ると空は雲に覆われて星は見えなくなっていた。またシュラフに潜り込むが、2枚持っていったシュラフにシュラフカバーを掛けた3枚装備でもまだ寒かった。ウトウトして6時半に起きると、隣りの4人組はもう出発するところだった。編笠山を経て下山するらしい。私も予定では編笠山まで行くはずだったが、完全に雲に覆われてしまっている。こちらの西岳に雲がかかるのも時間の問題だ。編笠山はあきらめて下山することにした。

        朝の編笠山  すっかり雲に覆われてしまっていた。

     朝食をとり、テント撤収、8時10分、下山開始した。下りはスリップが心配だったがアイスバーンにはなっておらず、アイゼン装着せずに下りることができた。念のため持って行ったピッケルは一度も出番が無かった。10時半、無事に駐車場に到着。
     昨シーズンは頚椎症のためにほとんど行けなかった冬山だが、18kgの荷物を背負って1,000mくらいの高度差ならば今年はなんとか大丈夫そうだ。出来る限り、入山したいと思っている。

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